2012年08月24日
小規模校の特性を活かした教育‐少子化時代の教育
千葉県柏市では、「小規模校の特色を活かした個別教育について」に取り組みます。
柏市には、マンション建設や住宅地開発で急激に児童生徒数が増える学校がある一方で、全校生徒が数十人という小規模校も存在しています。そこで、柏市では、児童数の少ない手賀東小学校に、小規模特認校制度を活用し、他学区からも児童の受け容れを行うことにしました。
小規模校に通わせるのは、大勢の中でもまれる機会に恵まれず、全国的なレベルに遅れてしまうのではないかという不安が持たれています。(写真は、柏一小との交流会。2年生が柏一小と交流を深める会を実施しました。
柏市には、マンション建設や住宅地開発
小規模校に通わせるのは、大勢の中でもまれる機会に恵まれず、全
まずは体育館で学校紹介とゲームをしました。小規模校のデメリットをカバーする取り組みの一つ。手賀東小HPより)
ただ、小規模校ならではの強みがあります。
少人数クラスで、教員の目が行き届き、きめ細やかな指導が可能になります。やはり、担任する児童生徒数が少ないと、採点・面談・通知表等の所見・生活記録チェック・連絡などなど、教員は一人一人に手厚くなり(負担も軽減され)、じっくりと子どもに向き合うことができます。授業も、黒板に板書して、学習内容を伝達する一斉授業ではなく、児童生徒に問いかけながら、一緒に学んでいく授業が可能になります。「アクティブラーニング」や「学びの共同体」といった能動的な学びは、今、世界の流れで、日本の学校でも求められている最先端の授業形態です。
(写真は、手賀西小での英語学習。協働的な学びが実現されています。手賀西小ブログより)
今、手賀西小や手賀東小では、少人数の特性を活かした英語学習が注目を集めています。自然観察など体験的な学びの機会を増やす余裕も生まれてきます。
(写真は、手賀西小での農業見学。手賀西小ブログより)
小規模校は、学校全体が家族的な雰囲気があります。学年を越えた交流があります。核家族化が進み、世代を超えた交流が持ちにくい都市部とは一味違った、地域の方との交流も期待されます。(写真は、手賀東小での収穫祭。地域の方も協力して開催。)
少子化が進むこれからの時代、小学校の統廃合という課題が出てくることは確実です。しかし、自分たちの母校がなくなってしまうのは、コミュニティ・アイデンテティや地域への愛着という、これから時代に必要とされる地域資源を損なうことになります。
また、競争も激しく、勢いのある都市部の大規模校がある一方で、少人数でじっくりと学び合う小規模校が存在するというのは、多様な教育体制が整った、深みのある自治体であると、私は考えます。柏市での小規模特認校の取り組みを、全国の先進的な事例として、これからの日本の教育の一つのモデルになると期待しております。
ただ、小規模校ならではの強みがあります。
少人数クラスで、教員の目が行き届き、きめ細やかな指導が可能に
(写真は、手賀西小での英語学習。協働的な学びが実現されています。手賀西小ブログより)
今、手賀西小や手賀東小では、少人数の特性を活か
(写真は、手賀西小での農業見学。手賀西小ブログより)
小規模校は、学校全体が家族的な雰囲気があります。学年を越えた交
少子化が進むこれからの時代、小学校の統廃合という課題が出てく
また、競争も激