2015年07月21日

待機児童だけでなく、質の高い幼児教育の実現に向けて

イタリアのレッジョ・エミリア市のように、自治体をあげて子どもが育つ環境を整え、質の高い幼児教育を提供できるように働きかけていきます。
これは子育て支援のみなず、地域全体にとって効果的な政策です。
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2000年にノーベル経済学賞を受賞したヘックマン氏の『幼児教育の経済学』を読みました。
■就学前教育がその後の人生に大きな影響を与えること。
■学力やIQに代表される認知能力だけではなく、忍耐力、やる気、協調性、計画性、リーダーシップといった非認知能力も重要。
■就学前教育への公的投資は、非常に収益率が高い。就学前教育は、将来の所得や健康を向上させ、生活保護率や逮捕率が低くなるという調査結果が出ている。
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幼児教育の重要性は認識されが、現在の日本では、幼児教育は家庭まかせになっています。
熱心なご家庭は素晴らしい幼児教育を受ける一方で、幼稚園や保育所に通わせることが困難な家庭が増えてくることが心配されています。

教育機会の保障という面からも、幼児教育は必要な政策だと考えています。

子育て環境が充実した自治体は、人口増加も期待できるということで、どの自治体も待機児童対策に力を入れてきました。
待機児童解消の実現が見えてきた今、もっと大きな視点で子育て支援や教育について取り組むべきです。

イタリアのレッジョ・エミリア市では、二十世紀最先端の教育理論と発達理論を研究し、それらをバランスよく組み立て、地域特性に合わせた教育を、公教育で実現させました。その幼児教育局主事は、以下のように語っています。

「子どもをめぐる政策が、子どもをめぐる政策だけにとどまることは決してなく、人々の現在の生活の質、未来の生活の質、そして未来の可能性と密接にかかわるものである」、と。

教育実践には、社会的運営と参加が大切です。学校内だけではなく、親や地域・社会をどう巻き込むか。他者への心遣いが、新たな心遣いを生むのです。公共のスペースに対する心遣いが、地域社会への参加へとつながります。

成功している教育実践は、地域コミュニティを築き、豊かな地域社会を実現させています。教育制度の改革が地方主権を推し進める、と言われるのはそのためです。

教育は、社会や人々の未来にとって、堅実な投資なのです。



2015年05月06日

座右の銘 “教育で世界を変えることができる”

中学生の時、「サビツクヨリ、スリキレルホウガマシ It is better to wear out than to rust out.」と書かれた、イカした本の栞を手にしました。
それ以来、この言葉を気に入っています(後で知りましたが、カーネル•サンダースさんも使っているのですね)。

今日、「座右の銘は何ですか?」と突然に聴かれて、「サビツクヨリ、スリキレルホウガマシ」というと出典なども不確かなため、また、何となく海外の言葉を紹介しにくい感じだったので、「至誠にして動かざるは、未だ之れ有らざるなり」と答えました。
孟子の言葉です。中国なので、海外の言葉なのですが。

吉田松陰が江戸に護送される際の最後に述べた言葉としても知られています。
誠を尽くせば、人は必ず心動かされるといった意味です。

教員となり、ネルソン・マンデラ氏の言葉を座右の銘としたいと決めました。
Education is the most powerful weapon which you can use to change the world.”(教育は最強の武器です。教育によって世界を変えることが出来ます。)

あれから立場は変わりましたが、志は変わっていないと振り返る機会になりました。
 
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2015年04月16日

対話の文化を培う

今夜は、柏まちなかカレッジの魁!!!歴史塾36回目。テーマは、芳野金陵先生について。

柏まちなかカレッジは、まちに対話の文化を根付かせようと活動して7年目。
ネットや郊外のショッピングセンターで買い物ができる今日に、まちが持つ魅力や意義を再確認するようになりました。

人と出会う。話す。飲み食いする。悩み事を相談する。
買い物するだけでなく、まちに足を運ぶからこその楽しみがあります。

柏まちなかカレッジは、まちを教室に、まちの人たちにが誰でも先生で生徒になり、対話し、地域の課題解決に取り組んだり、地域の良さを再発見したりする学びの場です。

対話は、いつでも、どこでも、誰とでも行えるように見えますが、案外、難しいものです。
柏まちなかカレッジでは、意識的に、対話の場をまちに整え、まちの魅力を引き出したいと活動してきました。
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今日、芳野金陵先生をテーマに話し合いながら、参加者皆さんの思いなどが湧き出てきて、そして、これからにつながっていくような様を見て、嬉しかったです。


2015年02月25日

地域を活性化させる公共事業-岩手県紫波町のオガールプロジェクト

【地方創生の現場】

 今、全国の自治体は、少子高齢化で人口が減少し、厳しい財政の中で、地域活性が求められている。公共施設の改修計画などを総合的に管理し、統廃合や複合施設化を検討しなければならない状況である。

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 そんな中、岩手県紫波町オガールプロジェクトの取り組みは、全国から注目されている。民間のアイディアで、駅前の町有地に図書館、産直マルシェ、子育て支援施設、ホテルやバレーボール専用体育館、カフェなどが入居する施設を建て、町の中心部が賑わう仕組みと、そこから町全体に経済活動が波及する仕組みを作った。 

 補助金に頼らない公民連携で地域創生の事例として、小泉進次郎氏が訪れ、絶賛している。

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岩手日報 2014年9月25日
私も2月17・18日に訪問し、オガールベース(株)代表の岡崎正信さんにお会いし、お聞きしたことを紹介したい。


【かっこいいライフスタイルのある街】

 オガールプロジェクトは、岩手県紫波町の公民連携事業である。町の人口約3.4万人。盛岡駅から電車で20分に位置し、主な産業は農業。

 地域活性化と言うが、事業を興して、稼ぐことなしに、真の活性は期待できない、と岡崎さんは力説された。外貨を稼ぎ、地域内で流通させる営農支援が必要である。

 そのために取り組まれているのが、都市と農村の新しい結びつきを創造すること。食•住•遊のライフスタイルが混在し、かっこ良く、豊かで、魅力的に、持続的に発展する街を目指すものである。

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 カフェの前に置かれた椅子。一脚8百円で購入。夏は芝生でコーヒーを飲んだり、BBQを楽しむそうです。
 緑豊かな景観だけでなく、夜の街のにぎわいなど、カッコ良い、生きた文化がある街が、人を引きつけている、とニューヨークのハイラインの事例が引き合いに出されて説明された。

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 サッカーのクラブハウス内のマキ。むき出しの壁がオシャレに見えます。

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ホテル 木造二階建て 内装は安く抑えながらも、オシャレです

【補助金ではなく、銀行から借りて建設】

 オガールプロジェクトは、民間が公共事業を担っている。行政にお金がない。民間開発に切り替えた。補助金や税金ではなく、金融機関からお金を借りて、公共施設と民間施設両方の開発を進めた。

 借り入れるためには、シビアにリスクを分析し、利益を追求した事業計画を作る必要に迫られた。黒字化し、10年で返済を完了するためには、様々な要素を連立方程式のように組み立て、逆算したという。

 多くの自治体では、事業計画が甘いまま、施設が建設され、赤字をタレ流したり、利用されないままになっていたりしている。そのツケは、住民の税金で補填しているのだ。

 オガールプロジェクトでは、受けられるサービスとコストをオープンにして話し合われた。必要なものにお金をかけ、不要なものはカットする。

 

 たとえば、野球場。建設費と維持管理費、使用年数と利用件数を示し、1アウトあたりの費用を割り出す。ダルビッシュ投手(東北高校出身のメジャーリーガー)よりも割高だと指摘するといった感じである。

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バレーボール専用の体育館。バレーボールに特化することで、存在価値がある。
ピンホール・マーケティングを実践。
床はオリンピックで使われるものと同じ。全世界から選手団が合宿に訪れる。東京オリンピックや世界大会の練習場所として使われる可能性がある。 

 音楽室で実感した。オガールでは、手ぶらでもバンドの練習ができるよう備えられている。さらに、小さなスタジオだが、ミーティング用の小机があり、利用者に重宝されている。一方、秋田の施設では、2000万円のグランドピアノを買って、市民に安く使わせてくれるという。違うお金の使い方があったのではないか。

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【「稼ぐ」公共施設を作る】

 生きるために必要でない図書館などの施設。お金がないから、作らないと言っていると、住民が離れていく。まさに負の連鎖だ。 オガールプラザは、公共施設を「稼ぐ」施設にし、負の連鎖を断ち切った。

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産直の紫波マルシェ

 オガールプラザは、公共施設と塾や病院、カフェや居酒屋といった民間テナントが同居している。このことは、珍しいものではない。オガールプラザの注目すべき点は、図書館やスポーツ施設、子育て支援センター、役場などの公共施設が、消費活動を目的としない訪問者を増やし、施設の価値を高めたこと。訪問者が増えた時点で、テナントを募集。この施設にふさわしいテナントを選ぶことができた。

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 武雄市の図書館と比較されることがあるようだが、オガールプラザの図書館は正反対の仕組みと言える。つまり、行政がお金を払って指定管理者に運営してもらうのが武雄市の図書館。一方、オガールプラザの図書館は、民間企業であるオガールプラザと入居テナントが、紫波町に家賃や固定資産税などを逆に支払っている。行政からオガールプラザへは、委託料や補助金などは出ていない。

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 周囲には、環境に配慮した厳しい基準を設けた住宅地を開発。地元の木材を使い、地元の業者が建てる。エネルギーステーションで、間伐材を活用した木質バイオマスを燃やし、暖房の熱エネルギーを供給している。エコタウンとして、環境意識の高い住民を他地域から引き寄せている。

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 「敷地に価値なし、エリアに価値あり」という岡崎さんは表現された。オガールプラザによって、周辺の不動産価値が上昇した。

 

【地方創生とは】

 開発というと、土地の容積を目一杯に活用し、高層のビルを建てることと考えがちである。しかし、これからの時代の開発は、低層高密度が基本となってくるであろう。たとえるならば、摩天楼よりも横丁なのだ。大きな道路を作り、高いビルを建てるのではなく、緑のある空間や歩いて楽しめるエリアが求められている。

 人口が減少し、マンションの部屋も余る。歩行者も減る。綺麗だが寒々しい街は、魅力的ではない。あえて木造2階建てにしたほうが、価値が出ることもある。

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 地方創生とは、東京のような街を作ることではない。その土地の良さを引き出し、その土地ならではの街を作ることではないだろうか。

 そのためには、教育の役割が期待される。建物や公民連携の仕組みの話を取り上げてきたが、結局は、人だ。冷徹な経済感覚と人を巻き込む情熱や魅力など、事業に不可欠な力を、地域の中から見出し、伸ばしていくことだ。自分たちで考え、行動できる人や風土を育むことが、地方創生につながると、私は考える。

 

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 岡崎さんから、熱のこもったお話をお聴きしました。ありがとうございました。



2015年02月05日

不登校児童生徒の支援

柏市の適応指導教室「きぼうの園」を見学。 
小学生・中学生を対象とした不登校支援として、学習指導や基本的生活習慣の改善のための相談などを行っている教室です。
※教育支援センター(適応指導教室)整備指針(試案)
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/06042105/001/006/001.htm

現在、一時的に、旧•柏幼稚園の施設で、学習指導、来所相談や電話相談などが行われています。
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少人数で、一人ひとりに寄り添い、それぞれに合った学習指導とコミュニケーションの力を身につけられるための活動が準備されています。

指導員の先生と、じっくりとお話をさせていただきました。
柏市では、学校に行けない児童生徒の「心の居場所」となる学習相談室が、3カ所と、この適応指導教室「きぼうの園」で、サポートしています。
http://www.city.kashiwa.lg.jp/soshiki/270300/p003865.html
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新築された適応指導教室「きぼうの園」。木造で温かい雰囲気です。

これらの施設に来られるようになれば、じっくりと学べることができますが、自宅から一歩を踏み出すことが難しいものです。
ご家庭に訪問し、根気強く働きかける教育相談訪問指導員の果たす役割が大きいと感じます。

新しく建設された適応指導教室「きぼうの園」も見学させて頂きました。
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※適応指導教室「きぼうの園」
http://www.edulab.kashiwa.ed.jp/…/sou…/futoukou/H24kibou.pdf


2015年02月04日

自分たちの居場所は、自分たちで作っていく

子どもたちの第三の居場所である民間学童のネクスファにて、毎月、ストーリーテリングのプログラムを実施しています。

今日は、「理想のネクスファ」について話し合いました。先月は「理想の学校」に引き続いて、自分たちの居場所は、自分たちで作っていくという意識を育てていくことを目指しています。
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それぞれのアイデアを、みんなの前で発表し、意見交換しました。アイデアを否定するような質問では、積極的にアイデアが出にくくなってしまいます。
質問はアイデアをブラッシュアップしていくためのものであるという建設的な姿勢を提案しました。

話し合いのファシリテートや質問に対しての受け答えができるようになり、成長を感じます。
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今、ネクスファでは、来年度、同じ建物にある空き部屋を借り、新しい場所作りに向けて取り組んでいるところです。
そのための作戦会議を、これから行っていくところでした。建設的な話し合いをしていくために、今日の学びを生かしてもらえたらと思います。
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新しい場所作りについて、クラウドファンディングでご支援を募っています。
https://readyfor.jp/projects/nextph
こちらも、よろしくお願いします。


2015年02月03日

国をあげての学校のリストラ−人口減少時代とこれからの学校

学校統廃合に向けた流れ】

少子化で、人口減少が進み、学校の統廃合について、国は次々と対策を打ち出している。

201412月に地方創世会議が発足。長期ビジョンや総合戦略が閣議決定。


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119日、文部科学省は、教育委員会が小中学校の統廃合を検討する際の指針となる「手引き」を約60年ぶりに改定した。中学校で3学級以下の学校は統廃合を速やかに検討する必要があると明記。通学範囲の条件も緩和した。
 

2015年度の予算編成では、財務省は、公立小学校の1年生で導入されている「35人学級」を見直し、1学級40人体制に戻すよう文部科学省に求めた。教育上の明確な効果が見られないと主張し、40人学級に戻せば、必要な教職員数が約4千人減り、人件費の国負担分を年間約86億円削減できるとの試算を提示する。文部科学省や教育関係者などの反発を受けて撤回することにはなったが、教職員を減らそうという方向性は今後も続きそうだ。

 現在の制度では、子どもの数が減れば、学級数は減り、学校が減っていくことになる。40人学級に戻すことで、学級数は減り、学校が減っていくことになる。
 

 さらに、国立教育政策研究所からも、「人口減少時代の学校配置は、地理・歴史的な理由以外に、都市間のつながりや交通網などの経済的背景が重視される」と報告があった。国立社会保障・人口問題研究所などのデータをふまえ、現在の自治体による学校設置では対応できないため、新たな教育行政のあり方を提案している。ICT活用によるバーチャルな学習も議論され始めた。
 

また、総務省からは、地方自治体に対して、公共施設等の総合的かつ計画的な管理を推進するため、速やかに「公共施設等総合管理計画」の策定に取り組むよう要請が出た。  

今後、人口減少等により公共施設等の利用需要が変化していくことが予想されることを踏まえ、早急に公共施設等の全体の状況を把握し、長期的な視点をもって、更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行うものである。

学校は、地方自治体に持つ公共施設の中で多くを占める。学校の統廃合が進められると予想される。
 

 教員数を減らすことには反対する学校現場も、学級の児童・生徒数を減らすことには賛否両論がある。ただ、40人学級か、35人学級という議論の背景には、学校を統廃合し、教育費を削減していくという方針があることを指摘したい。

 

【学校統廃合のメリット・デメリット】

  201411月、京都市教育委員会を視察。学校統廃合について、担当者から説明を受け、調査した。

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  京都市では、昭和50年代から学校の統廃合が議論され、行政主導で反対運動が起こり挫折する一方、地元主導で円滑な統合が実現している。68校あった学校は、平成26年度現在で17校。

 もともと京都市の学校は、近代教育制度の始まる前から、地域住民の手で設立され、地域の子どもは地域で育てるという意識が高い。学校への思い入れが、他の自治体より強い。それでも、子どもたちの教育環境を考えるPTAなどの声もあり、学校の統廃合を進めてきた。

 京都市教育委員会は、学校の統廃合に関して、地域の意向を尊重するという方針である。小規模校の問題を考える冊子を作成し、小規模校や学校統廃合のメリット・デメリットを提示し、地域と話し合ってきた。

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昭和63年2月に発行された冊子
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平成21年3月に発行された冊子 

 京都市は、2014年度から国の特例を使い、小中一貫教育に取組み、現在では全学区で導入されている。多くは、小中学校が従来通り、それぞれの校舎を持ち、連携しているが、東山区では11あった小中学校を統廃合して、施設を一体にした小中一貫校2校に再編された。新しい校舎と小中一貫の教育、地域の力を活かしたキャリア教育などで、住民からの評価は高い。学校の評判で、子育て世代の流入にもつながっているという。



 学校跡地には、国際マンガミュージアムや漢字博物館など、芸術・文化施設や高齢者福祉施設として活用されている。学校跡地は、様々な可能性があるという声もある。

 学校統廃合は、都市再生にも有効であるという研究者もいる※1

 

 一方で、学校は地域の核であり、学校がなくなると地域の衰退が進んでしまうという指摘がある。児童生徒の通学距離は延び、バス通学も必要となる。地域とのつながりも薄れていく懸念もある。小中一貫教育の効果の検証も必要である。実際に、統廃合で学校を失った地域の人口は減少している。

 学校跡地の活用は、地域活性の切り札のようにも持ち上げられるが、安易な活用は無駄なハコモノを増やしてしまう可能性もある。

 
 

【小規模の良さを活かした学校】

 千葉県柏市では、「小規模校の特色を活かした個別教育について」に取り組んでいる。

 柏市には、マンション建設や住宅地開発で急激に児童生徒数が増える学校がある一方で、全校生徒が数十人という小規模校も存在する。そこで、柏市では、児童数の少ない手賀東小学校に、小規模特認校制度を活用し、他学区からも児童の受け容れを行うことにした。

 小規模校に通わせるのは、大勢の中でもまれる機会に恵まれず、全国的なレベルに遅れてしまうのではないかという不安が持たれる。

 ただ、小規模校ならではの強みがある。

 少人数クラスで、教員の目が行き届き、きめ細やかな指導が可能になる。やはり、担任する児童生徒数が少ないと、採点・面談・通知表等の所見・生活記録チェック・連絡などなど、教員は一人一人に手厚くなり(負担も軽減され)、じっくりと子どもに向き合うことができる。授業も、黒板に板書して、学習内容を伝達する一斉授業ではなく、児童生徒に問いかけながら、一緒に学んでいく授業が可能になる。「アクティブラーニング」や「学びの共同体」といった能動的な学びは、今、世界の流れで、日本の学校でも求められている最先端の授業形態である。

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手賀西小HPより

 小規模校は、学校全体が家族的な雰囲気がある。学年を越えた交流もある。核家族化が進み、世代を超えた交流が持ちにくい都市部とは一味違った、地域の方との交流も期待されているのではないだろうか。
 

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 自分たちの母校がなくなってしまうのは、コミュニティ・アイデンテティや地域への愛着という、これから時代に必要とされる地域資源を損なうことになる。

 また、競争も激しく、勢いのある都市部の大規模校がある一方で、少人数でじっくりと学び合う小規模校が存在するというのは、多様な教育体制が整った、深みのある自治体であると、私は考える。

 
 

【地域の施設としての学校】

 学校の統廃合により、子育て支援センター、多世代交流のサロン、ブックカフェ、多文化共生の文化施設、起業家支援センター、フリースクールなど様々な廃校活用の事例が注目されている。たしかに、これらの取り組みは素晴らしい。しかし、私は納得出来ない。

 学校を廃校にする必要はあったのか。災害時の避難場所、投票所、そして何より地域の拠点としての機能は、引き継いでいけるのかどうか。素晴らしい取り組みだとしたら、学校が存続していた時に、子どもたちの学びと相乗効果を生み出せる形で実現させるべきではなかったか。

