2007年09月11日

9月8日教育講演会レポート

おかげさまで、9月8日(土)アミュゼ柏(千葉県柏市)にて、緑葉学舎教育講演会「おとなと子どもとのコミュニケーション」を開催することができました。
14時30分から、休憩なしの集中した2時間でした。
多くの方々に支えられ、開催にこぎつけられたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。
参加者、残念ながら参加できなかった方々、そして私たち自身のために、ここで講演会のまとめをしたいと思います。

 

本講演会は、教育学研究の成果や教育現場での経験を社会に還元したいとの目的で開催することになりました。
テーマは、子どもや学校との関係で悩む親の負担を少しでも軽くしたいという緑葉学舎の設立趣旨にのっとって設定しました。
漠然としていますが、親子だけでなく異世代間のコミュニケーションにも役立つものにしたいとの思いからこのようなテーマになりました。

 

今日の社会における中高生が、勉強量の多少に関わらず、大きなストレスを抱えていることは確かです。
そして、そのような中高生と共に暮らす保護者が、子のために「最善を尽くしてやりたい」との想いと同時に、学習・生活態度等に対する苛立たしさも持ち合わせ、戸惑われている様子を見かけます。
「最近、子どもの考えていることがわからなくなった」、「子どもに何と言っていいのか、どのように言っていいのか」といった心配の声を、高校生保護者の方々とのお話の中でよく聞きました。
一方で、「親に言いづらい」、「親に申し訳ない」といった生徒の声も耳にしました。
このような状況に対して、何か働きかけることが出来ないかと考えています。


 

まず、会場全体の緊張をほぐすために、簡単なワークショップを行いました。
参加者の方々から、講演会参加の目的や教育への興味・関心について、お話して頂きました。

 

講演は、以下のようなプログラムで行われました。
1 山本隆太郎 「近年の中高生」
2 小原雅朗  「私と親との接し方−子どもの視点からの親子関係」
3 山下洋輔  「親子のコミュニケーション−親の成長と子の自立」

 

山本隆太郎は、‥案に見る学力、クラスと友人関係、6技佞箸隆愀検↓た討箸隆愀検↓コ惺擦撚燭起きているか、と5つの項目を立てて、勤務校における中高生の状況について話しました。
遠慮深さ、クールな人間関係、自分の意見を言わないこと、完璧な答案やノートへのこだわり、学校関係以外の逃げ場となる関係がないことなど、中高生が抱えるストレスに注目しました。
そのなかでも、特に、KY(空気よめない)という表現からわかるように、絶えず周囲への気配りを欠かさない中高生のストレスを指摘しました。
また、国語力の低下は顕著であるが、コミュニケーション力は低下していないとの言及は、興味深かいものでした。

 

小原雅朗は、自分自身が19歳と中高生から年齢が近い子どもの立場から、親子関係について話しました。
年齢は近いが、寮生活や職業経験を経て、客観的に親子関係について考えられるようになりました。
高校時代の寮生活では生活面で親に感謝し、浪人生時代の住み込みの新聞配達では仕事面で親を尊敬するようになった経験を語りました。
親は、何通りかの情報を示すことで意見を示し、子どもに選ばせました。
自由に育ってきたが、親の助言が自らの人生の参考になっているという話は、より良い親子関係を考えるためのヒントになるはずです。

 

山下洋輔は、高校での話や国民生活白書、青少年白書、その他の調査のデータを示しながら親子関係の現状について話しました。
子どものことに関わる心配は、親自身の問題への不安である場合が多いといわれています。
したがって、たとえば、子どもを早起きさせたい、学校に通わせたいなど、子どもを変えようとする場合は、まず親自身が変わらなければならないという意識が必要です。
子どものことを無条件に受け入れ、信頼関係を築いた後に、親としての期待を示し、自信を持って導くことが大切と提案しました。
そして、子どもの成長とともに、親も成長していくという指摘を行いました。

 

講演内容を材料にして、質疑応答も含めた話し合いをしました。
後援者だけでなく、会場全体で話し合うことができ、私たち後援者も勉強になりました。
30分弱の時間で、盛り上がっている途中で終了しなければならなかったのが残念でした。

 

個人差はありますが、中高生は自分の意志によって決定したい欲求が現れる大人への移行期にあると考えられます。
順調な発達段階をたどれば、自立した活動が期待されます。
しかし、受験や人間関係などでの精神的なストレスと青年期の葛藤とがあいまって、親との関係がうまくいかず、精神的な自立が遂げられない場合もあります。
中高生は、発達段階におけるめざましい成長の時期であると同時に、繊細な時期でもあります。
この講演会が、このような時期にあたる子どもとのコミュニケーションの参考になれば幸いです。

 

今回の講演は、本当にみなさんの支えがあってこそ、成立しました。
遠方より来ていただいたり、お忙しい中で時間を作ってくださったり、本当にありがというございました。

 

 


 



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