2009年11月21日
カフェや居酒屋で観劇−仙台の演劇祭
柏まちなかカレッジとも通じるイベントとして注目しています。
杜の都のカフェや居酒屋で観劇を 俳優ら“出前”、仙台市
和風居酒屋の座敷を舞台に、観客の目の前で朗読や舞を披露する演者=仙台市青葉区
街中のカフェや居酒屋で観劇はいかが―。仙台市を中心に活動する俳優らが劇場から飛び出し、すぐそばで市民が演出を楽しめる「杜の都の演劇祭」が同市で始まり、人気を呼んでいる。12月27日まで、8カ所で約50公演を上演する。
市内の和風居酒屋に今月上旬、10〜60代の男女27人が集まった。尺八の音色に合わせて着物姿の俳優鎌田国男さん(48)が本を片手に登場。宴会用の座敷が舞台だ。
朗読の演目は作家井上ひさしさんの小説「新釈 遠野物語」の一つ「笛吹峠の話売り」。身ぶり手ぶりと抑揚に富んだ声色が観客を魅了する。舞い手の演舞と合わせ、幻想的な世界が広がった。
約1時間の公演が終わり、観客は和定食に舌鼓を打つ。山形市の30代女性会社員は「演者と距離が近く、臨場感があった」と興奮気味。宮城県富谷町の女子大学生(20)は「あと3作以上を見るつもり」と笑顔で語った。
鎌田さんは「狭い空間だから細かい演技をじかに伝えられる。観客と同じ空気を共有できた」と手応えを感じた様子。
2009/11/19 08:00 【共同通信】