 

 今、学校施設と公共施設を一体化する動きが広がっている。

 公民館、児童館、保育所、老人福祉施設、体育館、図書館など、学校を中心に、地域の幅広い年代の住民との交流が生まれ、子どもたちの成長のも好影響が期待できる。

 

 野田市立岩木小学老人デイサービスセンターを視察した。

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 小学校の空き教室を活用し、老人デイサービスセンターとして活用されている。昼休みには小学生が遊びに来るなど、定期的に小学校と交流している。特別養護老人ホームや小規模多機能型居宅介護事業所や心身障害者福祉作業所などを運営している社会福祉法人が指定管理者となっている。

 専門的なサービスだけでなく、高齢者の居場所としても重要である。小学校は、歩いて通える場所にあり、地域コミュニティの核として存在する。高齢者は小学生から元気をもらい、小学生は高齢者から知恵や経験を学ぶ。核家族化した地域では、特に、貴重な機会である。

 

 文科省によると、こうした複合施設の小中学校は、平成26年5月時点で1394校あり、前回調査した1996年と比べ3倍に増えた。今後、ますます、この流れは加速するだろう。

 廃校を斬新なアイデアで活用することも魅力的ではあるが、財政が厳しいのなら、余計な施設は作るべきではない。廃校ではなく、学校は学校として活用できるようにして欲しい。

 学校の統廃合という議論だけでなく、自治体の持つ公共施設の全体像と住民のニーズを総合的に把握し、管理計画を立てていくことが求められている。学校と公共施設との一体化は、行政の効率化だけではなく、子どもの学びやコミュニティ形成にも有効な手法である。

2015年01月31日

市場化する教育改革への警鐘

昨夜は、社会的な課題や教育の課題について、美味しいものを食べたり飲んだりしながら、まずは知っていこうという「ソーシャルごはん・マイミシュランの会」に参加し、
鈴木大裕さんから『アメリカの市場型教育改革と、失われゆく「公」教育』についてお話をお聴きしました。

鈴木大裕さんのプロフィールは以下です(Journalism 2014.4 no.287より)
「コロンビア大学大学院博士課程在籍・講師。1973年神奈川県生まれ。97年、米コールゲート大学教育学部卒。99年スタンフォード大学大学院修了(教育学)。2001年日本大学通信教育部教職課程修了。
02年から08年まで千葉市の公立中学校に勤務。
08年からフルブライト奨学生としてコロンビア大学大学院博士課程に在籍。
12〜13年PAGE Fellow。13〜14年Honjo International Scholar。「季刊人間と教育」で「アメリカ公教育の崩壊」を連載中。」
 
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教育を市場化するアメリカでの新自由主義改革と、日本の教育の流れにも重なる部分があります。
財政が厳しいのは確かですが、教育を市場に委ね、効率化することで、アメリカの教育現場はどのようになったのか。教育が、格差を拡大させているとのご指摘がありました。
 
公設民営学校教育バウチャー制度学校選択制ICT教育正規教員の削減、標準•スタンダードと説明責任•アカウンタビリティ学力テストとテスト対策、地方教育行政での首長の権限強化など、アメリカの現状も踏まえて考えなければならないと思います。
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2015年01月27日

退職校長の勉強会で講演

退職校長の勉強会「東葛の教育を語る会」に講師としてお招き頂き、柏市の教育施策の現状についてお話ししました。

人口減少、コミュニティの変化、教育格差と子どもの貧困などの課題と、柏市の具体的な教育施策とこれからの教育について、議会から見た教育についてを中心にお話し致しました。

子どもや親御さんの考え、教育現場や行政のことがわかる議員に、議会から柏市の教育を支え、より良いものにしてもらいたいと元・教育長にも激励して頂きました。
私は、参加された先生方から、多くを学ばせて頂きました。
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不登校児童生徒の支援、図書館指導員、特別支援教育、理科教育など全国に先駆けて取り組んだ柏市の教育実践の話や、戦後すぐに発足した教員の研究会など、先人の汗と涙の上に今があると気づかされます。
すぐれたシステムや教材の大切さもさることながら、何よりも、教育は「人」であること。

東葛地区の、いや日本の教育文化を語り継いでいくことが、若手としてこの会に参加させて頂いた私の役目の一つだと思います。


2015年01月19日

英対話、花開く

ネクスファという未来を創る力を育てる、学習塾・学童保育が一体化した学び舎で、教育プログラムを提供しています。
そのネクスファの前身となるサス塾に、「英対話」というプログラムを開発し、提供いたしました。
今、「英対話」は、ネクスファでの高齢者生きがい就労プロジェクトが注目される中で、花開いてきました。

「会話」は、人間関係を維持することを目的とすることが多い一方で、
「対話」は相手の主張に耳を傾け、相手と自分の価値観を探求するスキルです。
同様に英語が母国語でないアジア新興国の学生に比べ、
日本人は英語を使っての対話力が弱いといわれています。

ビジネスでの場面などイメージされるとよいかもしれませんが、この力の優越は
大きなハンデとなります。
英対話」は、発音や文法に過度にとらわれず、ものおじせず自分の考えが表現できる力を身につける
ことを目的としています。

私は、知り合いのお誘いでフランス大使館のパーティーに参加したことがありました。
まったくフランス語は話せません。
自分の名前と、簡単なあいさつと、日本はどうですか?という質問と、よい旅をという言葉を調べ、会場までの道中に覚えました。
会場では、会う人会う人に、覚えた内容を話し、30人くらいとお話しできました。
周りで見ていた私の日本人の友人は、私がフランス語ペラペラのように見えたそうです。
フランス語を話すことができるのに話そうとしない日本の友人が沢山いました。
文法や発音だけでなく、文化を越えたコミュニケーションの力の大切さに気付いたのです。

英対話のプログラム開発には、異文化交流実践講座Cross-Cultural Distance Learningでの学びが活かされました。
対話力や異文化理解を深めることを目的とし、海外の交流大学(台湾、韓国、中国)のクラス間をネットワークで結び、リアルタイムでディスカッションを行うものです。 英語を母国語としていない学生同士のコミュニケーション。それぞれの文化背景も異なる中、自分の考えを正確にかつ説得できる形で伝え、相手の意見に耳を傾け、双方が納得できる まで議論を展開させる訓練を積みました。
私の体験談について


2014年秋、オランダ国王来日に伴い、日本のシニアのセカンドライフ(就労)先端事例として、ネクスファ英対話の江木先生が国王夫妻にお目にかかり言葉を交わしました。
取材の様子はオランダ国営放送でも取り上げられたそうです。

教育視察に訪問しているオランダの国王夫妻にも伝わり、光栄です。

※参考
日経BP社のAGING Webの『矢部武の「孤立死」から「自立死」へ Vol.22』にて紹介されています。
 元商社マンの人生再設計〜塾の英語講師デビュー 2013/07/24
前回のコラムで紹介した高齢者の生きがい就労プロジェクトの受け入れ先の1つに、学習塾「ネクスファ柏」(千葉県柏市)がある。ここでは、海外経験豊富な商社マンやプラントエンジニアなどの退職者が、小・中学生に海外で通用する英語能力や国際感覚を身につけさせるための授業を行っている。

「日本の未来をつくるために高齢者の力が必要」と言い切る塾長のもとで、子どもたちは楽しみながら英語の対話力を身につけ、シニア講師は新たな生きがいを見出し、生活リズムを取り戻している。高齢者の人生再設計のテーマも踏まえながら、シニア講師の生活を追った。

「英語対話」を重視した授業
元商社マンの江木隆之さん(65歳)は毎週金曜日の夕方、ネクスファ柏で小学5〜6年生と中学生に英語を教えている。大学院生の講師が、いわゆる受験英語を教え、江木さんらシニア講師は外国人と対話できるようにするための「英語対話」の授業に力を入れる。

江木さんは、英語絵本の読み聞かせをしたり、絵が描かれたパネルを使って生徒にその状況を英語で説明してもらったりするほか、自身の米国での体験談をいろいろ聞かせる。

例えば、テネシー州ナッシュビルの空港でこんなことがあった。航空会社の職員に「今からアトランタへ行きたい」ということを、「アトランタ、アトランタ」と一生懸命言っても、「トロント?トロント?」と聞き返されるばかりで全く通じない。そうしている間にアトランタ行きの便は出てしまった。そこで、「アトランタ」と紙に書いて渡すと、職員はやっと、「オー、アッランタ」と理解してくれた。

英語で「t」は「ト」ではなく、「トゥッ」と軽く発音するので、「アトランタ」は「アッランタ」のように聞こえる、それを日本語風に「アトランタ」と言うと、「トロント」に聞こえてしまう。そういう話をすると、生徒たちは皆、「ほー」と納得したような顔をするという。

江木さんはこう指摘する。「コミュニケーションは相手の立場になってものを考えることが大切です。自分の言いたいことを英語で言えるようにするのは大事ですが、相手が理解してくれる英語を話さなければならない。マクドナルドのハンバーガーを日本語風に言っても通じない。それと、時にはジャスチャーや立ち振る舞いでコミュニケーションをとることも大切です」。

ネクスファ柏の杉浦正吾塾長はシニア講師を雇う理由を、「社会の厳しさや交渉術などいろいろな経験をされているシニアの方には、パーケージ化された教材を使っての授業だけでなく、自身のキャリアに基づいた英語を教えていただきたいのです」と説明する。

江木さんは米国の文化・習慣、米国英語と英国英語の違い、TOEICが企業でどう活用されているかなどについても教えている。商社ではTOEIC何点以上取らなければならないなど、その試験内容はどちらかといえば米国英語に近いといった話をすると、特に中学生は目を輝かせるという。

単に英語を話せるようにするためだけなら、外国人の講師を使えばよい。でも、海外経験豊富で英語堪能な退職者を使うことで、生徒たちは英語というツールを通して異国の文化・習慣を知り、かつ高齢者と触れ合うことができる。

2011年4月から、小学5・6年生での英語授業が必修化された。また、公立高校の入試にはリスニングが導入され、英語に対する関心やニーズは高まっている。2011年3月にオープンしたネクスファ柏でも、それは例外ではない。江木さんが働き始めた約1年前、生徒の保護者の間では「今度来たシニアの講師ってどういう方なの?」「アメリカ滞在12年の商社マンらしいわよ」というような話で盛り上がったという。

江木さんは2011年6月、63歳で大手商社を定年退職した。ヒューストンやシカゴなど米国に12年滞在し、主に鉄鋼部門の営業部を担当。国際ビジネスマンとして最初から英語が堪能だったのかと思いきや、実は入社した当時、英語は嫌いだったという。

入社試験の面接で、「キミ、英語は?」と聞かれ、「僕は英語は大嫌いです」と答えた。すると面接官が驚いて、「英語が大嫌いで、なぜ商社を受けたのか」と聞いてきた。その頃は鼻っ柱が強かったという江木さんは、「この会社は英語ができないと働けないのですか」と逆に聞き返し、入社したという。

しかし、商社に入ると、英語は好き嫌い以前の問題で、仕事をするためのツールとして必要だった。江木さんは見よう見まねで必死に頑張り、なんとか海外でのビジネス交渉で使える英語を身につけたという。


生活リズムと人のつながり
江木さんは退職する前は、ゆったりとしたリタイア生活を送りたいと考えていたが、退職して3〜4カ月もすると、毎日の生活に少し物足りなさを感じるようになった。そして外に出て何かしたいと思い始めた頃、高齢者の生きがい就労プロジェクトの案内を見てセミナーに参加した。ちょうどいいタイミングだった。

就労先としては介護施設、農家、幼稚園などもあったが、自身の海外経験などを活かせそうな塾講師に決めた。ボランティアではなく、少しでも賃金をもらって英語を教えるというのも気に入った。長く組織で働いてきた人間としては、対価をもらった方がきちんと仕事をしなければいけないという気持ちになれるからだという。

「ボランティアだったら、“今日は風邪をひいたから、休もうかな”となるかもしれない。でも、対価をもらうと、自分が必要とされている度合いが少し違うような気がします。自分を律することができ、それが結果的に生活リズムにもなります。週1回塾に行くだけでも、電車に乗って外の景色を見ることになる。家の庭で四季折々の変化を楽しむのもいいが、場所を変えてものを見るのはいい刺激になります」。


江木さんは金曜日の塾の他、週末はゴルフか卓球(学生時代は卓球選手だった)を楽しみ、週1回は母親の入居している施設を訪問している。週の中で決め事があると、生活リズムが出てくるという。

学生時代から宵っ張りで朝は苦手というが、今は朝早く起きて6000歩を歩き、ラジオ体操もしている。健康維持のために努力しているのだ。また、時々奥さんと一緒に買い物に出かけ、家事の手伝いもしている。奥さんにも生活リズムがあるので、お互いに尊重しながらリタイア生活を送っている。

江木さんは塾で小中学生や大学院生の講師との触れ合いを楽しんでいる。また、生きがい就労プロジェクトを通して知り合った高齢者の仲間たちと飲み会をするようになった。さまざまな経験をした人たちと情報交換、意見交換するのはとても有意義で楽しいという。

会社人間としてずっとやってきた中高年男性の中には、退職して時間ができても地域に出ようとせず、家に引きこもる生活を続ける人がいる。こうした人たちに対し、江木さんは、「地域になかなか出ていけないのは、退職後も自分の存在や評価の拠り所を昔勤めていた会社に求めているからではないか。退職したら現役時代とは違うのですから、意識を変えて自分から地域に溶け込む努力をしないとだめです」と助言する。


未来をつくるために高齢者の力が必要だ
高齢者の生きがい就労プロジェクトはテレビで何度か取り上げられ、江木さんも他の参加者と一緒に番組に出た。その後、番組を見たという同世代の友人、知人などからメールがたくさんきたが、それを読んで、「元気なのに何もしていない。できれば何かしたいと思っている高齢者がたくさんいる」ことを強く感じたという。

そこで江木さんはこう提案する。
「学習塾などはもっと高齢者を使えばいいと思います。若い講師にとっても人生経験を積んだ高齢者と一緒に働くのは刺激になるでしょう。高齢者を使うメリット、デメリットはあると思うが、とりあえず試しに雇って、これは使えるとなればどんどん雇えばいい。もちろん塾としても経済性に見合わない人を雇うことはできないので、高齢者の方もそれなりの能力や心構えが求められますが」。

ネクスファ柏の杉浦塾長は言う。
「塾にとって高齢者を雇うメリットは非常に大きい。今は小・中学生向けだが、将来的に高校生や大学生、社会人を対象にした授業も考えています。今年度から高校の英語の授業は基本的に英語で行うことになりましたが、現場では全く対応できていないようです。高齢者の力を活用すれば、このような状況を改善できるでしょう。高齢者が世の中にあふれているから使うのではなく、日本の未来をつくるために彼らの力が必要だから使うのです。少なくとも私はそう思っています」。

もちろん高齢者を雇う上での課題はある。例えば、突然体調を崩して仕事を休まなければならないようなケースだ。だが、ネクファ柏ではワークシェアリングで対応しているので問題ないという。もし江木さんが病気などで来られなくなっても、他のシニア講師が代役を務められる体制を整えているということだ。


2015年01月18日

こども哲学のすすめ

【こどもは哲学的】

 70年前の11月22日、手賀沼で多くの若い女性教員がお亡くなりになった。研修のために、船で手賀沼を渡ろうとした時に、突風のために船が転覆してしまった。当時は、戦時中。男性教員は少なく、まだ10代、20代の女性教員が学校現場を支えていたのであった。

 昨年の11月22日に開催された慰霊式にて、遺族の方のお話をお聴きした。父親が戦死し、母親も事故で失った。事故そのものの悲惨さだけでなく、その後の生活の大変さが伝わってきた。戦争は、多くの人びとの人生を変えてしまった。二度とあってはならないと思った。

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 小学生のこどもの感想のようになってしまった。しかし、かえって、こどもの方が真剣に考えていることもある。そういえば、私も、こどもの頃には、学校の先生や親の話やテレビから、環境問題や財政が、このままではいけないと危機を覚え、居ても立ってもいられなくなったことを思い出す。

 また、こどもの素朴な疑問は、本質的な問題を指摘している場合もある。大人になるにつれ、現実との兼ね合いの中で、見て見ぬふりをしていたり、疑問を感じなくなってしまう。

 フランスの経済的に恵まれない地域での幼稚園のこどもが、哲学的な対話を繰り広げるドキュメンタリー映画『ちいさな哲学者』が話題になった。いま、こどもが哲学的に対話する実践が注目されている。

 

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【こども哲学とは】

 これからの社会は、これまで以上に変化が激しくなると予想される。小学校で覚えた知識は大人になったら役立たない場合もあり得る。知識ではなく、学び方や考える力を身につけることが大切になる。

 社会課題は複雑になり、一つの組織だけでは解決できなくなる。たとえば、環境問題は、国や世代を超えた対話や消費者のライフスタイルの見直しが必要となる。組織や立場を超えた対話が求められる。

 社会は、ますます多様になる。他者を認め合い、様々な価値観が存在するのは、持続可能な社会の実現につながる。そのためにも、対話が必要となる。 

 そこで、これからの教育として注目されているのが、こども哲学である。

 こども哲学とは、対話によって、こどもが考えを深めていく活動である。大人が答えを教えるのではなく、子どもたちで問いを立て、それぞれの経験をもとに話し合う。情報の更新が激しくなり、知識を得ることより、適切な問いを立て、他者と協働する力を身につけることができる。

 哲学というと、専門家が難しそうに言葉遊びをしているイメージがあるかもしれない。本来、哲学は、私たちが生きる上で大切な様々な問題を深く考えるものだ。こども哲学は、誰もに開かれた、具体的な生活の中にあるテーマを取り上げ、いろいろな人と話し合うものである。

 こども哲学は一九二〇年代にドイツで芽生え、一九七〇年代にアメリカの哲学者M.リップマンによって唱えられた哲学の教育方法だ。

 こども哲学によって、“稟重思考、∩和づ思考、5じい、思いやるケア的思考の三つの思考力が身につけられる。

 

【探求の共同体を育てる】

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 これまで、「ルール」、「嘘をつくこと」、「動物の権利」、「環境問題と100年後のための思いやり」、「理想の学校」についてのテーマを話し合ってきた。 私は、ネクスファという民間の学童保育で、子ども哲学の実践であるストーリーテリングという教育プログラムを毎月実施している。人前でしっかりと自分の意見を発表できるようになることを目標としている。そのためには、人の話を聴く姿勢がなくてはならない。人の話を聴く時にはおしゃべりし、人前で発表する時にはモジモジと黙ってしまう。聞き手は自分の意見を受け止めてくれるという安心感のある話し合いの場となるよう心掛けている。

 子どもの哲学は、1人で取り組むわけではない。それぞれの経験をもとに、話を深め合う。この過程から探求の共同体が育ってきている。

 

【民主的な市民を育成する教育】

 こども哲学は、公民教育やシチズンシップとも呼ばれる市民を育成する教育にもつながる。自分たちの生き方やこれからの社会のあり方を真剣に考え、異なる意見も受け入れ対話を進める。自ら問いを立て、自分の意見を主張する。こども哲学は、民主主義の土壌を耕す活動でもある。



2014年10月23日

全国学力テスト

 全国学力テストと柏市学力テストの結果分析と今後の対策について、柏市教育委員会に報告を求めました。
 学力テストは、学力•学習状況調査といって、義務教育の機会均等とその水準の維持向上のため、全国の状況を把握し、検証し、授業改善に役立てるものです。
 全国学力テストは、4月に小学校6年生と中学3年生が、国語と算数•数学を受験します。

