2009年04月17日
私の塾は「商店街立」
2009年3月29日の朝日新聞の記事を紹介します。
「地域で教育」という事例として、柏でも試みたいです。
長野県佐久市の岩村田本町商店街が、小学生に「読み・書き・計算」を中心に教える「岩村田寺子屋塾」を開いた。全国商店街振興組合連合会によると、商店街が営む学習塾は聞いたことがないという。岩村田本町商店街の振興組合は「地域で子どもを育てながら、活性化にもつなげたい」と意気込む。
薬局だった空き店舗を再利用して、1月20日に開塾した。約70平方メートルの部屋に大机が置かれ、周りには座布団が並ぶ。そこで学年の違う子どもたちが学ぶ。
出入り口はガラス張りで外から丸見え。大人たちも自由に出入りし、落とし物や店の割引券を持ってきたり、子どもたちにあいさつや靴の脱ぎ方などを教えたりする。47店が加盟する振興組合理事長の阿部真一さん(49)は「気軽に足を運べる雰囲気を心がけた。新しい風が入り、商店街で今、最も活気がある」と話す。
振興組合が「地域密着型の商店街を目指そう」と始めた子育て支援事業の一つだ。07年春から花見や魚釣りを催す中、「子どもの学力に合った学習塾がない」と不満を漏らす親が多かったことがきっかけになった。
その後、佐久地域に4教室ある学習塾「ヨダゼミ」を経営する細川保英さん(53)と知り合い、「偏差値重視ではなく、地域と協力しながらの子育てが必要」と意気投合。関東経済産業局の中小商業活力向上事業の補助金約800万円を開塾に充てた。
塾生は約20人で、ヨダゼミの講師2人が詰める。開塾時間(平日16〜19時、土曜日10〜19時)は、いつでも自習に使える。月謝は、週1回(50分)コース6300円から週3回コース2万2050円。
「詰め込みではなく自立型の学習」を目指す。算数ならば、それぞれの学力に応じた確認テストで合格点に達すれば次の単元に進む仕組みだ。
東京成徳大の深谷昌志教授(教育社会学)は「今の子どもたちは居場所が少ない。商店街に顔見知りが増え、地域に愛着ができることは、子どもに誇りが芽生え、社会性も身につくだろう」とみる。(長谷川美怜)