2007年04月24日
ブラジル人学校見学
日本で暮らすブラジル人が学んでいる状況を知りたかったからです。
もともと、在日のブラジル人が母国の文化を学び、アイデンテティを形成していくことについて興味を持っていました。
ブラジルではやったことのなかった(存在すらよく知らなかった)カポエィラを日本でやっている仲間の話を聞いたのがきっかけです。
助成金が得られるとはいえ、もともと社会的熱意から私財を投じて設立されたような学校なので、私たちが想像する学校と比べると、小さく、整っていない点が目だってしまいます。
公立の学校から転校してきた生徒の話を聞くと、公立の小中学校では、まだまだブラジル人生徒に対応していくのが難しい状況がうかがえます。
その他に、保護者の所得の問題、さらには日本の移民政策に根をもつ問題があります。
授業では、日本語のネイティヴスピーカーとして参加させてもらいました。私の日本語での自己紹介を生徒たちはリスニングし、内容を確認しました。そして、生徒が私に自己紹介してくれました。これは、日本人に日本語が通じる自信をつけさせる目的だったそうです。教員研修でも、先生を相手に同じことをやりました。
小学生と一緒にカルタ取りをしました。カルタは、生徒が分担して作ったものです。1枚1枚の製作エピソードを教えてくれる生徒がいて、味わい深いものでした。
休み時間や放課後には、「だるまさんが転んだ」などをして遊びました。
久々に教員らしい喜びを味わいました。
生まれた国、生活状況、肌の色、年齢など多くの違いはあるけれども、このように打ち解けられる機会を作っていくことが大切だと思います。
私の訪問した学校は、以下のように説明されていました。
「エスコーラフジ:富士市のブラジル人学校、各種学校に認可
・・・04年12月に南米系外国人学校では全国で初めて認可された「ムンド・デ・アレグリア学校」(浜松市卸本町)についで認可された。/・・・授与式で許可書を受け取った・・・神尾正和代表は、「本当にうれしい。ブラジル人の過ごしやすい社会は日本人にとっても良い社会。親の負担軽減などに役立てたい」と話した。/県によると、認可により通学に学生割引が適用されるほか、県から生徒1人あたり年間約5万3000円の助成金や各種の税制優遇措置が得られるという。県内で私塾のブラジル人学校は浜松市を中心に約20校あるという」
毎日新聞 2007年3月24日