 柏市でも、独自で柏市学力•学習状況調査を行っています。こちらは、小学校2年生から中学3年生までの全学年が受験。国語、算数•数学のほか、中学2、3年生は英語、理科、社会も受験。
 柏市版の学力テストは、全学年が受験するので、経年変化や、他学年との比較も可能です。
 柏市版は7月に報告書が、教育委員会によって作成され、各学校への分析がなされ、2学期からの指導に活かされます。
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 全国学力テストのニュースでは、○○県が何位だったたとか、本県の平均点が0.3ポイント上昇したとか、結果を公表すべきかどうかなどと騒がれています。
 たとえば、教育委員会が取り組んでいる報告書や授業改善の取り組みに注目したり、学習状況調査で指摘される家庭での会話を増やしたり、早寝早起き朝ご飯を呼びかけたりするほうが有意義だと思うのです。
 点数を上げるために、学力テスト対策すべきという声もあります。私は、反対です。
 学力は、個人や学校の努力だけで成り立つものではありません。家庭環境や地域の教育環境、社会経済にも左右されます。
この学力•学習状況調査で、現状を把握し、出てきた課題を直視し、それらを解決するために社会全体で取り組む必要があります。


2014年10月20日

社会をより良くする課題解決学習

先週、風早北部小学校5年生の総合的な学習の時間の講師としてお招き頂きました。
本年度、学年全体で、「観光立県ちば・観光立市かしわ」をテーに取り組んでいて、その中の学習の一部に関わらせて頂きました。
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1時間目は、子どもたちが考えた観光計画の発表でした。地域に密着した素晴らしいアイデアで、私も勉強になりました。ただ、そのアイデアを実現させる手法が、たとえば「公園を作ってほしい」といった行政任せの部分がありましたので、2時間目の私から話では、自分たちで地域を良くしていくための活動を紹介いたしました。自分たちで小さな一歩を踏み出していくきっかっけになれば幸いです。
大人が参加しているタウンミーティングなどでも、行政任せの要望ばかりが出てくることが多いのが現状です。
「いかに自分事として考えられるか」
これからの私の活動のためにも、貴重な経験となりました。
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総合的会学習の時間というものは、デューイの経験による学びをもとにしており、身近な興味関心や疑問から、仮説を立て、調べ、いろんな知識をつなげながら深めていくものです。そして、そこから導かれたアイデアを実現させるために、プロジェクトを立てて実践する。その中で、また調べ、関係者と対話し、調整し、修正していく。社会との関わりの中で学んでいきます。プロジェクト学習課題解決学習とも言われます。
4月からは、「観光立県ちば・観光立市かしわ」についての興味関心や疑問点を確かめ、知識を得てきたようです。夏休みに、実地の見学やインタビュー、その他の調べ学習を通して、ある程度の仮説が立てられました。先週の私の授業は、その仮説やアイデアをお聞きする段階でした。これから実際に社会に働きかけ、少しでも社会がより良くなる実感を得ることで、また次の学びへとつながっていくことになります。
このような学習が、行政任せや批判だけでなく、自分事として考えられるように育っていくと信じています。
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これまで、こども対話やストーリーテリングの活動を通して、子どもたちの意見をいかにに引き出し、社会にどう生かすかを考えてきました。地域や教育について考える時、子どものアイデアから、柔軟で、本質的なものも出てきます。選挙権は20歳からなので、20歳未満の意見は、現在の政治システムとは別の方法でフォローする必要があるとも考えています。
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2014年10月19日

地域のクラブチームの意義

今朝は、沼南体育館で開催されているレオビスタ杯にお邪魔しました。
バスケットボールのクラブチームの大会です。地域のクラブチームは、技術の向上だけでなく、子どもたちの第三の居場所としての役割も果たします。部活動のこれからを考える上でも大切な存在です。
部活動から考える学校と地域
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決勝戦前には、柏のチアリーディングチームのゴールデンホークスさんにパフォーマンスして頂きました。
私も、そういったクラブチームの活動を応援していきたいと思います。



2014年10月16日

小学校の空き教室を活用した老人デイサービスセンター

野田市立岩木小学老人デイサービスセンターを視察しました。
小学校の空き教室を活用し、老人デイサービスセンターとして活用されています。昼休みには小学生が遊びに来るなど、定期的に小学校と交流しています。特別養護老人ホームや小規模多機能型居宅介護事業所や心身障害者福祉作業所などを運営している社会福祉法人が指定管理者となっています。
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専門的なサービスだけでなく、高齢者の居場所としても大切だと思いました。小学校は、歩いて通える場所にあり、地域コミュニティの核として存在します。高齢者は小学生から元気をもらい、小学生は高齢者から知恵や経験を学ぶ。核家族化した地域では、特に、貴重な機会です。
実は、柏市でも、富勢東小、土小、柏六小でも、空き教室を老人デイサービスセンターとして活用していました。柏に戻り、当時、担当されていた方からもお話をお聞きしました。利用率が伸びず、小学校の改修などを機に廃止されたとのこと。
柏市の小学校などの公共施設や空き家などの施設総合マネジメント計画の中に、地域の居場所作りや異世代の交流の場などのアイデアを提案していきたいと思います。
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今回の野田市視察では、鈴木有•野田市議会議長がご同行くださり、お考えや野田市の状況についてご説明頂き、大変勉強になりました。


2014年10月15日

小規模特認校制度-少人数の良さを活かした教育と地域と共にある学校

小規模特任校の野田市立福田第二小学校を視察しました。
小規模特任校とは、少人数の良さを活かした教育を受けるために、学区外からの就学を認める制度です。柏市では、手賀東小学校が、この制度を活用しています。
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福田第二小学校は、明治7年開校の伝統ある学校です。地域に愛され、学校行事や運営への協力はもちろん、賛助会員として月に一口千円を払い、読み聞かせや交通安全のボランティアなど、地域に支えられています。小規模特任校のチラシもPTAが作成しています。
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近隣には、保育園や老人ホーム、障がい者の福祉施設などがあり、学校行事などで交流しています。運動会では、各地域ごとにテントが立つそうです。地域とのつながりの強い学校です。
手賀地域の方々とお話し、小規模校の学力を心配されていました。しかし、一人ひとりにあった教育が丁寧にできるのは、小規模ならではです。この福田二小では、朝の時間を活用し、読み書き計算の自学自習教育を行い、読書時間も設けられています。
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 【写真 自学習のための教材】
また、学力は、親の経済力や学歴の他、地域とのつながりとも相関関係があるという研究報告が出ています。地域に支えられ、地域のつながりの強い学校では、学力面でも期待できるのです。
その他にも、給食や体育、体験学習など学年を越えた交流の機会が多く、同じ学年の児童同士では得られない経験にも恵まれます。
住宅地の学校では、少人数の教育を実現して欲しいという要望が出ています。少人数は望ましいことです。また、オランダで視察したイエナプラン教育では、あえて、3学年が同じクラスで勉強する複式学級を取り、学年を越えたコミュニティを作っています。複式学級の良い面にも注目すべきだと思います。
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【写真 この小ホールで、毎日、全校児童が一緒に給食を食べます】

人口減少が叫ばれる今、こういった小規模校は全国的に増えるでしょう。人口減少を嘆いて学校を統廃合してしまうのではなく、これを、むしろチャンスととらえ、積極的に少人数の良さを活かした教育や地域の拠点となる学校を実現していくことが、地域社会のためになると、私は考えています。


2014年09月30日

「子どもの学びについて考えるシンポジウム」に登壇

「自分の人生を生きる力を育むには」
浦安で開催された第10回子育て情報発信基地−子育て応援メッセ2014で、「子どもの学びについて考えるシンポジウム」に登壇させて頂きました。
子育てメッセ
最初に、楽天を辞め、教育事業で起業した永井貴博さんから、これからの社会はどうなっていくか、そして、そんな未来に子どもたちが求められる力は何かスピーチがありました。永井さんとは、まだ会社勤めされていた2012年頃にお会いしています。その時の夢を一歩ずつ実現されていて、嬉しくお聴きしていました。
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ユニイク代表の永井さん、小学校教諭ベテランの塩崎さん、フレネを学び、森のようちえんを立ち上げられた森沢さん、小学校教諭で子育て中の川崎さん、ファシリテーターの和田さんと多彩なメンバー。これからの社会やこれからの教育といった大きなテーマだけでなく、学校現場の話や親としての話など、教育論議を実生活から切り離してしまわず、自分事として考えてほしいという狙いもありました。
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パネリスト
◆森沢典子さん(写真左から2番目)
浦安の森のようちえん 
◆川崎知子さん(写真左から3番目)
小学校教諭。イエナカフェ(日本イエナプラン教育協会千葉支部)
◆永井 貴博さん写真左から4番目)
株式会社ユニイク代表取締役社長 / こどもこのさきプロジェクト実行委員会
◆塩崎 義明さん(写真右から2番目)
小学校教諭。著書『学校珍百景―「学校あるある」を問い直す』
◆山下洋輔(写真一番右)
ファシリテーター 和田玲子さん(写真一番左)
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子育て支援のシンポジウムで、親の立場としてコメントするのは初めてで、私にとって貴重な会になりました。

主催は、「こんな学校にしたい会」。浦安で学校教育を良くしようと、学校のみならず地域での様々な活動を行ってこられた会です。


2014年09月28日

地域のいろんな世代が集う場づくりプロジェクト「いいおかさんちであそぼ」を視察

世田谷区二子玉川の飯岡さんの空き部屋を、地域のいろんな世代が集う場所として活用する「いいおかさんちであそぼ」プロジェクトを見学してまいりました。ちょっとだけ自宅を開く「住み開き」です。
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飯岡さんは元保育園園長。その飯岡さんのお宅に、赤ちゃんとパパやママ、近所のおじさんやおばさんが集まり、子どもは遊び、大人は子どもを見守っています。飯岡さんのお友達やかつての教え子も集まり、赤ちゃん、子育て親、近所の方々と多世代間の交流が生まれています。
月齢の違う赤ちゃんが集まるので、発達段階がわかり、子育て中の親は勉強になります。悩み事の相談や子ども服•オモチャの交換なども行われています。近所で地域の活動を始めたい方が、飯岡さんに相談にみえられたりもしていました。プロジェクトを始めて1年と少しとのことですが、地域のプラットフォームとなりつつあります。
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今日は、ご近所にお住まいの方のアイデアで、世界を旅した体験談をお話頂いたそうです。地球儀を触ったり、世界の地理の本などを読み、子どもの興味関心は高まったようです。そして、何より、地域の資源が引き出され、お話しされた大人の自己肯定感も高まったと、柏まちなかカレッジの経験からも確信しています。
「教育や子育てに取り組んでいくと、詰まる所、地域や社会を良くしていかなければならない」飯岡さんはお話しされ、地方議会の動向にも注目されていました。戦後間もない頃の保育のお話や福祉行政についてもお聴きしました。
毎月第二、三日曜日の10:00-14:00に開催されています。10/5(日)朝8:30NHKの「さきどり」という番組で、写真で紹介されるそうです。(玄関の壁に掲示してあったお知らせより)
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やなぎ教育グループの山口さんとのグラディエ磯村夫妻が、企画運営されています。やなぎ教育グループは、幼児教育のプログラムサポートやレッジョエミリアの幼児教育・保育についてワークショップを企画されている教育グループです。レッジョエミリアの教育が、保育•教育関係者だけでなく、都市計画やまちづくり、デザインの関係者から注目されているように、この「いいおかさんちであそぼ」プロジェクトは教育とまちづくりの方々など、多様な方々で運営されていると感じました。
※今日、訪問した飯岡さん宅についての考えが説明されています。
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2014年09月27日

『学習する学校』読書会を開催しています

毎月、『学習する学校―子ども・教員・親・地域で未来の学びを創造する』読書会を開催しています。『学習する学校』とは、その副題の通り「子ども・教員・親・地域で未来の学びを創造する」ための指針であり、ワークブックです。原題は"Schools That Learn"
教育論議は、それぞれの立場や前提がそろわないまま、意見が平行線になっていることが多いと感じます。同じテキストを読み、その内容にそって話し合うことは有意義だと思い、読書会を企画しました。 

「シンガポールの『考える学校・学習する国家(TSLN)』教育改革は、本書の基本理念のもと、2万人以上の教育者を巻き込んだ国家規模の改革となった。生徒を受動的な大人にする試験と反復中心の従来の学校教育から、近い将来、人々に今以上に強く求められる批判的思考力や創造性、アクティブで主体的な学習を育む学校への転換を国家規模で実現した。」(本書 訳者まえがき より)
「教育は変わらない」と嘆いているばかりでなく、小さくても行動を起こしていくことが必要だと思います。そのために『学習する学校』は最適なテキストです。
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『学習する組織―システム思考で未来を創造する』の著者で、経営思想家のピーター・センゲによって書かれました。「5つのディスプリン」や「システム理論」にもとづいて、今日の教育システムを取り巻く諸課題を踏まえ、教室、学校、地域コミュニティにおける教育改革の指針を提示しています。
訳者は、オランダ在住の教育研究家のリヒテルズ直子さん。海外との教育文化の違いも補足され、日本人に理解しやすく訳されています。経営組織論や新自由主義的な教育改革に偏らず、デューイなど教育思想の流れをおさえており、彼女だからこそできた本だと言っても過言ではありません。
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(写真 2014年1月 左から駒井・滋賀県議、嘉田・元知事、リヒテルズ直子さん、山下)

私たちの読書会では、第3部「コミュニティ」について読み込んでいきます。
参加者は、この本の内容を実践されている方が多いです。
PTA活動や高齢者や女性の就労や健康の事業を行っている方。イエナプラン教育を研究しながら、学習支援のNPO活動されている方。インターナショナルスクールを立ち上げた経験があり、今では草の根の教育活動で理想の学校つくりを展開されている方。子どもたちの第三の居場所である民間の学童保育と学習塾の教室長。私も、生涯学習や地域プロジェクトを生み出す「まちなかカレッジ」や教育支援、更生支援、そして市議会議員として市民の方の声を聴き、教育行政に働きかけています。
教育は、学校だけで行われているものではなく、地域・社会全体で考えるべきものです。毎回、参加者の方々の視点から学ばせて頂いています。
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会場は、プチカル柏の葉といって、住宅地の空き家を活用し、地域コミュニティの核となるようなサロンです。高齢者や主婦の就労のきっかけやイキイキと健康に暮らせるための予防医学的な活動が展開されています。
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この本は888ページと非常に分厚く、なかなか手を出せないという声を聞いていました。途中で挫折しまう恐れもあります。読書会に参加することによって、読む後押しになったり、読み続けるための支えにもなります。
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参加者は、日頃、目の前の課題に取り組んでいますが、この読書会は行動を振り返り、体系的に考える機会になっています。そして、他の参加者の読み方と経験は、一人で読んでいるだけでは得られない学びがあります。
※次回は10/23(木)10:30〜プチカル柏の葉の予定です。ご参加ご希望の方、ご連絡ください。
tel: 04-7170-0668 fax: 03-6745-9416 mail: info@y-yamasita.com 
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第3部 コミュニティ 目次
第13章 コミュニティに入る
1学習するコミュニティを培う
第14章 アイデンティティ
1コミュニティのつながりを吟味する
2「表現は抑圧を跳ね除ける最初のステップ」
3話合いを通じてシチズンシップを取り戻す
4国家規模でビジョンを共有する
第15章 つながり
1親から親へ
2オーバー・ザ・ラン住民プログラム
3システム・バスケット・コーチ
4ビジネスと教育のパートナーシップを改善する
第16章 持続可能性
1雨を降らせる人
2パブリック・エンゲージメント
3ビジョンを引き出し、ポジションは抑える
4一つの村を育てるには子どもが一人必要
5共有地の悲劇
6リーダーとしての子どもたち
7あなたの組織は学習しているか
8システム市民


2014年09月26日

こちら『ランドリー新聞』編集部-新聞作りから学べること

【こちら『ランドリー新聞』編集部】という興味深い本に出会いました。小学校中学年向きくらいの本です。ドラマとしても面白く、泣いてしまう場面もありました。何より、民主的な姿勢やメディア・リテラシーを学ぶ素晴らしい教材でした。報道・出版の自由と公共の福祉を、生きた社会で学んでいきます。
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この本を読み、フレネ教育を思い出しました。
フレネ教育とは、セレスタン・フレネ(1896〜1966)が1920年代に始めた、「子どもの生活、興味、自由な表現」から出発し、印刷機や様々な道具、手仕事を導入して芸術的表現、知的学習、個別教育、協同学習、協同的人格の育成を図る教育法です。フレネ教育の特徴は、新聞作りです。
身近な出来事や生活体験を題材に、子どもたちの観察や発見を促していきます。子どもたちの自主的な探究心や発見を育てていくため、自由作文を重視しています。「山びこ学校」など、日本でいう生活綴り方教育運動と通じるものです。
フレネ教育では、観察や調査をし、子どもたちで話し合い、文章にし、新聞として印刷し、その内容を共有していきます。実社会や自然環境に触れ、身の回りの世界を批判的に見る目を養っていきます。(写真 フレネの教科書)
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小学生の作った『ランドリー新聞』は、「真実とおもいやり」をモットーにした良心のあるメディアです。真実を傘に人を陥れようとするものではありませんし、誰かを讃えるような新聞でもありません。多くのマス・メディアは、『ランドリー新聞』から学ばなければなりません。私自身のブログやSNSにも「真実とおもいやり」がなければならないと肝に銘じていきます。 


ukon7 at 22:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!コラム 

2014年09月25日

公立学校に国際バカロレアの導入を

21世紀に入り、大量生産大量消費のシステムから、グローバルに通用する多様で独創的な知識を基盤とした知識経済社会システムへの移行が始まっています。

これからは、価値観の異なる人々と協力しながら、問題を解決していくために必要なスキルが必要となってきます。知識を詰め込む教育だけではなく、「一生学び続けられる力」を育てていくための教育が求められています。そこで、今、国際バカロレアの教育プログラムが、国でも推進されようとしています。2014年9月に、文科省でのヒアリングのご報告です。

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国際バカロレアとは、生徒を主体とした独自の教育理念に基づいて1968年に設立された非営利教育機構で、カリキュラムの開発、生徒の評価、専門のIB教員の養成、IB校の認定・評価を実施している組織です。

図 国際バカロレアプログラムが求める学習者像

IB

児童・生徒が将来、急速に進むグローバル社会を生き抜く上で、学び、そして働き続けるために必要な知性、人格、情緒、社会的なスキルを身に着けることが可能な3歳〜19歳の児童・生徒を対象にした4つのプログラムを提供しています。

IBプログラム

2014年3月現在にて、世界147カ国、3,725の学校で導入され、1,167,000人以上の生徒が学んでいます。

平成25年6月14日閣議決定された日本再興戦略-JAPAN is BACK-では、「一部日本語による国際バカロレアの教育プログラムの開発・導入等を通じ、国際バカロレア認定校等を2018年までに200校の増加を目指す。」とあります。
平成25年5月に出された教育再生実行会議 第三次提言「これからの大学教育等の在り方について」でも、「国は、国際バカロレア認定校について、一部日本語によるディプロマ・プログラムの開発・導入を進め、16校から200校へと大幅な増加を図る」とあります。

IB認定校
これまで、国際バカロレアは、インターナショナルスクールや一部の私立高でしか導入されておらず、一般の家庭の児童生徒は、学びたくても学べないものでした。今、札幌市、東京都、佐賀県、滋賀県、京都府、北海道などでも国際バカロレアの導入が検討されています。
公立の学校で導入されることは、学力にバラつきがある児童生徒たちの協同的な学びの実現と教員の授業改善の
突破口になるとの期待が見込まれます。

公立学校でも、ぜひ、国際バカロレアの導入を進めていくべきであると考えます。私は、各自治体の教育委員会にも、働きかけてまいります。

具体的な部分もご紹介いたします。
海外の有名大学を目指す高校生も増えつつあり、
国際バカロレアではDP(ディプロマ・プログラム)が注目されています。カリキュラムは以下のようになっています。

