2014年10月15日
小規模特認校制度-少人数の良さを活かした教育と地域と共にある学校
福田第二小学校は、明治7年開校の伝統ある学校です。地域に愛され、学校行事や運営への協力はもちろん、賛助会員として月に一口千円を払い、読み聞かせや交通安全のボランティアなど、地域に支えられています。小規模特任校のチラシもPTAが作成しています。
近隣には、保育園や老人ホーム、障がい者の福祉施設などがあり、学校行事などで交流しています。運動会では、各地域ごとにテントが立つそうです。地域とのつながりの強い学校です。
手賀地域の方々とお話し、小規模校の学力を心配されていました。しかし、一人ひとりにあった教育が丁寧にできるのは、小規模ならではです。この福田二小では、朝の時間を活用し、読み書き計算の自学自習教育を行い、読書時間も設けられています。
【写真 自学習のための教材】
また、学力は、親の経済力や学歴の他、地域とのつながりとも相関関係があるという研究報告が出ています。地域に支えられ、地域のつながりの強い学校では、学力面でも期待できるのです。
【写真 自学習のための教材】
また、学力は、親の経済力や学歴の他、地域とのつながりとも相関関係があるという研究報告が出ています。地域に支えられ、地域のつながりの強い学校では、学力面でも期待できるのです。
その他にも、給食や体育、体験学習など学年を越えた交流の機会が多く、同じ学年の児童同士では得られない経験にも恵まれます。
住宅地の学校では、少人数の教育を実現して欲しいという要望が出ています。少人数は望ましいことです。また、オランダで視察したイエナプラン教育では、あえて、3学年が同じクラスで勉強する複式学級を取り、学年を越えたコミュニティを作っています。複式学級の良い面にも注目すべきだと思います。
【写真 この小ホールで、毎日、全校児童が一緒に給食を食べます】
【写真 この小ホールで、毎日、全校児童が一緒に給食を食べます】
人口減少が叫ばれる今、こういった小規模校は全国的に増えるでしょう。人口減少を嘆いて学校を統廃合してしまうのではなく、これを、むしろチャンスととらえ、積極的に少人数の良さを活かした教育や地域の拠点となる学校を実現していくことが、地域社会のためになると、私は考えています。