2011年11月01日
柏フューチャーセンター構想
地域課題を認識し、解決するため、行政・企業・市民など課題に関わる当事者が集まり、政策を立案し、実行していくフューチャーセンターの必要性が期待されており、行政で設置すれば日本初の試みとして注目を集めることになります。
この柏に、フューチャーセンターを設置したいと考えています。
※フューチャーセンターとは
フューチャーセンターとは、企業、政府、自治体などの組織が中長期的な課題の解決を目指し、様々な関係者を幅広く集め、対話を通じて新たなアイデアや問題の解決手段を見つけ出し、相互協力の下で実践するために設けられる「場」を指します。
フューチャーセンターでは、所属組織や立場の異なる多様な人たち、例えば異なる部署のスタッフや企業人、市民などが集まり、普段、従事している組織内では決して構築されることのない関係性を形成し、横断的な対話を行って意思決定や理解の共有が行われます。
その目的は創造性を発揮し、複雑化して従来の枠組みでは解決の難しい現代の様々な課題を解決することにあります。例えば地球環境問題への対応や、世代をまたいだ等の複雑な課題は、普段と同じ組織のメンバーと普段と同じ会議室に集まっても、過去になかった発想やアイデアを生み出し、解決に向けて実践することは困難であります。
そこでフューチャーセンターという、多様なメンバーが集まる場をつくり、知恵の集まってくる仕組みを形成し、新たな知を創造し、実践する取り組みが行われるようになったわけであります。
柏市でも、事業仕分け、シンポジウム、タウンミーティングなどが開かれています。議会でも、見直しを求める意見も出ていました。
◆柏の現状
昨年のタウンミーティングでは、不満や陳情があふれていたと聞いております。必ずしも、うまくいっているわけではないと思われます。課題を分析し、指摘することは大切であります。しかし、その解決を行政任せにしていては、限られた財源の中では限界があります。結果的に、解決せず、再び批判の対象となり、悪循環と考えられます。
◆フューチャーセンターがあったら
そんな中で、オランダ・ノルウェーなど欧州で、企業やNPO、行政などで効果をあげているフューチャーセンターに注目した次第であります。
都市や街にフューチャーセンターがあれば、街づくりが参加型に変わります。組織の壁や部署、公と民間の壁を超えたイノベーション発想に変わります。
これからの合意形成のプロセスは、トップダウンではなく、創造的な対話からローカルな変化を生み出し、それらをネットワークでつないでいくことになると予測されます。フューチャーセンターのネットワークが、それを担う場になると期待されています。フューチャーセンターは、多様性の高い対話を通して、社会的な共有価値を生み出す場なのです。
◆加点方式で考えよう
このフューチャーセンター設立は、成功か失敗かという評価を考えているわけではありません。一つひとつの要素を加点方式で評価していくことが出来ます。このフューチャーセンターを行政に採り入れたというだけで、日本初になります。タウンミーティングなどでの市民対行政の枠組みが変化した、新アイデアが生まれた、新プロジェクトが生まれ動き出した、外部からの刺激のあり、職員研修につながった、一つひとつの事柄が日本初と発信することが出来ます。このことで、日本中の知恵をひきつける仕組みを構築することになると考えます。