IBカリキュラム
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□で囲まれている科目は、日本語で学べるようになります。数学は、日本語で学べません。しかし、数式は世界共通のものですので、そこをクリアできれば。
国際バカロレア資格の取得条件は、以下のようになっています。
IB取得条件
点数は大学入試で活用されます。
IB活用事例
点数の評価は、以下のようになっています。
IB評価

図や内容は、「国際バカロレア日本アドバイザリー委員会 報告書」より


今後、国内で国際バカロレアプログラムを実践されている学校の視察報告なども行っていくつもりです。




2014年09月24日

楽しみながら算数を学ぶ教育プログラム

身近な生活から学びを深めていく教育プログラムを企画している。体験し、問いを立て、探求していけるような形を取る。身近な生活から、日本の文化への理解も深められることも考えている。
 そこで、和算に注目し、『塵劫記』を読み直す。
 生活経験から数学を学べる一方で、体系立てられている。商業、土木や測量に必要な実学のほか、趣味、教養、道楽として好まれ、殿様、武士から商人、職人など庶民まで、あらゆる階層の人々が学んでいた。楽しんでいたのだ。世界に誇れる和算の文化が生まれた。
 現代版の『塵劫記』が求められている。
 ※『塵劫記』国立国会図書館の和算資料ライブラリー
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いろんな本を趣味で読んできたが、『算法少女』は、オススメ。少年少女向けの歴史小説の名作です。当時の雰囲気、幅広い階層に定着した和算、その限界など生き生きと描かれている。



哲学カフェと江戸の私塾がモデル-魁!!!歴史塾(柏まちなかカレッジ)

毎月、柏まちなかカレッジで魁!!!歴史塾を開講しています。
もともと、柏まちなかカレッジでは、1990年代にマルク・ソーテがパリで開始した哲学カフェを参考にして、活動をはじめました。ドイツの哲学者レオナルド・ネルゾンがはじめたネオ・ソクラティック・ダイアローグ(新ソクラテス対話)といった1920年代から続く活動など、専門家ではない市民が、カフェなどの気軽な場で対話し、知を探究していこうという取り組みを研究してきました。
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そんな中で生まれたのが歴史塾です。これまでの柏まちなかカレッジの活動から、哲学というと敬遠してしまう人が多いとわかっていました。大人になって学びたいという人も一定数いて、私自身が高校で教諭だった経験も活かせる、歴史を中心テーマに据えることにました。
江戸期の私塾もイメージしています。
歴史といっても、年号や人名といった知識を覚えるものではありません。
今まで学校で習わなかったような歴史の考え方を紹介して、今の生き方を考えるきっかけになるような話し合いの場を作ります。月一回くらいのペースで、現代社会や人生のヒントを見つけられるようなテーマで続けています。歴史カフェスタイルという話合いの場を提案しています。
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前半に、案内人から、その回のテーマについて話を聴きます。知識を得るわけです。
後半に、参加者で質問や意見が交わされます(実際には、前半から質問や関連話が、参加者からドンドン出てきていますが)。
重要なことは、参加することと「問い」を立てることです。参加者が持っているこれまでの知識や考え、経験、これまでの歴史塾の内容などと結びつけられていきます。そのテーマに詳しい案内人も、参加者たちから質問や意見を受けて、考えを深められます。この魁!!!歴史塾は、いわゆる探究の共同体なのです。
「問い」を立てるといっても難しいものではありません。具体的には、 舛呂匹ΔいΠ嫐?(定義)、△覆次(理由)、6饌領磴?(根拠)、に榲なの?(真偽)、イ匹Δ靴討修考えるのか?(前提となる考え)、Δ匹ΔいΨ誅世鬚發箸瓩襪里?(目的)などを質問していきます。
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これまでのテーマ。
1.歴史学の歴史
2.自分史について-歴史叙述(歴史が、どう書かれているかを考える)
3.日本文化史-10の大切なポイント
4.日本宗教史-生活と宗教
5.身体、武道、宗教、政治
6. 徳川綱吉と水戸光圀‐歴史のイメージ形成
7. 寺子屋と江戸の教育事情
8.一揆-これからの民主主義
9.「災害と復興」について(案内人:野田市郷土博物館学芸員の田尻美和子さん)
10.江戸時代の働き方
11.吉原-江戸の文化
12.婆娑羅(バサラ)
13.千利休と新しい価値の創造
14.キリシタン-高山右近と領国統治
15.「平家の落人伝説」について。
16.江戸の出版文化
17.江戸の学問•儒学の流れ
18.朱子学 憤篤眇諭ξ正大学専任講師田中有紀さん)
19.「暦」について
20.「忠臣蔵と儒学-赤穂浪士の処罰」をめぐって
21. 朱子学◆憤篤眇諭ξ正大学専任講師田中有紀さん)
22.「黒田官兵衛」について
23.「下総鮮魚街道」について(案内人・山中直子さん)
24.「利根川水運」の歴史
25.醸造と資本主義 昭鯊い蠅領鮖
26.醸造と資本主義◆松潴の歴史
27.三菱の歴史 憤篤眇諭神田須田教育開発株式会社代表取締役の犬塚岳史さん)
28.三菱の歴史◆憤篤眇諭Ωつ由抻砲気鵝
29. カクレキリシタン
30. 犬と忠臣蔵(案内人・仁科邦男さん)
31.阿部さんが語る東北の歴史(案内人:阿部さん)
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場所:YOL Cafe Frosch
参加費:500円
定員:約10名
案内人:山下洋輔ほか 
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2014年09月23日

プログラミング学習-教育環境の充実に向けて

Coder Dojo Kashiwaに関わり、プログラミング学習への手ごたえを感じ始めています。
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高校生が主催するCoder Dojo柏
Coder Dojo Kashiwa一周年
ゲーム中毒だった男子がプログラミングを学び、「ゲームに時間を使うのがもったいない。自分で面白いゲームを作ってみたい」と話していました。作り手の立場となり、主体的に考えられるようになったのです。プログラミング教育で印象に残っている話です。
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「【CEDEC 2014】注目される子供のプログラミング学習、その現状と課題とは?」という記事が興味深かったので、ご紹介いたします。

この記事でも指摘されているように、私自身も、評価、教える人材、環境整備に課題ととらえ、評価制度の確立や教える人材の育成に取り組んでいます。同時に、民間団体・企業と協働して、教育委員会や地域の学校にも働きかけ、教育環境の充実を提案しています。

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【CEDEC 2014】注目される子供のプログラミング学習、その現状と課題とは?
インサイド 9月9日(火)10時57分配信 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140909-00000004-isd-game

CEDEC 2014の初日、NPO法人CANVAS理事長で、デジタルえほん作家の石戸奈々子氏は「子どもたちのプログラミング学習の現状」と題したセッションを行いました。
2002年頃から国内外問わず、子どものプログラミング学習が盛んになっています。当時から子どもたちのプログラミングプログラミング学習の推進や、教育の情報化に取り組んできた石戸氏は、特にプログラミング分野への注目度の高まりに驚いているといいます。
昨年10月にグーグルのエリック・シュミット会長が来日した際、記者会見を行い、一年間で2万5000人の子どもたちにプログラミング学習を説けるということを発表したところ、石戸氏の元にもメディアや学校関係者からの問い合わせが激増したそうです。

プログラミング教育が盛り上がり始めたことには以下のようなことが背景にあります。
1. 子どもたちのタブレットなどのデバイスの日常使いの広がり
2. 学校現場でのデバイスの活用の広がり
3. 中学の技術・家庭の授業でのプログラミングの必修化
4. 成長戦略や世界最先端IT国家創造宣言へのIT教育の推進やIT人材を育成していく環境の整備・提供に取り組むことの明記
イギリスやエストニア、ニュージーランド、韓国、イスラエルなど、初等教育からプログラミングを必修とする国が続々と増えています。フィンランドも2016年にはプログラミングを初等教育の必修にすると宣言しています。
また、学校教育だけではなく、社会教育の場でもプログラミング学習は確実に広まっています。アイルランドで始まった子どもたちにプログラミングを教えるムーブメント「CoderDojo」は現在世界41カ国に広まっており、日本でもいくつかの事例があります。
アメリカの非営利団体Code.orgもプログラミング推進をしており、活動にはビル・ゲイツも賛同の声を送っています。2013年に開催されたComputer Science Education Weekでのオバマ大統領の「ゲームを買ったりアプリをダウンロードするだけでなく、自分でつくって遊んでほしい」という演説も話題になりました。
ニューヨークやシカゴなどいくつかの都市も初等教育でのプログラミングの必修化に向けて進んでいるところです。日本にもその流れはきていますが、ICTを教育に取り込むことは、日本ではなかなか進みづらいようです。

■子どもたちが自ら新しいものを作り発信する力を育てる、NPO「CANVAS」の取り組み
石戸氏が設立したNPO法人「CANVAS」は子どもたちが映画やアニメなどのデジタルコンテンツを自らつくる学びの環境をつくっていくことを目的としています。これまでに2000回のワークショップを開催し、30万人の子どもたちが参加しています。
これからの情報化社会を生きていく子どもたちに必要な力は、自ら新しいものを作り出す力であり、そしてそれを表現し発信する力であると石戸氏は語ります。
東京大学で行った、アニメや映画などのデジタルコンテンツを子どもたちだけでつくるサマーキャンプでは、すべての制作工程を子どもたちだけで行ってひとつのコンテンツを完成させました。
NTTドコモと協力して開催したワークショップでは、東京とパリの子どもたちを携帯電話でつないで写真を送りあい、交換した写真と文章から新しい物語をつくるというインタラクティブに国際交流ができる取り組みを行いました。
例えば、日本の子どもが起承転結をつけた4枚の写真をパリの子どもたちに送信し、その写真にパリの子どもたちが別のストーリーをつけて返信するというものです。
感覚的にストーリーをつくるパリの子どもに対して、日本の子どもは4コマでオチをつけようとするなど、国によって考え方の違いがあって面白いワークショップとなりました。
子どもたちの新しい学びの場として開催してきたワークショップ。はじめは学校や行政との関わりが多かったですが、最近は企業と協力してのワークショップの開催も増え、ビジネスとなりつつあります。

■スマート教育への転換、2020年には1人1台の情報端末を持たせる策も
子どもたちが休憩時間にiPadを使うようになったり、紙の本を拡大しようとピンチインする動作をしたりと、子どもたちの様子が変わってきたのは2010年あたりからだと言います。
考えてみれば2010年は「電子書籍元年」や「デジタルサイネージ元年」と呼ばれデジタルコンテンツ界が大きく盛り上げっていた年だったと言えます。
親たちも、古くなったデバイスを子ども用の遊び道具に使いまわしたりすることが多くなり、子どもへのデバイスの普及が急速に高まったことが、プログラミング教育が普及した理由のひとつではないでしょうか。今年の東京おもちゃショーでは、子ども向けのタブレットの展示も数多くされており、今後は人生はじめのタブレットをどこがとるのか、という競争が本格化していくことが予想されます。
0〜5才の子どもを持つ親519名に調査したところ、84.6%の親が子育てにインターネットが必要と回答したそうです。
iPadで読み聞かせを行うデジタル絵本や、子守唄をYouTubeを使って聞かせたりなど、子育てにとって、デジタルコンテンツはいまやかかせないものになってきているのです。
現代の親世代は、高校生の頃にiモードを持っていました。デジタルの恩恵を受けつつ育った世代のため、自分の子どもに持たせることにも抵抗がないのでしょう。
150年前の医者に現代で手術をやれと言ってもできないが、150年前の教師に現代で授業をやれと言ったらできてしまう―。そう言われるほどに教育は150年間、変化がない分野でした。そのため、あらゆる面で発展が遅れています。デジタルコンテンツは教育に大きな変化をもたらし、教育問題解決のひとつの糸口になるのではないでしょうか。
2020年までに子どもたちに1人1台の情報端末を持たせようとする策もあります。ウルグアイの子どもたちが2009年に訪れた際には全員100ドルパソコンを持っていました。韓国でも小学校の授業にタブレットを導入したりする施策が始まっています。
日本はまだまだ導入が遅れており、タブレット端末の導入は全国で20校の仮導入にとどまっています。2015年くらいまでに全国導入できないかという話もありますが、道のりは長いです。

■デジタル教育のメリットと身につく力
デジタル教育のメリットは大きく3つ挙げられます。
1. たのしい・創造
紙上では理解できなかったものを映像などでわかりやすく表現することができます。
2. つながる・共有
先生や児童、地域と児童などで教え合うことができます。
授業で手を上げなくても意見を持ってる子の意見を聞くこともできます。
3.便利・効率
それぞれのレベルにあった進度で授業を進めることができます。
採点もデジタル上で自動でできるので、先生の負担を減らすこともできます。
被災地・宮城で行った「プログラミングワークショップみやぎ」では、現地の先生から「こんなに自発的に学んでいる子どもたちを見たことがない」という感想もありました。自発的に学び、問題を解決する力をつけるのに、プログラミングは良質な教育コンテンツと言えるでしょう。

他にもプログラミング教育によって身につく力には以下のような力があります。
1. 自らの知識を構築していく力…応用力や総合力
2. 論理的思考力…過不足なくコンピュータに支持する能力
3. 新しい表現手法
4. 他者と協働する力

課題としては以下の3つがあげられます。
1. 評価
総合的な力を見るので、明確な評価基準がなく難しいです。
2. 教える人材
学校の先生にプログラミングを教えられる人が少なく、全体的に指導者が不足しています。
3. 環境整備
学校がデジタル化することに好意的でない人もおり、整備が滞ってしまいがちです。

ウェブサイトインターネットとできることでは、日本や海外の子どもたちが踏み出した新しい世界への一歩を紹介しています。日常のあらゆるものがコンピュータに制御されている現代社会で、プログラミングは普遍的な素養として必要なものです。
これからの時代の基礎教養として、プログラミング教育はさらに普及していくことでしょう。
【最終更新:9月9日(火)18時42分インサイド


2014年09月09日

Freiburg(フライブルク・ドイツ)のOkostation(環境教育センター)

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2014年4月、Freiburg(フライブルク・ドイツ)のOkostation(環境教育センター・エコステーション)を視察。
フリュッキガゼー湖を中心にしたゼーパーク公園内に、Okostation(環境教育センター・エコステーション)はあります。低エネルギーの建築物であるエコロジカルモデルハウス、オーガニックガーデンとハーブガーデンの半自然庭園エリアが施設です。
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※ホームページとパンフレット内容を中心にご紹介いたします。
Okostation環境教育センターエコステーション)は、環境教育のイベント、セミナーやワークショップを行っています。有能なパートナーと連携し、環境教育や持続可能な開発のための革新的かつ魅力的なプロジェクトも開発しています。生涯学習センターとしては自然と実地で環境について学ぶために多くの機会を提供しています。
Okostationは、ガーデニング、ローカルアジェンダ21、環境教育、太陽エネルギー、持続可能な開発のための教育などの特別なトピックにも取り組んでいます。クラスやセミナーの参加者、生徒や幼稚園の子供達、遠足、施設案内、環境問題をテーマにした劇、日曜開放日などの訪問者は年間約12,000人を超えます。また年間約400の催し物がエコステーションのスタッフによって行われています。
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(左)オーガニックガーデン       (右)Okostation内部
―伉ス嶌臓研修
約250の学校のクラスや幼稚園グループに、毎年、「緑の教室」を提供しています。森、庭や池で、 児童・生徒は、生態系を探索し、発見していきます。子どもたちは自然を体験し、生態系を学びます。必要な日数、目的のトピックを選び、オンラインで申込みができます。児童・生徒だけでなく、教員や教育関係者のために、研修やアドバイスも行っています。

▲侫薀ぅ屮襯世界の子供2014
「すべての児童は、権利を持っています」
これは、子どもの権利に関する国連児童条約25周年の取り組みです。子どもは、生存、個人的な開発、搾取と暴力からの保護、および参加する権利を持っています。これは、1989年の国連子どもの権利条約に定められています。子どもの権利は、発展途上国でだけでなく、ドイツなどの先進国でも、世界のほぼすべての国に適用します。
Okostationで、子どもたちは、オーガニック庭園から持続可能な世界を学びます。子どもたちは、小さな自然科学者です。世界の他の地域の子どもたちと自然について学びます。この日、Okostationでは「ワン・ワールド・カフェ」をオープンし、フェアトレードのコーヒー、紅茶、ジュース飲料があります。

ネットワークミーティング学習で「未来のためのサステナビリティ学習プログラム」を作成。
ネットワークミーティングは、私たちは将来のために、幼稚園、学校と協働で、成人教育のプログラムを開発する団体・機関です。 フライブルク市はプログラムの協働開発をサポートしています 。生物学者、経済学者たちから、多くのアイデアが出され、社会的、文化的で、持続可能な開発のための教育プログラムが提案されています。 
 
ぅ廛蹈献Дトベース学習
環境教育の分野におけるOkostationの可能性を示します。プロジェクトの期間は異なるものであり、平均2年。
◆市民プロジェクト・フリュキガー湖 
プロジェクト目標:動植物の生態系フリュキガー湖の保全
ターゲットグループ:一般住民、学校のグループ、家族、関係するステークホルダー
プロジェクトの期間:2000年10月15日 - 2002年6月30日※プロジェクトは、2003年から今日までフライブルクのローカルアジェンダ21のワーキンググループとして継続されている。
資金援助:環境と交通BW省; フライブルク、環境保護庁の市; 環境保護のための国家研究所 ※詳細 www.flueckigersee.de
◆ローカルアジェンダ21のプロジェクト
2000年10月15日には、「市民と学生プロジェクト・フリュキガー湖」がOkostationに設立されました。フライブルクのローカルアジェンダ21の一部として携わって以来、ダイビングクラブ、釣りクラブ、官公庁、自然保護団体や動物の権利活動家、住民や興味を持つ市民の代表が参加。
◆湖の復元
2002年には、フリュキガー湖の環境キー数値を専門家と協力して収集。汚染されている現状が明らかになった。結果や改善勧告は印刷物として2004年後半に発表された。
◆フライブルク大学との連携
2002-03市民フォーラムには、フライブルク大学の学生ワーキンググループが参加。自然地理学研究所のローカルアジェンダ21に、大学と市民プロジェクトが協働し、多様な洞察が生まれた。
◆市民フォーラム・フリュキガー湖
市民フォーラム・フリュキガー湖は、フライブルク市の生態局と協働で、Okostationで会議が定期的に開催されている。 www.flueckigersee.de。
◆学校のためのプロジェクト日
フリュキガー湖で、学校の授業水鳥の他にも、例えば、水試料を採取し、水質測定のために分析され、観察された。
 ◆「何をよくし、他の人にそれを教えることができることができますか?」
知識や経験の共有のワークショップを一緒にし、リラックスした雰囲気の中で互いから学ぶことができます。すべての参加者は、いくつかのワークショップのラウンドで交互に教師と学習者に入れ替わります。全体的なプログラムは、すべての参加者に学習機会がもたらされ、希望が生まれます。
家を建てる、自転車の修理、アコーディオン、野生ミツバチの製本、シード爆弾による農産物の織りバスケットなどがあります。 ※ http://www.oekostation.de/de/programm/veranstaltungen_.htm#a687 
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セ餠眥潅について
省庁、財団、自治体や協力パートナーから資金調達するなど、利害関係者が​​多数参加する機会を提供している。自然保護財団基金やバーデン・ヴュルテンベルク州は、長年のサポーターである。

β寮
Okostationは、Ute Untereggerとラルフハフナゲル(Ralf Hufnagel )が中心となって運営ている。
Ute Unteregger:持続可能な開発のための教育、自然や環境教育を担当し、有機庭、健康的な食事など、
ラルフハフナゲル:プログラムの計画、資金動員、BNE、連想ネットワーク、独仏のプロジェクト、広報、プロジェクト管理など
毎日、Okostationでは、広い範囲で、要望や相談を受ける。一つひとつ協議が必要であるが、Okostationには少ないスタッフで対応している。専門家と連携し、助言を提供しています。また、権限のある行政当局に要求を伝えている。

