2014年05月29日

学校運営と教育内容の改善する学校評価(accreditation)の仕組み

浜田博文編著『アメリカにおける学校認証評価の現代的展開』(東信堂、2014)を読む。学校の評価や教育政策の評価は難しいもの。進学実績や学力テスト結果といった限定された指標による「評定」ではなく、より良い教育環境実現のための「改善」へと移り変わっていったアメリカ合衆国での学校認証評価が紹介されている。

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【第三者機関による学校評価機関の必要性】学校運営と教育内容の改善を促進・支援するための、第三者による学校認証評価accreditation)の仕組みが、日本でも必要であると私は考える。学校認証評価accreditation)とは、定められた基準に達しているということを、所定の機関によって公式に承認・認定することを意味する。

 日本では学習指導要領によって基準が定められており、どんな地域でも、一定水準以上の教育を受ける機会が保障されている。しかし、その成果を管理する仕組みは整っていないのが現状である。その結果、学力テストや進学実績といった一面的な成果を切り取った評定に陥る傾向がある。学校の地域性、児童・生徒の発達や家庭背景、学校の運営体制、授業、カリキュラム、教育政策など多面的な分析した上で、一定水準以上の教育を受ける機会が保障されているかどうかチェックしていく必要がある。

【※補足 オランダの教育監督局私が、オランダの教育行政を視察して感じたことも、教育の自由を保障する一方で、教育の質を保 障するための管理体制が整っていることだった。たとえば、「CITO」と呼ばれる全国テストなどを活 用し、学習習熟度や発達段階を測定することが義務付けられており、その結果を分析し、児童・生徒 一人ひとりにあった指導が計画される。学校運営に関しては、教育監督局という行政から独立した評 価機関があり、専門的な知見から学校を支援している。

【学校の裁量権拡大の流れ】1990年代以降、教育の規制緩和・地方分権改革が推進され、「学校の自主性・自律性の確立」が求められてきた。コミュニティ・スクールといった、保護者や地域住民の学校運営の参画や学校と地域の連携などの施策が進められてきた。個々の学校が自らのカリキュラムを編成・実施し、その教育の結果に責任を負うことになり、学校評価アカウンタビリティ(説明責任)が重要な政策課題とされてきた。

【日本での学校評価の課題】しかし、学校改善のための学校評価には、課題が多い。たとえば、以下のような点があげられる。
一人あたりの図書数や理科室や体育館の整備といった現状を評価するより、学力テストの結果等に焦点が当たっている。

教育委員会の支援との関わりが弱く、個々の学校の努力義務となってしまいっている。

J欷郤圈γ楼茲粒惺傘娠鳥臆茲函学校評価の公表などアカウンタビリティとが一体となって語られて、学校現場を混乱させている。



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