2010年02月16日

「断面の世代 」by 束芋

日本経済新聞・土曜夕刊の「芸文余話」を楽しみにしています。
2010年2月13日の記事、「断面の世代、その心は」をご紹介します。

1975年生まれのアーティスト・束芋さんは、
70年代生まれの自分たちを「断面世代」と呼びました。

「70年代生まれの私たちは、いわば太巻きの一切れ。卵焼きやかんぴょうといった確かな部分ではないけれど、薄く切った断面にはすべてがある。ペラペラな存在でしかなくても、すべてを見通せる断面でありたい」

氷河期世代、貧乏くじ世代といった表現ではなく、強い意志が感じられて、グッときました。

「この個だけは守り抜く。断面の世代の表現には、そんな決意を感じる。『私たちは個に執着し、どんな小さな差異にも丁寧にスポットライトを当てる』(束芋)」

私の自分史研究の原点も、この断面の世代の表現に通じるものがあります。
生活者一人ひとりの歴史を大切にする「自分史」。
個に執着した結果であります。

このような考えを基礎に構想した柏まちなかカレッジは、
有名ではない一人ひとりの経験を尊重して、スポットライトを当てています。
だからこそ、「断面の世代」の方々に支持して頂ける面もあるのかと実感しました。

ukon7 at 18:03│Comments(0)TrackBack(0)clip!コラム 

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