Okostationの歴史について
庭園博覧会のために1986年に建設されたBUND(ドイツ環境自然保護連盟)南オーバーライン地方支部の環境教育センターです。また、1970年代に近郊のヴィール・アム・カイザーシュトゥール(Wyhl am Kaiserstuhl)の原子力発電所の計画に対して、住民や学生が大規模な反対運動を行い、その結果、バーデン=ヴュルテンベルク州政府は原子炉建設計画を放棄しました。フライブルクは、環境運動の盛んな地域特性があります。
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公園の入り口。庭園博覧会の時のパビリオン。日本庭園も残っています。

低エネルギーハウス
低エネルギー住宅の心臓部は、黒い森の冬の森の中央のドームです。
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◆ナバホインディアンのデザイン。キャンプファイヤーの煙の伝統的なナバホの建物。生物学的な建築材料の使用しています。コンクリートではなく、粘土と天然砂岩の壁。入り口で訪問者を包み込む、丸ログの印象的な配列のユニークな部屋の雰囲気。密閉されていない、空気や水分と熱が循環し、呼吸可能な泥の壁。
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◆冬の庭は、水の蒸発により湿度およびフィルタ汚染を改善。家のエネルギーバランスのために、南向きに窓。昼間の太陽で温めた熱は土壁に蓄熱。夕べは、室内空気に放熱される。これは、太陽エネルギーのパッシブ利用と呼ばれています。
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◆自然な建材としてのクレイ
Okostationの快適で健康的な室内環境は、自然建材粘土が主な原因である。クレイ、冷たいミレニアム伝統建築材料は、湿度を調節し、熱リザーバとして機能します。
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ボイラーを凝縮したお湯セントラルヒーティングは、熱需要にソーラーコレクタ方式との組み合わせでカバー。壁のジェットヒーターを経由して放熱性と流通。ここでは、温水は、蛇行形で内壁に埋設された銅コイルを通過する。
◆太陽光発電
生成された電気は、地域の電力グリッドに供給され、それに応じて報酬をすることができた。
緑の屋根
緑の屋根は、都市部での微気候を改善。雨水は、収集され、外部のタンクに貯蔵されている。冬の庭の灌漑にもなっています。
◆無垢材のキッチン
すべての木材表面は油を塗ったとワックスされている。エネルギー・水効率の良い家電製品は、現代の技術と天然素材が魅力的に共生している。洗濯機、食器洗浄用の水は、洗濯機が雨水で動作させることができ、太陽予熱される。
◆暖炉
冬に暖かさを提供しています。火の暖かさは、耐火レンガやタイルオーブン、このタイプに格納された後、部屋にゆっくりと放出される。特殊な燃焼技術は、最小限の排出量が木の最適な燃焼を可能にします。炉はパンを焼くために使用されます。
◆リサイクル材料
老朽化した家屋にあったインテリア窓や中央のドームのドア、時計を活用。木とガラスの印象的なギャラリーとなっています。断熱材は古紙フレーク(Isoflock)。
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オーガニック・ガーデン
面積2500平方メートル。Okostationのオーガニック庭園は、ハーブガーデン、コテージガーデン、混合培養ベッド、芝生、堆肥化施設、各種小型生息地、バタフライガーデンがあり、小さな池と温室の小屋庭。ベンチはあなたがリラックスして休息できます。子どもたちは、柳の家や池でカエルやトンボを見ることができます
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薬用ハーブガーデン
 
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中世の修道院の庭園のモデルに作成されています。根治薬やお茶として知られるボックス、ラベンダー、タイムやセージで縁取りされ、対称に配置され、130以上の植物が長年にわたって収集されています。その作用に関するツアーで、確認することができます。Okostationのオーガニック庭園は、遠く国境を越えて知られている。

オーガニックの果物や野菜畑
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箱の中が畑です。十分に小さい領域であっても、サラダ、野菜やハーブを栽培する方法を学ぶことができます。腰を痛めないよう、底上げされています。果物と野菜の庭にも堆肥場があり、堆肥相談が行われています。
下の写真は、コンポストとなっています。
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庭の保全
小さなビオトープ。野生のハチのための巣箱が配置されます。いくつかの多年生ベッド、ドライ石のビオトープ、ハーブスパイラルと野草の草原は、蝶の庭のいくつかの要素であり、蛾や毛虫生息地を提供しています。自然に優しい庭の設計のアドバイスをしています。
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コテージガーデン
伝統的なコテージガーデンの範囲は、本で囲まれ、古い多年生品種の生息地を提供しています。
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上の写真の小屋の反対側は、窓ガラス。屋根は太陽光パネルです。

OkostationのTVレポート

Okostationフライブルク
Falkenbergerstr。B 21 、D-79110フライブルク
電話:0761 892333 ファックス:0761 807520
メール:info@oekostation.de

営業時間:
午前9時〜午後5時
金曜日火曜日- 17:00クロック
(昼休み午後1時から-2時)
日曜、祝日プログラムに従ってオープン
詳しくは、HPで最新情報をご確認下さい。
http://www.oekostation.de/#


2014年09月04日

民主的姿勢を身につけるこども哲学対話

子どもたちの第三の居場所である民間学童保育のネクスファで、毎月ストーリーテリングのプログラムを提供しています。/佑力辰鯆阿、⊃輿阿嚢佑┐鮓世Α↓自分の経験を組み立てる、は斥的に説明する、ヌ閏臈姿勢を身につける、といったことを練習しています。
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今日は、民主的な姿勢を身につけてもらいたいという思いから、「ルール」について対話しました。
まず、みんなの知っているルールについてあげてもらいました。交通関係が多かったです。ルールとは、安全や子どもたちを守るためのものという意見も出ました。
そこで、なぜルールや法律があるのか?映画館でおしゃべりしてはいけないことについて話が盛り上がりました。小さい声だったら話してはいけないという意見とおしゃべり禁止という意見。それぞれの考えを提示してもらいました。
ネクスファの中で決められたルールについても振り返りました。たとえば、氷は五つまでしか食べてはいけないというルール。子どもたちの健康への配慮と、みんなに氷が行き渡るようにという考えから決められたものだということがわかります。
そしてiPad使用のルールについて。実は、今日の真の本題でした。先々月に、このストーリーテリングのプログラム内で話し合って決めたルールでしたが、最近は守られなかったり、うまく運用されていないと聴いていたのです。みんなにルールを意識してもらうとともに、あらためて、修正すべき点やどうしたらうまく運用されるかについて意見を出してもらいました。1人15分のルールは時間を延長。アラームを設定するというアイデア。ちゃんと守るという覚悟。そんな意見が出ました。
1人あたりの時間を延長すれば、1日に使える人の人数が減ります。iPadを使う側だけでなく、待っている側に立って考えることも必要となってきます。ルールだけでなく、どうしたら守られるかについても考えなければなりません。
学校も、学年も違う、いろんな考えの人が集まって放課後を過ごしています。できるだけ多くの人が納得するような形を、みんなで作り上げてもらいたいと考えています。
社会契約説を学ぶというと難しくなりますが、身近なテーマで話した経験は、大人になっても生きてきます。教育哲学者のデューイの代表作のタイトルは『民主主義と教育』です。このストーリーテリングのプログラムも、デューイの考えを受けて、実践しています。


2014年08月28日

学校を設立するには?

現状の学校教育に満足できず、何とかしなければならないと考え、
「ないならば、自分で作ってしまおう」と、
理想とする教育を実現できるよな学校を設立しようと活動を始めたい方に向けて、どのような学校の形があるかを簡単にご紹介したいと思います。
.侫蝓璽好ールとして
学校教育法1条に定める学校の要件に該当せず、正規の学校としての認可を受けていない。様々な形がある。
児童・生徒の在籍する学校長の裁量により、フリースクール等の民間施設に通った期間を、学習指導要録上出席扱いすることができるようになり、進級・卒業も可能となった(小中学校は1992年から、高校は2009年から)。
事例:東京シューレ箕面子どもの森学園東京コミュニティスクール など
参考 NPO法人フリースクール全国ネットワーク

▲ぅ鵐拭璽淵轡腑淵襯好ールとして
現在、日本国内には117校のインターナショナルスクールが各種学校として存在。幼稚園から高校まで4918 名の児童・生徒が在籍 。(文部科学省 Website)。
一般的には外国人児童・生徒を対象としたものですが、近年様々な理由から日本人児童・生徒も増加傾向。 
国際バカロレアやアメリカのWASCの認定校として、海外の学校に進学することを前提としているものが多い。近年、日本の大学でも国際バカロレアを受け入れる大学が増えてきた。
WASC :Western Association of Schools and Colleges:米国西部地域私立学校大学協会
米国では6地区に分かれた米国教育省認定の学校認定機関があり、WASCはカリフォルニアを含む太平洋エリア、東アジア地区を担当。WASC認定校で12年の課程を修了した18歳以上の者には、大学入学資格(高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者)が認められる。
国際バカロレア 1968年に発足した財団法人国際バカロレア機構 (IBO:本部=スイス・ジュネーブ)によって作られた国際的な教プ ログラムである。以下のプログラムがある。
(PrimaryYears Program = PYP)3−12歳・幼稚園・小学校レベル
(Middle Years Program =MYP)11−16歳/5年間/中学校レベル
(Diploma Program = DP)16-19歳/2年間/高校レベル・大学進学
(the International Baccalaureate Career-related Certificate
=IBCC) 16-19歳/2年間/高校レベル・就職・専門学校進学 
事例:東京インターナショナルスクール ISAK代表理事小林りんさんのインタビュー) 

9眤看定試験(大検)の専門学校として

つ命制高校に通う生徒のサポート校や学習センターとして

コ式会社立学校
小泉純一郎内閣の下で実施された構造改革特区の制度(特例措置番号816;学校設置会社による学校設置事業)を利用して、株式会社が設置した学校である。通信制学校が多い。

Τ惺史/佑鮴瀘する
新規に設立するほか、既存の学校や幼稚園、専門学校を再建する形もみられる。
トヨタ、JR東海、中部電力などが中心になって2006年に設立された学校法人海陽学園海洋中等教育学校など、企業の注目を浴びた。
河合塾は、東京学園と業務提携を結び、海外トップレベルの大学進学を目指した中等教育学校の設立を計画している。

大規模な話もありますが、一人の親が立ち上がって設立された事例もあります。
基本的には、ヽ惺擦鮑遒蠅燭い箸いγ膣屬鮟犬瓩襦↓教育理念や方針を立てる、事業計画を立てる、ぅ好織奪佞鮟犬瓩襦∋楡澆鮹気后∋童・生徒を集める。順序は、状況によって変わりますが、理念を立てること、仲間を集めることが、最初の一歩になります。 塾や寺子屋から始めた方もいます。
私も多くのご相談を頂き、様々な事例を見てきました。時代やみなさんの意識の変化し、ここ数年、学校の設立や教育への提言が進んできたと感じます。何かありましたら、ご連絡ください。

2014年08月27日

学校設立への思いと公教育をより良くするための活動

私自身、学生時代に塾を経営し、卒業後は高校教諭を勤め、教育学を研究し、自分の学校を設立するのが夢でした。高校教諭をしていた頃、勤務先の学園内でに、世界に視野を向けた新設の中等教育学校が設立されました。私は、学生寮の舎監でもあったので、新設校に入学するであろう帰国子女の受け入れについても話し合いに参加し、新校立ち上げに関わりました。寮生徒の生活をともにしながら、スポーツクラスや特別進学クラスの生徒も参加する協働学習会をコーディネートしていたのを思い出します。
今は、市議会議員として、議会から行政に働きかけ、市内の公立学校全体をより良くしたいと活動しています。
はじめて立候補した時には、学校を設立して欲しいと、強い要望を頂きました。新しく開発された地域からで、計画段階から学校用地を準備していれば可能性もあったのでしょうが、現実的には難しい状況です。それでも、子どもの教育環境を整えることは必要です。
柏市が建てないのなら、私自身で建てられないか真剣に考えました。手賀沼に近い自然豊かな地域で、地域活性にも役立つような学校を作りたい。一般の学校では、「変わった子」や発達障害とみなされてしまうお子さまにも、一人ひとりの個性を伸ばせるような教育を提供したい。地域の高齢者の憩いの場や活動の場を提供しながら、子どもたちを見守ってもらいたい。国際バカロレアも導入したい。外国籍の方やや帰国子女も、積極的に受け入れたい。フレネ教育の実践者たちが行っているような、まだ日本語が完全に話せない親子、事情があって勉強が出来なかった方々の夜間中学も併設したい。学校そのものが、多様性を持った社会であってほしい。学校が地域を支え、地域が学校を支える。そんな夢を抱いています。
一つの学校での教育ではなく、公立の学校にも反映されるように働きかけていければと考えています。

2014年08月18日

『世界の果ての通学路』のバリアフリー上映会

【映画の内容】

「教育とは未来を切り拓くパスポートである」、そんな教育の力を再確認させられる映画に出会った。地球上の異なる4つの地域で、数10キロの危険な道のりを通学し、学校で学ぼうとする子どもたちの姿を追ったドキュメンタリー映画である。

ケニアの15キロメートルのサバンナを命がけで駆け抜けるジャクソン。360度見渡す限り誰もいないパタゴニア平原を、妹と一緒に馬に乗って通学するカルロス。モロッコの険しいアトラス山脈を越え、友だち3人と寄宿舎を目指すザヒラ。幼い弟たちに車椅子を押されながら、舗装されていない道を学校に向かうインドのサミュエル。この4人に密着。

「なぜ、毎朝命がけで、学校に通うのだろうか?」子どもたちの学習に対する意欲の高さや、そんな子どもたちを支える家族の愛情を映し出していく。

写真 (3)

【バリアフリー上映会】

「バリアフリー上映会」とは、映画を鑑賞する上で様々な困難をかかえた人たちと、共に映画を楽しむことができるよう環境を整える上映会のことである。最も映画鑑賞が困難とされる目の不自由な方々も、音声ガイドナレーション(副音声)で、セリフの合間に場面の視覚的情報を聴き、映像を想像しながら楽しむことができる。

副音声は、FMラジオを使って聴くので、他のお客さんは通常通り。無声映画の活動弁士がスクリーンの脇に立ち、情景や人物の解説などの音声ガイドを演じられることもある。

このバリアフリーでの映画観賞は視覚障害者だけではなく、高齢化が進む社会において、視力や聴力が衰えていく方にとっても、新たな観賞の方法として様々な方に広く伝えていきたいと活動中である。白杖を携えて柏にこられる方々、それを支えていただくボランティアの方々、健常者と障害者が一緒になり、同じ空間で笑ったり、泣いたりして映画を楽しめるよう、広めていきたいと活動されている。 

【教育課題と本作品】

この作品の舞台は、教育環境が整っていない発展途上国である。4人の子どもを通して、女子教育の問題、身体的な障がい、貧困といったテーマも描かれている。これらのテーマは、発展途上国のみならず日本でも課題となっている。親の教育格差や障がいにより貧困が連鎖しているという実態がある。

課題が山積みの中、このバリアフリー上映会は、希望の灯である。視覚障がいを持った方々が、自分たちの手で映画を鑑賞する機会を作っていく。この映画の子どもたちが、困難を乗り越えていく姿と重なる。

この映画が製作されたフランスでは、学校週4日制から週4日半制に移行する学校制度改革で、学校現場が混乱し、論争が巻き起こっていた。親は迎えに行くのが難しい、学校・行政は課外活動の充実を求められても予算がないと改革を反対する。通勤日数が増えてしまうと不満をもらす教員まで出てくる。そんな時期に、この映画はヒットした。自分の将来のために、長く危険な道を通い、勉強に励む子どもたちの姿に、忘れていた大切なものに気づかされたのではないだろうか。

フランスの子どもたちにも、強い影響を与えた。フランスでは、親かベビーシッターが、手をつないで学校の送り迎えをする。この映画を観て、「もう手をつながずに歩きたい」という子どもがいたそうだ。

【危険にさらされている通学路】

『世界の果ての通学路』に出てくる国では、通学中、武装ギャングに誘拐されたり、年に45人が象に襲われたりする危険にさらされている。

日本でも、京都府亀山市、千葉県館山市、愛知県岡崎市などで、通学中の児童を巻き込む痛ましい事故が起こっている。

柏市内では、自動車の交通量が多く、歩道も車道も狭く、ガードレールのない通学路がある。伸びた草木枝や落葉・ごみでふさがれ、児童が車のすぐ脇を歩かなければならない歩道もある。中には、見通しの悪いカーブや制限速度が守られずに子どもたちのすぐ脇をトラックが通り過ぎていくような通学路がある。抜け道として利用され、朝の通学時間帯に自動車が飛ばして走っている通学路がある。

保護者、教員が、通学路に立ち、安全指導が行われてはいる。その負担もさることながら、いつ事故が起きるかもしれないという不安は大きなものである。大切な子どもの安全な通学路の確保は、最優先の課題であると考える。

通学路は、学校や家庭では学ぶことができない、子どもの社会性を成長させる貴重な場でもある。家と学校の移動だけではなく、家と地域、地域と学校とを結ぶ活動の場でもある。子どもが成長できる通学路を整えていくことも大人の役割だと思う。



2014年08月15日

小規模特認校「手賀東小学校」の学校見学会

私が柏市議会議員になって間もない平成23(2011)年12月の議会にて、手賀東小の教育について以下の質問しました。
「私は、手賀東小の授業や行事を見学し、地域の方の協力に支えられ、地域の伝統を大切にしながら、教職員が地域に開かれた学校運営の取り組みを見ました。教員の目が行き届き、児童一人ひとり、成長の物語が紡ぎだされていると感じました。もし、複式学級(※人数の関係で複数の学年で学級を編成すること)になったとしても、児童同士の学び合いを促進した新しい形式の授業が展開される可能性も考えられます。ただ、学習指導要領の兼ね合いもあります。文部科学省の研究開発校に手を挙げるなど、特色あるカリキュラムを作成することを提案しました。」
昨年度から「手賀東小学校」を小規模特認校に指定し、少人数ならではのきめ細かな指導や地域の特性を活かした活動など、特色ある教育を行うようになりました。来年度の新入生(全学年対象)など、このような教育環境でお子さんを学ばせたいと希望する方は、ぜひご参加ください。

学校は地域の核です。人口減少時代の小学校の統廃合問題は、まったなしです。手賀東小学校では、これからの学校のあり方のモデルとなるよう、イエナプランのような学年を越えた学び合いの実践や自然の中での学びなど、小規模だからこそ可能な教育を、とことん追求していくよう、私の全力で働きかけていきたいです。

【学校見学会】
・平成26年9月4日(木曜日)午前9時15分から正午頃まで
・集合場所 柏市役所本庁舎1階ロビー、沼南庁舎1階ロビー
・当日の予定
 午前9時15分 柏市役所本庁舎1階ロビー集合
 午前9時40分 沼南庁舎1階ロビー集合
 午前10時から11時30分頃 手賀東小学校到着後、学校の説明、学校内見学
 正午頃 沼南庁舎、柏市役所の順にて解散
・移動方法 市のマイクロバスにて移動
・平成26年8月15日(金曜日)から8月29日(金曜日)に、学校企画室までお電話にてお申し込みください。
・受付時間 受付期間中の月曜日から金曜日の午前9時から午後5時まで
・学校企画室 04-7191-7210


2014年08月12日

手賀沼教員殉職事件

手賀沼教員殉職事件の歴史を風化させておくべきではなく、事件後70年となる今年こそは、顕彰すべきであるというご意見を頂きました。
手賀沼教員殉職事件とは、昭和19年11月22日、東葛飾郡教育会主催の研修会に参加する教職員が、現在の湖北小学校から現在の手賀東小学校に向かう途中の手賀沼で、船が転覆し、乗船者50人中18人が死亡する大惨事となった事件です。
戦争末期、男性がいない小学校教育を女性教員が担っており、死亡した教員の16名は女性でした。
当時の小学生もいまや、後期高齢者です。地域の歴史として語り継いでいくべきものです。
大正新教育の流れの中、布佐小学校では、「自学中心主義教育」の実践で、千葉県下でも注目されていたそうです。そうした教育文化を振り返る機会にもなると思います。
IMG_5521

