2010年03月09日

聴き屋、再開

一昨年前、キャリアカウンセラー講座を一緒に学んだ仲間たちとの勉強会での話です。
 
ある仲間が温めてきたビジネスアイデアを検討しました。そのアイデアは、社会を変える力を持った魅力的なものでした。しかし、まだ解決できない部分もあり、もう少し練り直す必要があるということになりました。

その話し合いの中、その日のテーマとは全く関係のないところで、私はある試みを思いつきました。勉強会の醍醐味は、こういう+αですね。

その試みとは、お話を聴くサービスです。
とりあえず、聴き屋(仮)として始めました。

最近、疲れてストレスのたまっている人も多いでしょうから、
「聴き屋に愚痴でも聞いてもらおう」と
駅で10分マッサージしてもらうみたいな感覚です。

ホストやキャバクラは好きじゃないし、
カウンセリングって大げさだし、
教会で告白したりする習慣はないし、
「王様はロバの耳」みたいに穴を掘って吐き出すのも・・・
という方を対象に。

ただの思いつきを真剣に考えるきっかけになったのが
辻仁成『代筆屋』です。
読んで、電車の中で、ボロボロ泣いてしまいました。
手紙を代筆するには、話を聴かなければなりません。
過去のうしろめたいこと、忘れたいこと、辛かったこと、・・・
話すことで自分の経験に意味をみつけていきます。
「私の人生には立派な意味がついたよ」
とおばあさんは書いていました。
そういえば、辻の書いた『サヨナライツカ』も
終盤の沓子の手紙で、人生の意味づけについて語られています。

私の研究テーマの自分史とも関わるものです。

個人的なことなので、内容は紹介できませんが、
子どものことについての相談や仕事の相談など様々でしたが、
つきつめると自分自身の問題と向き合うことになります。

また、あらためて聴き屋を再開してみようかと考えています。

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この記事へのコメント

1. Posted by あきやまひろやす   2010年03月16日 13:11
「聴き屋」いいですねぇ。 「聞いてもらって、そして自分を受け入れてもらう」というのは、根源的な欲求ですからね。 
でも、「聴く」のは簡単だけれど、「受け入れてもらった」と相手に認識してもらうのは、実は難しい。

だから、「聴き屋」は付加価値が高いのです。

オープンしたら、ぜひ案内を(笑)。 「聴く」ばかりの仕事で、逆に「聴いてもらいたい」(笑)。
2. Posted by 山下 洋輔   2010年03月17日 00:09
あきやまひろやすさん

>「受け入れてもらった」と相手に認識してもらう。

ここがプロの仕事になるわけですね。
ありがとうございます。

いつも、お勤めご苦労様です。
ぜひ、案内させてもらいます。
もちろん、プロとして、守秘義務は守りますよ!

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