2014年02月21日

デザイン思考を学ぶ場

デザイン思考Design Thinking)とは、自分たちが抱える問題や社会課題、ニーズを見つけ出して解決することにより、創造的な製品やサービスを生み出していくような思考プロセスです。
経験、感性、異領域の出会い・協業を重視する考え方です。
日本語で用いられているデザイナーやデザイン会社の「デザイン」という意味だけではなく、幅広い意味を持っています。

大ざっぱに言うと、以下のようなプロセスです。
1. 問題を見極める
2. 出来るだけ多くの解決策を考えてみる
3. その中から、いくつかのアイディアを選び、改善していく
4. 最終的なアイディアに絞り込む
5. 視覚的なデザインやプロトタイプを作成
6. 実行する

デザイン思考では、解決方法を考えるのではなく、問題の本質やそもそもの目的を考え抜きます。
「なぜ?」を繰り返し、常識の枠を取り払っていきます。
デザイン思考は、座学より、実際のプロジェクトに参加して学んでいくほうが適しています。
経験による学びを提唱した教育学者デューイの流れをくむ、キルパトリックのプロジェクトメソッドのような学び方です。
専門分野や学問領域など、垣根を越えた協働・コラボレーションを促していきます。

スタンフォード大学d.スクール(ハッソー・プラットナー・インスティテュート・オブ・デザイン)が、デザイン思考を学ぶ場として有名です。学部を越えてチームを組み、企業やNPOと組み、課題解決のプロジェクトを通して学んでいきます。授業内で開発や製品化が行われ、多くの企業がd.スクールに課題を持ち込んでくるそうです。
学ぶ空間も創造性に影響を与えるという考えから、工夫された学びの空間です。
その工夫については、『make space』という本で紹介されています。
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私たちは、柏まちなかカレッジでデザイン思考の実践に取り組んできました。
一つが、食のフューチャーセンターです。
食のフューチャーセンター柏では、様々な社会課題に対し立場を越え、多様な人たちが集まり、力を合わせて地域・未来に働きかけ、プロジェクトという活動を通して「つながり」ある地域社会をデザインしてきました。
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2つ目が、柏まちなかカレッジで岩見周介さんが塾長をつとめるデザイン未来塾です。
以下、デザイン未来塾の説明です。
「デザイン未来塾では、デザイン思考とバックキャスティングによる未来づくりについて、さまざまなテーマで考えています。未来志向の発想法は、既成概念から離れた自由な発想のトレーニングにもなります。この未来塾では、分析的な手法を扱うことはほとんどありません。
発想を広げたり、絞り込んだりを繰り返しながらカタチにしていく『デザイン思考』と、究極の理想(未来像)をイメージして、そこから現在(いま)を振り返って、未来へつながる道を探る『バックキャスティング』。
主にこの2つの手法を用いながら、未来づくりを展開していきます。」
このデザイン未来塾に、d.スクールのように企業や個人から、課題が持ち込まれ、アイデアが実現し、より良い未来を作っていきたいです。ご相談事がある企業や組織の担当者さん、お待ちしています。
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まちなかカレッジではありませんが、はったりすくーるでもデザイン思考を学べます。
はったりすくーる主催者の藤本太一さんと意気投合し、これから一緒に一講座を企画します。
greenz.jpで紹介されたはったりすくーるの記事です。
自分のビジョンをぶちあげる! “未来”にフォーカスを当てたセルフ・ブランディングの学校「はったりすくーる」

デザイン思考は、単なる方法論ではありません。
姿勢や文化と言った感じにちかいかもしれません。 


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