この「手賀沼教員殉職事件」について、柏市教育委員会の教育研究所が資料を公開しています。
http://www.edulab.kashiwa.ed.jp/eduweb/15-teganuma/teganuma.pdf
※参考
,海了故でお亡くなりになれれた小林富みさんのお子さんである小林健氏によってまとめられたもの。「晩秋」
沼南風土記 
手賀沼のあゆみ 
柏市史 
我孫子市史 
歴史ガイドかしわ 

2014年06月09日

東葛飾高校同窓会での校長先生のお話−中高一貫や医歯薬コース、リベラルアーツなど

東葛飾高校同窓会の定期総会に参加しました。
その中での学校長からのご挨拶の中で、母校の近況をご報告いただきました。
 「自主自律」の校是のもと、自らを律することで、「学力」「人間力」「教養」を高め、さらに生涯にわたるキャリアアップをとおし、 グローバル社会で活躍できる人材を育成することを教育の方針、理念として進めているとのこと。
その上で、特に3点をご説明頂きました。
/奮愡愼浬電盛擦箸靴
医歯薬コース(本年度・平成26年度より)の運営と中高一貫校(H28年度より)の準備作業の円滑な運営
リベラルアーツ講座(教養講座)の充実
※参照 東葛飾高校HPでの学校長あいさつ
 
進路重点指導校について
平成19年度より東葛飾高校は,千葉県教育委員会から進学指導重点校の指定を受けることになりました。授業について、力のある教員を集めているとのことです。
具体的には、以下のような授業を行っているとのこと。
(1)1,2年次に週2回7限授業を実施し,幅広い学力の充実に努めるとともに,3年次に多くの選択科目を設定し,生徒のニーズにきめ細かく対応します。
(2)実験実習を効果的に行うなど,各教科の特性に応じた学習形態を工夫し,生徒の知的好奇心を満足させ,学びを育む魅力ある授業を実践します。
(3)自ら課題を見つけ探求し,知識や技能の総合化をはかる自由研究を各学年で実施します。
※主に放課後,土曜日,長期休業中を活用し、東葛リベラルアーツ講座の名の下にサイエンス・パートナーシップ・プロジェクト等,高大連携や本校職員等による発展的講座を設けています。これについては、で紹介します。
私の在学中(1994‐96年度)は、授業で一切の受験対策が排除されていました。(1)3年次に時間割を自分たちで組める選択科目、(2)実験実習、(3)自由研究など、一つひとつの項目については変わらないと感じますが、進路重点指導校の指定による進路希望の実現を最重点課題と設定しているところに、当時と大きく変わったと感じます。

医歯薬コース小中一貫校
特に、小中一貫の付属中学について、塾でも話題になっています。現在の小5から対象です。併設型中学校では原則として、「学力検査」を行わないこと言われ、適性審査などが、親御様の間で話題にあがっているようですが、まだ何も決まっていないとのこと。すべて中高一貫になるのではなく、中学での募集は1学年80名程度と言われています。※詳細の募集人数は、確認をお願いいたします。
本年度・平成26年度より、新しくキャリア教育の視点を取り込んだ県内初の「医歯薬コース」が設けられます。これにより、今後は特に理数教育に力が入れられ、千葉県を支える人材の育成を視野に入れた拠点校への更なる飛躍を目指します。
私個人的には、自由な校風と創造性豊かな伝統を生かし、インターナショナルスクールや各国の現地校の卒業生に国際的に通用する大学入学資格を付与する仕組みとして国際バカロレアの認定校になったらよかったのにと思うところもあります。医歯薬コースでは、やはり「受験勉強」と切り離せなくなってしまうのではないかと思います。

リベラルアーツ講座(教養講座)の充実
これは、すごい取り組みです。
東葛飾高校の教員だけだなく、大学の専門家や社会人を講師に招き、最前線の学問に触れることができる発展的講座です。主に放課後,土曜日,長期休業中を活用して、開催されています。
例えば 平成24年度の東葛リベラルアーツ講座一覧をご覧になってください。実に多彩です。
私も、平成23年度から、柏まちなかカレッジとして、ワールドカフェや東葛白熱教室に関わらせて頂いたり、模擬裁判や西水美恵子さん(元・世界銀行副総裁)のワークショップに参加させて頂きました。柏まちカレ副学長の福島さんが、東葛の教諭として、リベラルアーツ講座を取り組んでこられたいたお蔭でもあります。
本物の学びに触れられます。進路にも大いに良い影響があると考えられます。

卒業生として、母校がより良い学校であって欲しいと願っています。外野から意見を述べるのは学校運営にとってご迷惑なのかもしれませんが、同窓会などで母校のあり方について話し合う場も作ってもらえたらと思います。 


アメリカの教育あれこれ−東葛飾高校同窓会での講演会

東葛飾高校28回生卒業生の深井順一郎氏を講師にお招きし、「アメリカ教育のあれこれ」と題し、ご自身の50数年のアメリカでの研究生活で感じたことや、アメリカの教育についてお話しいただきました。
深井順一郎氏は、日本の企業を3年勤め、アメリカに留学し、研究生活を経て、物理学博士号を取得し、アラバマ州立オーバーン大学Auburn University)で助教授となり、現在は同大学の名誉教授です。
アラバマ州立オーバーン大学は、アメリカン・フットボールが強く、10万人規模のスタジアムもあります。その他、美術館やゴルフ場、誰でも24時間利用できる図書館(エレベーター付きでバリアフリー)など大学キャンパスの魅力も紹介してくださりました。アップルの最高経営責任者(CEO)であるティム・クック(Tim Cook)も、オーバーン大学の卒業生です。
こういった施設を備えた大学を経営できるのは、大学の資産があるからとのこと。
財産のある大学は、奨学金で優秀な学生を世界中から集めることができる。また、国の助成金などと違って、すぐに役立つ学問だけでなく、文学や基礎研究に力を入れることができる。そんなお話をお聞きしました。
たとえば、ハーバード大学やイエール大学の資産は、日本の慶應義塾大学や早稲田大学、東京大学と桁違いです。※詳細は、これから調査します。これには、アメリカと日本の税制(寄付控除)や寄付文化の違いが大きいと言われます。
大学認証制度についても、お話しいただきました。
世界的に、基礎教育では日本も評価されていますが、高等教育ではアメリカの評価は高いです。これは、住み良さとも密接に関わってきます。ただ、過度な市場主義による教育格差は問題になっています。
最後に、「グローバル人材」についてもお話しいただきました。深井順一郎氏は、以下の3点を示されています。
ヽ姐餮譴話せること、既成概念を飛び越え、革新を生み出せること、0豬櫃暴┐如教養を身につけていること
講演時間が限られていたため、ここで終了でした。この続きは、これから自分で調べてみようと思います。先輩から良いきっかけを頂くことができた同窓会でした。
 

2014年06月03日

『バベルの学校』試写会/フランスの適応クラスにみる多文化共生

バベルの学校』フランス映画祭2014 プレス試写会で、アンスティチュ・フランセ東京に行ってまいりました。

まずは、『バベルの学校』の作品概要をプレス資料から紹介します。
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アイルランド、セネガル、ブラジル、モロッコ、中国…。世界中から11歳から15歳の子どもたちが、にそれぞれの事情をかかえてフランスにやって来た。これから1年間、パリ市内にある中学校の同じ適応クラスで一緒に過ごすことになる。

24名の生徒、24の国籍…。この世界の縮図のような多文化学級で、フランスで新生活を始めたばかりの十代の彼らが見せてくれる無邪気さ、熱意、そして悩み。

果たして宗教の違いや国籍の違いを乗り越えて友情を育むことは出来るのだろうか。そんな先入観をいい意味で裏切り、私たちに未来への希望を見せてくれる作品。
<予告編>


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フランスの適応クラスでの実践を知ることができました。言葉だけでない多文化共生が描かれています。先進的な教育実践でもなく、インターナショナルスクールのような雰囲気でもなく、それぞれ事情を抱えた生徒たちが集まる適応クラスですが、ここで大切なことを学んでいました。宗教について、政治について、言語について、差別について、家族について。

担任の教員が、丁寧に面談しているのが印象的でした。学園ドラマのカリスマ教師ではなく、現実の教員の姿がありました。

24人学級は、最適の規模ではないかという思いも強めました。


バベルの学校

監督:ジュリー・ベルトゥチェリ 編集:ジョジアンヌ・ザルドーヤ

オリジナル音楽:オリヴィエ・ダヴィオー

サウンド:ステファン・ブエ、ベンジャミン・ボベー

ミキサー:オリヴィエ・グエナー 

製作:Les Films du Poisson、Sampek Productions

共同制作:ARTE France Cinema 配給:ユナイテッドピープル

原題: La Cour de Babel

フランス/2013年/フランス語/89分/1.85:1/カラー/5.1ch/ドキュメンタリー

シーン写真





2014年06月02日

ギフティッド教育の必要性

カナダ在住の14歳の大川翔さんが、この春カナダ国内の大学5校に合格して、現地でも大きなニュースになっている。
彼は、中学高校と飛び級して、現在はブリティッシュ・コロンビア州にあるトーマス・ヘイニー高校の3年生。複数の大学から奨学金支給のオファーがあるということが、日本のマスコミなどで話題になっている。
「ちなみにサイモン・フレイザー大学は3万4000ドル、ビクトリア大学は2万6000ドル、トロント大学は合計で1万ドルの奨学金を申し出ている。マギル大学は2万5000ドルの奨学金に加え給料付きの仕事を、そしてブリティッシュ・コロンビア大学は3万ドルの奨学金に加え、リサーチ・アシスタントという給料付きの仕事までオファーしている。」

大川翔さんのブログにもあるように、カナダの大学入試は、州政府の統一試験の結果と学校の成績、課外活動で決まる。
これらの成績が優秀だったら、複数の大学から奨学金支給の合格を得ることになる。日本のメディアでいわれるような「獲得合戦」には、少し違和感がある。

このニュースで注目したいのは、大川翔さんが、9歳のときにカナダで「ギフティッド=天才児」登録され、通常の学校教育とは別にギフテッド・プログラムも公費で受け始めたという点である。
ギフティッドとは、IQが高い子ども達や、ある特定の学術分野で高いレベルの潜在能力を持った子ども達のことを指す。ギフティッドの定義は一つではないが、国、州、学区、学校、プログラムによって異なる。
ギフティッドの子ども達がADHD、双極性障害、強迫性障害、または、アスペルガーと誤診され、社会問題になっている。まだ、ギフティッドに関する知識の少なく、日本においてはギフティッドという言葉が社会で認知されていない。学校教育が、素晴らしい才能の開花を邪魔している場合がある。今の日本の学校教育では、大川翔さんの才能を開花させる教育機会が提供されていないと言える。
私は、画一的な教育ではなく、一人ひとりに合った教育を提供するシステムが必要だと考える。
今、障がいのある子ども達のために、特別な教育支援を充実させてきている。このギフティッドの子ども達にも、特別なプログラムが必要なのだ。

ここで、飛び級についても議論される。
「現段階」では、飛び級飛び入学は、日本の教育制度では必要ないと、私は考えている。
学校は、知識や技能を得るだけではなく、仲間との協働を学ぶ場でもある。才能ある子どもは、どんどん高度な内容を学び、大学院の研究を越えるくらいの研究を進めていけるような支援は、必要である。だからこそ、ギフティッド教育のプログラムや支援体制を整えていくべきと考えるのである。
「現段階」ではと書いたのは、留年はマイナスで、飛び級はすごいといった、先取りすることを良しとする風潮を感じるからである。
大切なことは、一人ひとりに合った教育を提供すること。学年という制度そのものを考え直す必要は感じている。



2014年05月30日

学校運営と教育内容の改善する学校評価(accreditation)の仕組み

浜田博文編著『アメリカにおける学校認証評価の現代的展開』(東信堂、2014)「第2章 学校改善ツールとしての認証評価の展開−AdvancEDの創設に着目して」p65-p83より

各学校・各学区の状況に応じた認証評価、研究、継続的な改善の提供を目的としたAdvancEDは2006年に設立された。 p65-66
AdvancEDのHP 

AdvancEDの主な活動】p67
’Ь敝床繊accreditation)- 質の高い基準、継続的な改善、質保証、戦略的なパートナーシップ
調査、研究(resarch)-知識経営、研究、イノベーションの開発

成果物とサービス(puroduct and service)-出版、調査、webを使った改善ツール
だ賁膺Δ箸靴討粒悗咫profesional learning)-専門職能開発、学会、コンサルティング、eラーニン
AdvancEDの組織】p66,67
・理事会-6名・民間企業2名、私学校長1名、学区教育長1名、教員1名、大学教員1名
・最高経営責任者CEO・認証評価部門・専門職としての学び部門・イノベーション開発部門・情報及びテクノロジー部門
学校認証評価に用いられる基準】
.咼献腑鵑般榲、▲バナンスとリーダーシップ、指導と学習、ざ軌蘋果の記録と利用、ソ資源と支援のシステム、Ε好董璽ホルダーとの対話関係、Х兮嚇改善へのコミットメント
AdvancEDのサービスを受けるには】p68
認証評価を希望する学校は年会費625ドルを支払う。初年度は、これに登録料350ドルが加算される。
7つの基準を満たすこと、継続的改善プロセスに携わること、自己評価・外部評価を通じて質保証を示すことが、認証校には義務付けられる。

【学校改善のweb上のプログラム-ASSIST】p69-70
ASSISTとは、Adaptive System of School Improvemwnt Support Tools(学校改善支援ツールの適応システム)の頭文字を取ったもの。.廛蹈侫ール、▲如璽織ぅ鵐檗璽函↓自己評価、こ惺参善計画ビルダー、ゥ廛蹈哀薀猊床繊↓δ敢此↓認証評価マネジメント、保証の追跡、導入の追跡、学習と協働の10項目で構成され、改善計画の策定ー評価・認証−支援を一体的に、継続的に実施できるシステムである。AdvancEDのスケールメリットと企画開発力により可能となった。ASSISTによって、AdvancEDは、学校認証だけでなく、学校改善の支援の事業が確立してきた。

学区認証評価】p74-79
学区認証評価は、個別学校の改善よりも、学区内の関係性を重視し、学区全体に影響を及ぼす改善に力を注ぐ。改善は断続的ではなく、3‐5年間継続して行う。生徒の学習到達度を向上させるために全体システム(whole system)アプローチを採用。学区教育委員会と学校のコミュニケーションが増え、教育員会の支援が円滑となり、ビジョンの共有や確認し合うことができたと言う。
【地域協会の歴史を継承】
AdvancEDの活動を可能にしているのは、NEASやSACSといった地域協会が、アメリカで約一世紀をかけて学校認証評価の活動を蓄積し、社会的信頼や教育界における信頼を築き上げてきたことの上にあると言える。



2014年05月29日

学校運営と教育内容の改善する学校評価(accreditation)の仕組み

浜田博文編著『アメリカにおける学校認証評価の現代的展開』(東信堂、2014)を読む。学校の評価や教育政策の評価は難しいもの。進学実績や学力テスト結果といった限定された指標による「評定」ではなく、より良い教育環境実現のための「改善」へと移り変わっていったアメリカ合衆国での学校認証評価が紹介されている。

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【第三者機関による学校評価機関の必要性】学校運営と教育内容の改善を促進・支援するための、第三者による学校認証評価accreditation)の仕組みが、日本でも必要であると私は考える。学校認証評価accreditation)とは、定められた基準に達しているということを、所定の機関によって公式に承認・認定することを意味する。

 日本では学習指導要領によって基準が定められており、どんな地域でも、一定水準以上の教育を受ける機会が保障されている。しかし、その成果を管理する仕組みは整っていないのが現状である。その結果、学力テストや進学実績といった一面的な成果を切り取った評定に陥る傾向がある。学校の地域性、児童・生徒の発達や家庭背景、学校の運営体制、授業、カリキュラム、教育政策など多面的な分析した上で、一定水準以上の教育を受ける機会が保障されているかどうかチェックしていく必要がある。

【※補足 オランダの教育監督局私が、オランダの教育行政を視察して感じたことも、教育の自由を保障する一方で、教育の質を保 障するための管理体制が整っていることだった。たとえば、「CITO」と呼ばれる全国テストなどを活 用し、学習習熟度や発達段階を測定することが義務付けられており、その結果を分析し、児童・生徒 一人ひとりにあった指導が計画される。学校運営に関しては、教育監督局という行政から独立した評 価機関があり、専門的な知見から学校を支援している。

【学校の裁量権拡大の流れ】1990年代以降、教育の規制緩和・地方分権改革が推進され、「学校の自主性・自律性の確立」が求められてきた。コミュニティ・スクールといった、保護者や地域住民の学校運営の参画や学校と地域の連携などの施策が進められてきた。個々の学校が自らのカリキュラムを編成・実施し、その教育の結果に責任を負うことになり、学校評価アカウンタビリティ(説明責任)が重要な政策課題とされてきた。

【日本での学校評価の課題】しかし、学校改善のための学校評価には、課題が多い。たとえば、以下のような点があげられる。
一人あたりの図書数や理科室や体育館の整備といった現状を評価するより、学力テストの結果等に焦点が当たっている。

教育委員会の支援との関わりが弱く、個々の学校の努力義務となってしまいっている。

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2014年05月22日

子どもに思いっきり遊べる経験を-子育て支援案

柏で活動されている青空共同保育の会の「どんぐり」先生とお会いし、お話ししました。

子どもが自由に遊べる場所がなくなってきていると痛感します。自然環境が少なくなってきただけではなく、公園には禁止の立て札でいっぱい。けがや失敗をしないように、大人が先回りしています。
怪我した時の責任や小さい子どもを持つ親からの苦情などが出てきた結果、管理している行政は、問題が起こらないようにしなければならなくなってしまっているようです。禁止の立札は、行政頼りで、責任をなすりつけ合ってきた、これまでの市民と行政の関係ではないかと思う時もあります。あらためて考えさせられます。

いま、親の責任で、自由に遊ばせる「プレイパーク」や「冒険の森」のような活動や場所が、かえって貴重になってきています。
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森の中で子どもが感性を研ぎ澄ませ、自然との関わりを学ぶことは重要です。「森のようちえん」といって、自然の中での幼児教育を行う運動や団体が、日本でも広がっています。
もともとは、1950年代にデンマークで、一人のお母さんが森の中で保育をしたのが始まりとされています。スカンジナビアからドイツにも広がりました。
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これまで子育て政策の研究のため、日本での子育て支援センターを視察してきました。
森のようちえんプレイパークにヒントを得て、新しい子育て支援センターのアイデアがあります。
子育て支援の機能を備えた、子どもが自由に遊べる、森や里山を整備してみるのはどうかと考えています。子育て支援センターのように、相談できる保育士さんや保健師さんや、自主保育運営のノウハウを持った先輩ママさんもいて、親も子どもも共に成長できる場になれば。
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2014年春にドイツを訪ねた時に、自主保育森のようちえんを見かけました。
「子供だけの保育ではなく母親が一緒になって子育てを考えたり実践できる場」は、民主主義の土台としても大切だと感じました。自主保育が成立するには、市民の力や民主的な土壌と都市の環境(森・里山や邪魔をしない行政)が必要だと考えています。
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2014年05月16日

Coder Dojo Kashiwa 一周年おめでとうございます!

