2010年03月03日

ひとの一生‐ライフサイクルの歴史

JICA本部から半蔵門駅への帰途。
かつて、この道を歩いた気がしてならない。

そういえば、先輩の働く歴史資料館を訪ねたことがあった。
道行く人に場所を尋ねようにも、みなせわしく歩いている。
ぶらぶら歩いているうちに、たどり着いた、
千代田区立四番町歴史民俗資料館。

あいにく先輩は休暇だったが、まだここで働いているようだ。
江戸城の古い写真を見て、図録を4冊購入。

その一冊に『平成20年度特別展 ひとの一生−千代田の人生儀礼』
を紹介したい。

成人、婚礼、葬送、誕生から人生観の歴史的変遷が説明されている。
写真をふんだんに用い、見ているだけでも勉強になる。
都市部にあたる千代田区の冠婚葬祭の儀礼の変遷は、現代生活における儀礼の意味や人生観を捉え直す機会となる。

ピーターパンシンドローム、晩婚化、少子化、高齢化、など。
いろんな課題に対して、歴史的に考えてみることも必要であろう。

冥婚と言って、未婚のまま死んだ者を、死後に結婚させる習俗を知った。
日本だけでなく、香港、中国、台湾、韓国、その他華人社会で行われる。
かわいそうだから、あの世で幸せになってほしいという願いからだが、
先祖祭祀や財産相続の現実的な問題を含む場合もあるそうだ。

「男女一代婚礼すごろく」、「新案 結婚双六」、「新案 現代婦人双六」
などは、現代でも盛り上がりそうだ。

就活中、婚活中、人生に悩み中、こんな図録を眺めると
何か気持ちが開けてくるのではないだろうか。



トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