Coder Dojo Kashiwa が一周年を迎え、その記念のイベントに参加しました。
Coder Dojoとは、プログラミングを学ぶオープンな場です。Coder Dojo Kashiwaでは、高校生が運営し、小中学生に教えています。
以前、ご紹介した記事です。 高校生が主催するCoder Dojo柏
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子どもたち、親、メンター、地域の人たちなど、関係する様々な立場からお話をして頂きました。
小学生の道場生たちが、教える楽しさを知り、将来、メンター(Coder Dojoの先生)になりたいと話しているのが印象的でした。先輩から教わり、後輩に伝えていくのは、生態系のシステムと似ていると話した鳥好きの小学生もいて、私も勉強になりました。
「ゲームをやりまくって飽きてしまい、自分で作ってみたいと思うようになった」、「パソコンは好きではないが、デザインは楽しい」、「自分を発信していきたい」、など様々な意見を聴くことが出来ました。
小学生が考える学びの姿を聴くことができたのは、私にとって貴重な機会でした。
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道場生の親御さんが、携帯電話など通信機器の発達や子どもたちを取り巻く環境の変化への不安があるという声や、親が教えるのは難しいことでも高校生の先輩が教えてくれることは聞くので助かるとのことでした。
運営陣の高校生が、回を重ねるごとに成長しているという、親御さんの声も嬉しかったです。
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最後に、代表の宮島君から、今後の目標の発表もありました。
これからが、ますます楽しみなCoder Dojo Kashiwaです。 
【CoderDojoについて】 
CoderDojoとは、世界各地で開催されている、こどもたちのためのプログラミング教室です。
運営やメンター(先生)はすべてボランティアで行われています。
2011年にアイルランドから発祥したムーブメントで、現在は100ヶ所以上のCoderDojoが世界各地で開催されています。2012年6月には、アジア初のCoderDojo Tokyo が開催されました。
CoderDojo柏を主催しているのは現役高校生で、これは世界各地のDojoを見渡しても類がないでしょう。
プログラミングを職業としているプロの大人が、メンター(先生)として、皆様に丁寧な指導を行っています。


2014年05月08日

東京大学フューチャーセンターを視察

柏の葉にできた東京大学フューチャーセンターを視察しました。
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東大柏キャンパスをフィールドとして、産学官・市民が連携して新しい社会モデルを創りだしていく場です。東大と民間企業との共同研究・開発を推進するためのオフィスや会議室、ホールが備えられています。マサチューセッツ工科大の(MIT)のデスクも置かれていました。
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私たちが直面する高齢化や環境問題などの社会課題に対し、組織・立場・学問領域を越えて協働する必要があります。柏の葉の東京大学フューチャーセンターでは、柏市をはじめとする公民連携の社会実験から社会課題の解決モデルを生み出していこうとされています。
※東大フューチャーセンター等の整理
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※電車好きの人にはたまらない話ですが、つくばエキスプレスを見るのに最高の場所でもあります。


2014年04月29日

スティーブ・ジョブズ・スクールを訪問して-オランダ報告11

2014324日から29日、(社)教育共創研究所はオランダ視察を主催しました。

イエナプラン教育の小学校、ダルトン教育の中等学校、スティーブ・ジョブズ・スクール(小学校)、教員養成機関(高等専門学校)、ロッテルダムの教育サポート機関CEDと特別支援学校を訪問し、この視察のコーディネーターであるリヒテルズ直子氏によるレクチャーと盛り沢山の内容となりました。今後、一つひとつご報告していきます。

 

スティーブ・ジョブズ・スクール

【インターネットの影響】

 現代社会では、インターネットが生活の一部となってきている。書類もPCで作成し、メールで送る。情報の更新が速い。中学生の時に覚えた内容が、20年後に役立つという保証はなくなった。情報量も爆発的に増加し、「知っている」ことよりも、学び方を身につけることが大切になってきた。教育のあり方も変わってくる。

働き方も変わってきた。単純作業をこなすことよりも、考えて行動する力が求められるようになってきた。学校でも、決まった内容を覚え、与えられた課題に答えるだけではなく、自分で課題を発見し、解決していく能力を育てようという流れに変わりつつある。

社会は複雑になり、個人や一つの組織で物事を解決できなくなってきた。関係者との協力が必要となる。学校では、協働することを学ぶようになってくる。

一人の先生が大勢の生徒たちに、知識を伝える画一的な一斉教授から、一人ひとりにあったオーダーメイドの学びに転換していく。

これらの教育についての考えは、教育哲学者デューイが提唱し、日本でも大正時代に新教育運動として、いくつかの実践がみられる。しかし、戦争の影響もあり、衰退した。何より、予算の問題もあり、一人ひとりにあった教育の実現は、当時では難しかった。

今、インターネットによって可能になる。家で授業の動画を見て、学校で協働学習する反転授業と呼ばれる授業方法が注目されている。

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スティーブ・ジョブズ・スクールとは】

上記のような社会変化から、20138月、オランダで10校の「スティーブ・ジョブズ・スクール」とよばれる小学校が試験的に開始された。筆箱やノートではなく、iPad(タブレット型コンピューター)などを活用。教科書と連動したソフトを使ではなく、実社会を教材としている。自由な学び方を採用しているが、学習内容は国が定めた学習目標にそったものである。
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DSCN1787始業時間はなく、決められた時間割はない。児童が自分たちで、時間割を組む。校舎もつねに開かれているので、児童はいつでも登校することができる。従来のようなクラスや学年、教室という概念もない。異なる学年の児童が、共に学び合う。実験や技術、美術など、学ぶ内容にあった教室を整備している。

スティーブ・ジョブズが建てたわけではない。それぞれの学校は独立経営である。私が訪問した学校は、裕福な子どもたちの学校と勘違いされるので、もっとオープンな学校名であるPerpetuum小学校に変更すると話しておられた。

【オランダの教育制度】

スティーブ・ジョブズ・スクールがアメリカではなく、オランダから生まれたのは、オランダの教育制度のおかげであると言える。

オランダでは、教育の自由が認められている。学校の教育理念や教育方法は、学校に任せられている。ただ、国によって、到達すべき学習目標は定められており、定期的に学力テストが行われている。成績を競うようなものではなく、子どもの成長を測定し、適切な指導を行うための材料となるテストである。この結果によっては、教育監督局が、学校の指導に入る。自由であるが、しっかりと行政によって管理されている。

多様な学校があるので、児童・保護者は、学校を選択することができる。通わせたい学校が無い場合は、規定(200人ほど)の児童・生徒が集まれば、学校を設立することもできる。設立の費用は、行政から出る。モンテッソーリ、イエナプラン、フレネ、ドルトンプランといった教育の実践が、提唱された国以上に、オランダで根付いているのも、教育の自由が保障されているからである。

オランダでの先進的な教育実践が背景となって、スティーブ・ジョブズ・スクールの特徴として実現している。たとえば、時間割を児童が自分で作ること、学習内容にあった教室を準備することは、ドルトンプラン教育の特徴である。イエナプラン教育では、異年齢の集団でクラスを作っている。現実社会を教材に、探究する学びを展開してきたことも、これまでの教育実践を引き継いでいる。 

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写真 イエナプランのクラスルーム

補足すると、オランダの小学校は、4歳から12歳。4歳の誕生日から通うことができ、バラバラに入学してくる。幼児の1年の差は大きい。4月生まれも、3月生まれも、一律に4月入学という日本とは違う。


【実際に視察して】

 私は、今年3月に、ブレダ市にあるスティーブ・ジョブズ・スクールを訪問した。日本の小学校のように立派な校舎や校庭ではなく、住宅に囲まれたこぢんまりとした施設であった。

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写真 校舎は手前のオレンジの平屋(後ろの建物は住宅)

iPadによる学習が強調されているが、それは方法論の一つに過ぎない。「ハイテクな」印象を持たれるかもしれないが、実際には技術や美術の実習ができる作業室もあり、対話ができる空間もあった。 

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私たちの訪問時、児童は4名しかいなかった。インターネットのオンライン学習との二本柱での一つである、学校での学び合いが、この人数では機能していない。

在籍は15名。学校設立の条件を満たしておらず、現在は企業の協賛によって運営されている。教育監督局とは設立に向けて話し合っており、児童を増やし、学校として認められるよう準備中とのこと。オランダにおいても先進的な学校のため、まだ保護者の理解が得られていないと校長は説明された。

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この学校について、オランダでも賛否が分かれる。
オランダの進学校の校長は、これからの時代の流れと認識されていた。一方で、私が出会った教員志望の大学生は、iPadに没頭し、友人との交流が薄れ、教育的効果はマイナスではないかと答えていた。政治家や評論家からも、否定的なコメントが寄せられている。

現在、オランダでは約六千人の児童が学校に通えておらず、ホームスクーリングの要請が市民からあがっている。また、国ざかいでは、オランダの教育に不満のある保護者が隣国の学校に子どもを通わせていると、校長は危機感を示しておられた。

「現実の社会にあった教育が求められている。もし、シュタイナー(現代の教育にも影響力のある教育哲学者)が生きていたら、iPadを使っていたであろう」と、校長が語っていたのが印象的だった。 

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2014年03月19日

未来を創る教育の力

未来を創る教育の力

【希望の教育学】

私の学生時代、授業で紹介されたパウロ・フレイレの『被抑圧者の教育学』を読み、教育のあり方やその役割を考えるようになった。フレイレは、貧しい人々に識字教育を行い、自らの境遇を自ら理解し変化させる、そのような教育を実践した人物として有名である。

日本でも、自分たちの生活を見つめ、より良いものにしていこうという生活つづり方運動や生活記録運動が、大正時代から戦後にかけておこっている。下町での職人の生活を記録した『綴(つづり)方教室』や山形県の山村で無着成恭先生が実践した『山びこ学校』は、戦後の教育に影響を及ぼした。

フレイレは、晩年に『希望の教育学』という本も書いた。そのタイトル通り、教育は希望である。彼は、教育の力で、人間の潜在能力が十分に発揮できるような、平等で公平な社会を実現しようとしたのだった。

【貧困連鎖を断つ】

 2013年の春に、釧路市の生活保護受給者自立支援プログラムを視察した。人口の約1割(18 人に1人)が生活保護受給者の釧路市では、就労体験のほかに、高校進学の学習支援を実施。地域のNPOと協力し、学習指導だけでなく、子どもたちの居場所ともなっている。埼玉県でも、無料の学習教室と家庭訪問による教育支援を行っている。足立区では、民間の学習塾を活用し、学習教室を実施している。

 柏市では、退職校長を中心とするNPO法人教育支援三アイの会が、生活保護を受ける家庭で育った子どもの高校進学支援を柏市と協働で行っている。

今日、高校を卒業していないと就職して働くのが難しい。生活保護を受ける家庭で育った子どもの4人に1人は、大人になって再び保護を受けている現状がある。しっかりと学び、高校を卒業すれば、職業選択の幅も広がる。そのような考えから、教育支援が行われている。

 高知県では、発達障がいなど特別な支援の必要ある子どもたちに、組織を横断して対応している。その保護者にも不登校の経験や発達障がいの可能性も多く、基本的な生活習慣や学習習慣が身についていない場合が多い。地域をあげて家庭教育を支援し、発達障がいやその背景にある貧困の連鎖を断ち切ることを最終的な目標にしている。

【教育の機会を保障するために】

教育格差が次世代に引き継がれてしまう状況を解決するために取り組んでいるティーチ・フォー・ジャパンという団体がある。アメリカで成果を上げたティーチ・フォー・アメリカの日本版だ。

ティーチ・フォー・ジャパンは、経済や家庭環境に関係なく、すべての子どもたちが質の高い教育を受けることのできる社会を実現するための仕組みを提供している。具体的には、教員を選抜・育成し、2年間学校現場に派遣し、派遣された教員の研修・サポート、キャリア支援を提供している。派遣された教員は、任期を終えるとそのまま教員を志望する場合もあるが、企業や行政に就職する。教育現場で得られたリーダーシップや現状の把握をもとに、将来、社会のリーダーとして活躍し、教育現場に還元することが期待されている。

【子どもの居場所】

 待機児童が課題として取り上げられているが、学童保育や子どもの居場所についても深刻な課題である。子どもが安心して過ごせる場所が少なくなってきている。共働き家庭も多い。地域にもよるが、地域で見守る近所の大人も少なくなった。小学生になると放課後の子どもの預け先が質・量ともに不足していて、結果として仕事を辞めざるをえない。小1プロブレムと言われ、社会問題になっている。

 こういった課題に取り組む事例を紹介したい。

 長野県佐久市にある岩村田本町商店街が開いた「岩村田寺子屋塾」。ここでは、小学生に「読み・書き・計算」を中心に教えるほか、お稽古事も教え、商店街の活性化と地域の課題解決に取り組んでいる。

 民間では、放課後NPOアフタースクールが、子どもの放課後の居場所作りに取り組んでいる。柏では、高齢者など地域の大人の力を活かしたネクスファという民間の学びの場がある。身近にある環境や社会の課題を生きた教材に、未来を作っていく力を育てている。

柏市では、学童保育や放課後子どもルームがあるが、福祉部と生涯学習部の担当部署や学校とのさらなる連携や、質・量の充実など、求められるところが沢山ある。

【地域で支える教育の場】

 土曜の授業や部活動のあり方などの議論を通して、地域に開き、地域の大人の力を借り、学校運営をしていこうという動きが出てきている。授業の見守りや図書館指導員、花だんの整備、部活動のコーチ、地域の昔ながらの遊びや読み聞かせなど、地域のボランティアが学校を変え始めている。
 日本では、コミュ二ティ・スクールといって、生徒、教員、保護者、地域が一体となって学校を運営する仕組みがある。保護者や地域の経験や知恵が学校に活かされ、教員や保護者の意識が変わり、生徒にいい影響を与える。多様な価値観にふれることができ、「生きる力」を育む。学校が地域コミュニティの中心となり世代間交流はもちろん、地域の大人同士の交流の機会をつくり、新しい地域のプロジェクトが生まれるきっかけにもなる。さらにその結果として治安もよくなる。教育が生活に根ざすことで地域の力になるのだ。



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2014年03月04日

スウェーデンの「いじめのない学校キャンペーン」動画

スウェーデンの「いじめのない学校キャンペーン(Friends)」の動画です。

赤毛の男の子がいじめられています。
それに対し、いじめ加害者‐被害者ではない第三者が赤く毛を染めて、自分はいじめを支持せず、被害者の味方であることを示し、いじめに働きかけています。

主人公の女の子が無視され、透明人間のように扱われています。
一人で食事をとっている透明人間扱いされている女の子。
彼女と一緒に食事をしようとする女の子が現れ、彼女は透明人間でなくなります。

これらの動画は、いじめを見て見ぬふりすることなく、スマートな方法で介入する積極的な第三者(Active Bystanders)の重要性を示しています。 
この動画のようにかっこいい形ではなくとも、無理なく、いじめに加担しないという意思表示を、周囲ができるようになれば状況は変わってきます。
残念ながら、いじめは起きてしまうもの。
でも、いじめが起きてしまった時に、一人でいる子に声かけして遊ぶ、けんかの仲裁をする、相談ポストの相談にのる、保健室に来た子をやさしく迎える、あいさつをするなど、何かしらの行動が取れる子どもを育てていくことが、いじめの対策なのです。


2014年03月03日

ピア・サポート・プログラム(Peer Support Program)

前回、フィンランドのいじめ対策プログラムをご紹介しました。
http://goodman.livedoor.biz/archives/52063512.html
日本では、ピア・サポート・プログラムという子ども同士が支え合い、ともに伸びて行けることを目的とした教育プログラムがあります。

ピア・サポートPeer Support)のピア(peer)とは、仲間や同じ立場の人といった意味です。
教員が介入しなくても、同年代の子どもたちが友だちをサポートできるような人間関係を育てていきます。
子どもたちが困ったときに相談する相手の多くは同年代の仲間です。
ピア・サポートはそういった子どもたちの特徴を生かして、友だちをサポートしようとする子どもたちを積極的に育成し、クラスや学校に思いやりの風土を形成していくプログラムです。

千葉県教育委員会では、いじめ対策が課題となる中で、平成19年度から、小・中学校でピア・サポート・プログラム(「豊かな人間関係づくり実践プログラム」)の活用を推進しています。
豊かな人間関係づくり実践プログラム」は、「あいさつ」「助け合い」「コミュニケーション能力」等、人間関係づくりに必要な基本的な力を育むことをねらいとして、千葉県教育委員会が作成したものです。
http://www.pref.chiba.lg.jp/…
自己理解、他者理解、コミュニケーションスキル、対決解消スキル、守秘義務などを
ロールプレイなどの体験も交えて、学んでいきます。
私が見学した時は、感情を表す言葉についての授業でした。

ピア・サポート・プログラムを実施し、学校に思いやりの雰囲気が広まり、子どもたちの安心感がみられたとの声を聴きました。何かあったときに相談相手がいることは、子どもの安心感につながります。
いじめ加害者ー被害者でない第三者のサポーターの支援活動も育てています。
支援活動は、「一人でいる子に声かけして遊ぶ、けんかの仲裁をする、相談ポストの相談にのる、保健室に来た子をやさしく迎える、あいさつをする、新聞を作る」などです。
サポーターの子どもたちが「無理なく自分でできる範囲で何ができるか」をできるような成長が出てきているそうです。

本プログラムは、小・中学校9か年にわたる体系的プログラムで、各学年4時間の授業展開となっています。
教員用に1時間ごとの指導案、授業台本(細案)、教材が準備されており、
県内のどの学校で、どのクラスでも、同じ授業が展開されるようになっています。
教員による主観が入ることなく、一定の質も保つことができるわけです。

オランダの学校を視察して、教育プログラムの充実に驚いたのを思い出します。
日本では、学習指導要領がしっかりとしていますが、
各教員が教材研究に励み、授業案を作成している印象があります。
私自身もそうでした。
教員の事務作業を削減したら、「児童・生徒と向き合う時間を増やす」か「教材研究の時間を増やす」教員が日本には多いと感じます。
しかし、教員独自の教材というのは、当たり外れがあり得ます。
一方、1時間ごとの指導案、授業台本(細案)、教材が準備されているのは、授業の質は確保されます。
自由な教育方法が認められているオランダの学校では、
教育研究機関や民間教育事業者による教育プログラムを採用し、
教育行政の 監督のもと教育の質が保たれていました。
教育委員会などで、教育プログラムを開発し、それを管轄の学校で実施していくのは、合理的であると言えます。
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 ※写真 オランダ・ハーグ市の教育センターでの教材展示
2014年1月に視察した高知市教育研究所から 、「 あったかプログラム」という人間関係プログラムが市内の小中学校で実践されていると説明を頂きました。
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2014年03月02日

フィンランドのいじめ対策プログラム KiVa program

以前にもご紹介しましたフィンランドのいじめ対策プログラムKiVaについて、あらためてまとめたいと思います。
KiVa 参考情報
読売新聞の記事 2011年11月23日

【フィンランドでKiVaが採用されるまで】
フィンランドでは、1990年代初めに、いじめに関する悲惨な事件や自殺などが相次ぎ、07年には銃乱射事件犯人の母親が幼少時代にいじめられいたなど、メディアが大きく取り上げたこともあって社会の注目を集めるようになった。
99年に学校の安全確保に関する法が制定され、03年の法改正で各学校にいじめ対策の行動計画策定が義務づけられた。だが、学校ごとにプログラムを作ると時間がかかり、効果があるかどうかもわからないので、06年に政府の依頼を受けて、いじめのメカニズムなどを研究してきたトゥルク大学のクリスティナ・サルミバリ(Christina Salmivali)教授らが中心となって「KiVa」の開発を始めた。09年から全国の小中学校で導入が始まり、現在、9割の学校で採用されている。

【いじめ対策プログラムKiVaの内容】
特徴は、いじめ加害者‐いじめ被害者という関係ではなく、学級の傍観者・何もしない児童・生徒に焦点を当てている点である。傍観者は、いじめに関係ないというのではない。学級内での人間関係など、いじめのメカニズムを明らかにする。
学級全体をチームととらえ、学級全員で良い学級を作っていこうという態度を育てる。
学校は民主主義の実践の場である。社会の不正に対し、「おかしいことは、おかしい」と言える市民になって欲しいというシチズンシップ教育が背景にあると感じた。

具体的には、いじめのメカニズムの知識を学び、いじめが学級全体の問題であるということをロールプレイングやイマジネーションゲームで疑似体験し、ディベートや対話、グループ活動を駆使して考えさせる。
年約20授業時間のプログラムである。
校長、保健委員やその他教員など3人以上からなるチームを作り、いじめが起きた学級の担任と協力して対応することになっている。

家庭向けのプログラムも用意してある。
KiVa いじめ対策プログラム保護者向けのガイド
問いかけ、いじめ被害者の家庭でのサポート、いじめに対し「やめて」と言いうための家庭での練習、周囲の仲間をいじめから被害者を救うための行動、ネットいじめ対策、親としての心得など、充実した内容である。
「もし、子どもがいじめに加わっていたら、何をすべきか?」など、具体的なものである。

【いじめ対策プログラムKiVaの効果】
「導入してから9か月後のいじめ被害の報告件数は、導入していない学校に比べて2割前後低かった。生徒の不安感、抑うつ傾向も低く、逆に学校への愛着や学業意欲は高かった。以前は『うちの学校にはいじめはない』と話す校長が多かったのが、『いじめはある。こういう対応をとっている』と報告するようになるなど、意識の改革もあった」とクリスティナ・サルミバリ教授は、読売新聞の記事で答えている。
教育新聞(2013年5月6日6面)では、「実施校では2年でいじめが4割減った」、「クラス内の問題解決に教員が自信を持てるようになり、生徒との間の信頼関係が強くなった」などの効果がみられるという。

【積極的な第三者を育てる】
このいじめ対策プログラムKiVaから、いじめ加害者・被害者ではない第三者への働きかけの研究が必要と感じた。
そういった視点で、マサチューセッツ工科大学の Active Bystanders が要チェックである。
ここでは、いじめを見て見ぬふりすることなく、スマートな方法で介入する積極的な第三者(Active Bystanders)となるための事例が紹介されている 
http://web.mit.edu/bystanders/index.html



2014年02月27日

高校生が主催するCoder Dojo柏

2月16日(日)、TKPシアターのスクリーンを使って、小・中学生向けのプログラミングワークショップが開かれました。主催者は、なんと高校生!
アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)で開発された教育用プログラミングツールである「Scratch」を使い、自分だけのオリジナルゲームを作ります。そこで作られた作品が、映画館のスクリーンで上映されるわけです。
午前中、小学生がここで作った作品をTKPシアターで発表します。
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TKPシアターで、小中学生が午前中に作った作品を発表しています。映画館のスクリーンに、自分の作品が映し出されるのは、すごく嬉しいことですね。高校生の宮島くんが、司会と一人ひとりの作品にコメントしています。
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主催者の高校生である宮島君や加藤君は、 2013年の5月からCoder Dojo柏とういアイルランド発祥の小中学生向けプログラミング道場を開き、プログラミングを小学生に教えてきました。
単にプログラミングを教えると言うよりは、それを通して、例えば創造力、表現、論理的な考え方の学習、科学的思考法の獲得などを目的としています。
これからの社会で必要だけれど、今の学校では充分とは言えない分野です。
こういった学びの場を作っていこうという高校生たちの動きも頼もしく、応援してくれる大人と一緒に活動するとで、主催者の高校生も大きな学びを得ています。
これからが楽しみな活動です。
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写真は、イトナブ石巻と交流しているところです。
CoderDojoについて】 
http://coderdojokashiwa.wix.com/kashiwa#!collection/c1p9k より
CoderDojoとは、世界各地で開催されている、こどもたちのためのプログラミング教室です。
運営やメンター(先生)はすべてボランティアで行われています。
2011年にアイルランドから発祥したムーブメントで、現在は100ヶ所以上のCoderDojoが世界各地で開催されています。
2012年6月には、アジア初のCoderDojo Tokyo が開催されました。
CoderDojo柏を主催しているのは現役高校生で、これは世界各地のDojoを見渡しても類がないでしょう。
プログラミングを職業としているプロの大人が、メンター(先生)として、皆様に丁寧な指導を行っています。
日本国内のCoderDojoは現在14ヶ所あります。


2014年02月21日

デザイン思考を学ぶ場

デザイン思考Design Thinking)とは、自分たちが抱える問題や社会課題、ニーズを見つけ出して解決することにより、創造的な製品やサービスを生み出していくような思考プロセスです。
経験、感性、異領域の出会い・協業を重視する考え方です。
日本語で用いられているデザイナーやデザイン会社の「デザイン」という意味だけではなく、幅広い意味を持っています。

大ざっぱに言うと、以下のようなプロセスです。
1. 問題を見極める
2. 出来るだけ多くの解決策を考えてみる
3. その中から、いくつかのアイディアを選び、改善していく
4. 最終的なアイディアに絞り込む
5. 視覚的なデザインやプロトタイプを作成
6. 実行する

デザイン思考では、解決方法を考えるのではなく、問題の本質やそもそもの目的を考え抜きます。
「なぜ?」を繰り返し、常識の枠を取り払っていきます。
デザイン思考は、座学より、実際のプロジェクトに参加して学んでいくほうが適しています。
経験による学びを提唱した教育学者デューイの流れをくむ、キルパトリックのプロジェクトメソッドのような学び方です。
専門分野や学問領域など、垣根を越えた協働・コラボレーションを促していきます。

スタンフォード大学d.スクール(ハッソー・プラットナー・インスティテュート・オブ・デザイン)が、デザイン思考を学ぶ場として有名です。学部を越えてチームを組み、企業やNPOと組み、課題解決のプロジェクトを通して学んでいきます。授業内で開発や製品化が行われ、多くの企業がd.スクールに課題を持ち込んでくるそうです。
学ぶ空間も創造性に影響を与えるという考えから、工夫された学びの空間です。
その工夫については、『make space』という本で紹介されています。
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私たちは、柏まちなかカレッジでデザイン思考の実践に取り組んできました。
一つが、食のフューチャーセンターです。
食のフューチャーセンター柏では、様々な社会課題に対し立場を越え、多様な人たちが集まり、力を合わせて地域・未来に働きかけ、プロジェクトという活動を通して「つながり」ある地域社会をデザインしてきました。
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2つ目が、柏まちなかカレッジで岩見周介さんが塾長をつとめるデザイン未来塾です。
以下、デザイン未来塾の説明です。
「デザイン未来塾では、デザイン思考とバックキャスティングによる未来づくりについて、さまざまなテーマで考えています。未来志向の発想法は、既成概念から離れた自由な発想のトレーニングにもなります。この未来塾では、分析的な手法を扱うことはほとんどありません。
発想を広げたり、絞り込んだりを繰り返しながらカタチにしていく『デザイン思考』と、究極の理想(未来像)をイメージして、そこから現在(いま)を振り返って、未来へつながる道を探る『バックキャスティング』。
主にこの2つの手法を用いながら、未来づくりを展開していきます。」
このデザイン未来塾に、d.スクールのように企業や個人から、課題が持ち込まれ、アイデアが実現し、より良い未来を作っていきたいです。ご相談事がある企業や組織の担当者さん、お待ちしています。
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まちなかカレッジではありませんが、はったりすくーるでもデザイン思考を学べます。
はったりすくーる主催者の藤本太一さんと意気投合し、これから一緒に一講座を企画します。
greenz.jpで紹介されたはったりすくーるの記事です。
自分のビジョンをぶちあげる! “未来”にフォーカスを当てたセルフ・ブランディングの学校「はったりすくーる」

デザイン思考は、単なる方法論ではありません。
姿勢や文化と言った感じにちかいかもしれません。 


2014年02月11日

村丸ごと生活博物館(水俣市)を視察

2013年1月、水俣市に「村丸ごと生活博物館推進事業」を視察。学びが社会をどのように変えていくのか、生涯学習によるまちづくりの可能性を確かめに行った。まち全体をカレッジと見立てる柏まちなかカレッジとも相通じるものを感じる。近年、まちライブラリーや島まるごと図書館なども注目を集めている。村丸ごと生活博物館は、興味深い実践である。

【説明頂いた内容】 

DSCN0367丸ごと活博物館」(元気村づくり条例に定められている)集落全体を生活の博物館と見立て、水俣市が指定する。そこにこの取り組みの背景には、水俣病がある。住む人々が元気になる、そして地域が元気になるための仕組みである。村丸ごと生活博物館では、そこに住んでいる人々が、地域外の人々を案内する。案内するのは普段の生活であるが、交流(案内)を重ねるごとに、そこに住む人々は自分の持つ力に気付いていく。 http://www.city.minamata.lg.jp/423.html


日本全国から、医学、環境、経済、歴史、社会学、心理学など多様な分野の学者が集まり、公害である水俣病に至る背景についての研究がなされてきた。
単に、チッソが悪いということでは済まされない地域の関係がある。
それらは、水俣学として確立されている。

※水俣学 http://www3.kumagaku.ac.jp/minamata/project/about_project

DSCN0371環境モデル都市水俣市の公用車は電気自動車
村丸ごと生活博物館は、地域の学びを大切にしてきた伝統の上にあると感じた。
これは地域住民が、地域に誇りと愛着を持つことにつながる。
今では、水俣市は環境モデル都市として打ち出している。

沿岸地域から離れた山間地域の課題もある。

山間部には、鉄道がと通っておらず、村落が衰退していた。
この取組によって、村落に観光客が訪れ、住民が地域の良さに気付くきっかけとなった。
住民自身で、地域を美しくみせようとする動きが生まれた。
実際に、現金収入も生まれ、山間地域の住民の満足度が高まっている。

【得られたこと】

これからの修学旅行は、海外を知ることを目的にするのではなく、ショートステイなどで地域の文化を体験し、つながりを作ることに移行していくだろうと実感した。テロなどのリスク、為替変動、原油価格に左右される海外でなくても、日本の山村漁村農村の生活体験の方が、かえって貴重な勉強になるとも考えられる。

電気を使わないで生きていく体験など、「生きる力」を育む上でも有効である。

都市と農村山村漁村、あるいは農村山村漁村間での交流など、普段からの地域間の連携は、大切だ。災害時にも、大きな意味を持つ。物資輸送など緊急支援は、行政や大企業などが担ても、精神的な支援や細やかな手伝いなど、継続的な支援では、複合的な地域間の連携が大切になってくるはずだ。

世間の関心が薄れてしまいそうな時こそ、日常の交流がモノを言ってくるのではないだろうか。

これからの修学旅行のキーワードは、体験と交流と考えられる。 

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水俣湾を埋め立てた「エコパーク水俣」



2014年02月10日

青年センターと教育研究所の複合施設アスパルこうちを視察

高知市青年センター教育研究所複合施設である「アスパルこうち」を視察。
教育研究所事業、特に、不登校やいじめに対する取り組みをお聞きした。
オランダで視察した教育サポートセンター機能を地方自治体で実現できないか検討しています。自治体の教育委員会には、教育研究所という機関があり、そこで自治体内の教育の質を保つような機能を担えば可能ではないかと考えています。
IMG_6307【目的】 目的の一つは、教育センターのあり方を考えるためである。
柏市は、中核市なので教職員研修を行っている(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第59条「中核市に関する特例」より)。
しかし、教育センターがなく、教職員が集まって研修を受ける場所がないという声を聞いている。中核市で、小学校41校、中学19校、高校1校と柏と同規模の高知市は、参考になると考えた。
 目的の二つ目は、教育研究所のありかたを考えるためである。
教育センターという箱物を作るだけでは仕方がない。その役割や具体的な事業を研究する必要がある。
 目的の三つ目は、青年センター教育研究所複合施設の運営の様子を、実際に足を運び、見ておきたかったからである。
不登校などの子どもたちと青年センター利用者である若者とが、どのように交流し、相互作用しているか?指定管理者制度への声などを教えていただいた 
 
教育研究所について】
  教育研究所は、教育相談班、特別支援班、教職員研修班の3つ機能を有している。
 教育相談版では、不登校やいじめ、帰国・外国人児童生徒、学校改善プラン、スクール・ソーシャルワーカーなどの事業を行っている。
 特別支援班では、障害による特別な支援に関することに取り組んでいる。
ことばの教室、就学前相談、出前研修、調査・研究、各部署との連携、LD,ADHD通級指導教室などの事業を行っている。
 教育研究所は、昭和29年に高知市役所内に設置され、幾多の移転を繰り返してきた。
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 スクールソーシャルワーカーは、平成20年から開始し、今年度・平成25年度では、7名を派遣してる(23,097千円。国3分の1、県3分の2負担)。
26年度には、2名増員し、9名の体制をとっている。虐待や経済的困窮など家庭環境に起因する深刻なケースについて、学校と関係機関を結ぶネットワーク構築をはかり、保護者・児童生徒をサポートしている。
教員やスクールカウンセラーにできない学校の外に出て支援していく仕事であり、評価されている。
Q-Uテストは、平成16年から実施しているが、現在は小3から中3までで年に一回の実施である。
財政的な理由から回数が減っている。
その分、高知市オリジナルの不登校予防のための学級経営・人間関係づくりの「あったかプログラム」と「あったかアンケート」を開発し、実施している
IMG_6241【施設について】 平成10−11年に議会にて提案がなされる。平成12年から高知工科大学へ基本構想が委託され、ワークショップや障害者団体への説明が行われ、進められる。平成19年2月に開館。
 アスパルこうちに入っている高知市青年センターと教育研究所は、個別の条例で制定されている。
 整備費は1,645,441千円。整備の財源は、合併特例債。
 指定管理者については、たとえば、教育研究所も入る公共施設にふさわしくないという意見が予測される。
施設を利用している教育研究所の職員に質問したところ、「不便を感じることはなく、むしろ、子どもたちのことを考えて優先的に使用させて頂いている」との答えが返ってきた。
指定管理者制度導入と言っても、運営を丸投げしたのではなく、市の指針をしっかりと示していることがポイントである。
 施設の予約無断キャンセルについての規定が興味深かった。
柏市でも、近隣センターのキャンセルについて、罰則を作るべきではないかと、市民から改善の声を頂いている。
厳重注意、施設の清掃、予約制限、使用禁止と、段階を追って罰則を科している。
「行政ではできないことだ」と市職員は話していた。
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写真 各社の教科書や教材を閲覧できる
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写真 電話相談は静かに集中して対応できる部屋がある
【課題】 アスパルこうちの課題として、不登校支援と複合施設活用についての二点があげられた。
 教育研究所での支援が充実しており、教育研究所のクローバー教室からの進学率も昨年は九割であった。学校の担任が見に来るなど、学校に戻るようなきっかけは準備しているが、戻らなくても教育研究所内で教育が完結してしまっている。痛し痒しの感あり。
 不登校などの子どもたちと青年センター利用者である若者との交流はない。今後、互いの成長に良い形で交流する機会を作っていけたらと考えている。
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高知市は、アンパンマンの作者やなせたかしさんが幼少期を過ごした地。


2014年02月09日

ソーシャル・インパクト・ボンド-新しい官民連携の社会投資スキーム

2014年1月10日、ソーシャル・インパクト・ボンド国際シンポジウム「社会的インパクトの定量評価と新しい官民連携の社会投資スキームの構築へ」に参加。
人口が減少し、税収は減る。一方、高齢化やインフラの老朽化で、行政の支出は増えていく。
マイケル・ビチャード卿「今後の社会課題を解決するために、公的予算が充分に供給され続けるとは考えられない」(2012年7月)
地方自治体の経営を考える上で、避けて通れない課題である。
今回のシンポジウムでは、ソーシャル・インパクト・ボンドという仕組みを学んだ。
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ソーシャル・インパクト・ボンドとは?】
ソーシャル・インパクト・ボンド(社会インパクト債権、SIB)とは、社会課題を解決するための投資資金を集め、現行のサービスでは満たされない、社会的弱者のニーズに対応する施策へ資金を提供するものである。
2010 年に英国で開始された、新しい官民連携の金融スキームである。その特徴は、元受刑者の社会復帰や児童養護施設の運営等、長期的に社会的な効用の高い社会的な事業に対して、民間の出資者(財団や篤志家、民間投資家など)が一旦資金を拠出し、その事業の成果に基いて政府が資金を償還するという仕組みにある。 

予防医学や再犯防止の社会復帰プログラム、児童養護施設など、行政が予算を振り向けにくい予防的な施策で、その成果を発揮している。
 
 【期待と課題】
日本では様々な社会的課題が山積みとなっている。
国、地方自治体の債務比率の高さを考えると、
社会的な課題の解決に民間資金を呼び込みこむことが必要不可欠である。
SIBは社会的課題を民間の資金を取り込むことで解決を図る方法である。
また、その社会的な課題が解決された場合にのみに政府が事前契約に基づく成果報酬フィーを提供するスキームであり、失敗した
プロジェクトには納税者の税金が使われない。
この点で、日本のSIBの潜在可能性は極めて高い。
しかし、社会的価値を評価する手法や運用が、まだ確立されておらず課題となっている。

【財務的な評価だけでは測定できない社会的価値を評価する】
投資なので、客観的評価が必要になる。
しかし、「幸せ」や「社会的安定」など、数字で表せない価値をどのように測るのか?
事業に関わる複数のステークホルダーたちが合意できる指標を立てる。
そのためにも、事業の目標を明確にしていなければならない。
目標達成の中間指標を具体的に立て、計測する。
例)児童の交通安全意識>道路横断時の左右確認行動>交通事故件数

以下のような事業に対して、評価が行われた。
1)平成23年度セーフティネット支援対策等事業補助金
2)ITを活用した若者就労支援プロジェクト
3)震災復興プロジェクト
4)釧路市の生活保護受給者の自立支援プログラム ※春に視察しました。
5)日本財団での事業評価 など

図書館や児童相談所など、柏市でも考えていくべきテーマである。
導入に当たっては、市の優先順位や事業目的を明確にしなければならない。
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シンポジウムは、以下のような進行であった。
金子郁容氏(慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授/SFC研究所所長)からご挨拶は、形式ばったものではなく、日本の社会課題についての英語でのプレゼンでした。
伊藤健 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任助教からは、「社会的インパクト評価と社会的投資の潮流」について。
伊藤氏は、米国Thunderbird Global School of Management にて経営学修士課程を修了後、GE Internationalに入社。シックス・シグマ手法を使った業務改善や、コーポレート・ファイナンス部門で企業買収後の事業統合等を行う。ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京、NPO法人ISLを経て2010年より 慶應義塾大学政策・メディア研究科 特任助教。主に社会的インパクト評価を中心に研究。「ソーシャル・ファイナンス」「ソーシャル・ビジネスの商品開発とプロモーション」等の授業を担当。Asian Venture Philanthropy Network日本アドバイザー、特定非営利活動法人SROIネットワークジャパン 代表理事。
      
元英国内閣府、センター・フォー・ソーシャル・インパクト・ボンド、社会インパクト分析官のエマ・トムキンソンさんからは、「英国におけるソーシャル・インパクト・ボンドの展開と英国政府の社会投資政策」について。
エマ・トムキンソンさんは、オーストラリア国家監査局を経て、2010年からオーストラリア、ニュー・サウス・ウェールズ州Department of Premier and Cabinet並びに財務局にて青年犯罪の更生事業に関する社会インパクト債の運営に携わる。2012年から2013年まで英国Cabinet Office勤務。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンス修士課程、メルボルン大学修士課程終了。
      
英国ソーシャル・ファイナンスのアントニオ・ミゲールさんからは、「グローバルに展開するソーシャル・インパクト・ボンドの動向」について。
アントニオ・ミゲールさんは、ポルトガルでの社会イノベーション戦略を企業に導入することを中心としたコンサルタンティングを経て、2012年4月よりソーシャルファイナンスにて現職。英国における刑務所再犯率低下関連のSIB事業や、若者の雇用支援するSIBスキームの開発を行っている。Catolica Lisbon大学において企業経営修士課程、ハルト国際ビジネススクールにおいてソーシャルアントレプレナーシップ修士課程修了。
 
パネルディスカッションでは、「社会的インパクト評価とソーシャル・インパクト・ボンドの日本での導入に向けて」について具体的な説明や質疑応答がありました。