傾聴

2010年03月09日

聴き屋、再開

一昨年前、キャリアカウンセラー講座を一緒に学んだ仲間たちとの勉強会での話です。
 
ある仲間が温めてきたビジネスアイデアを検討しました。そのアイデアは、社会を変える力を持った魅力的なものでした。しかし、まだ解決できない部分もあり、もう少し練り直す必要があるということになりました。

その話し合いの中、その日のテーマとは全く関係のないところで、私はある試みを思いつきました。勉強会の醍醐味は、こういう+αですね。

その試みとは、お話を聴くサービスです。
とりあえず、聴き屋(仮)として始めました。

最近、疲れてストレスのたまっている人も多いでしょうから、
「聴き屋に愚痴でも聞いてもらおう」と
駅で10分マッサージしてもらうみたいな感覚です。

ホストやキャバクラは好きじゃないし、
カウンセリングって大げさだし、
教会で告白したりする習慣はないし、
「王様はロバの耳」みたいに穴を掘って吐き出すのも・・・
という方を対象に。

ただの思いつきを真剣に考えるきっかけになったのが
辻仁成『代筆屋』です。
読んで、電車の中で、ボロボロ泣いてしまいました。
手紙を代筆するには、話を聴かなければなりません。
過去のうしろめたいこと、忘れたいこと、辛かったこと、・・・
話すことで自分の経験に意味をみつけていきます。
「私の人生には立派な意味がついたよ」
とおばあさんは書いていました。
そういえば、辻の書いた『サヨナライツカ』も
終盤の沓子の手紙で、人生の意味づけについて語られています。

私の研究テーマの自分史とも関わるものです。

個人的なことなので、内容は紹介できませんが、
子どものことについての相談や仕事の相談など様々でしたが、
つきつめると自分自身の問題と向き合うことになります。

また、あらためて聴き屋を再開してみようかと考えています。

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2008年11月05日

子どもと親とのコミュニケーション講座への感想―O先生からのお手紙

 

私どもの講演会には、多種多様な方々が参加してくださります。

毎回、講師である私も、話し合いや感想・意見などから多くを学ばせて頂いています。

 

10月25日の親子のコミュニケーションに関する講座では、

古代の書物に書かれた内容との共通点について、

O先生からお手紙で貴重な発見を示して頂きました。

 

以下、その手紙の内容を紹介していきたいと思います。

 

コミュニケーション講座の内容と共通する教えが、

『千文字』の中に書かれています。

 

これは、千の異なった漢字を四字句の韻文で

構成した四言の古詩二百五十句のもの。

百済の王仁が論語とともにわが国に持ってきたものと言われています。

 

その中に、「聆音察理 鑑貌辯色

(れいぼうさつり かんぼうべんしょく

=音を聞いて理を察し、貌(かお)を鑑(み)て色を弁(わきまえ)よ)」

というのがあります。

 

つまり、相手の話をよく聴いて意味を悟り、

相手の顔色を見て感情の動きをわきまえなさい、

ということだそうです。

 

応神天皇の時代に伝わった書物にある句が、

数千年後の今に生きているのですね。

 

 

また、『大蔵経』に「一月三舟」という言葉があります。

 

これは、1つの月を見るにも、

3隻の舟から眺めると、それぞれ異なって見える。

教える道は同じでも、

人によって異なった受け取り方をするものだという意味です。

 

人それぞれ、異なった価値観を持つということが

仏陀の頃から指摘されていたのですね。

 

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2008年05月11日

ありがとうございました!!!

今日は、柏市民フェスタ2008でした。

昨日、降り続いた雨もあがり
本当によかったです。
スタッフの方々は準備から、お天気の心配から
本当に大変だったと察します。

特に、
講演を主催してくださった「対話と傾聴の会かしわ」の方々、
フェスタを管轄された柏市市民活動センターの方々、
そして講演に参加してくださった方々には
感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。

「聴く」ということに興味のある参加者が多かったおかげで、
気持ちよく話すことができました。

「やる気を引出す話の聴き方」 について講演しました。

親が子に、上司が部下に、教師が生徒に、
うまく伝えるにはどうすればよいか?

自分のおかれている家庭、職場などの人間関係と
照らし合わせて考えていらっしゃる様子を見て取ることができ、
講師冥利につきるとはこのことかと実感しました。

心がふれあう人間関係づくりを推進し、
あらゆる世代の人たちが安心して暮らせる
地域づくりを行う、という
「対話と傾聴の会かしわ」の方々の思いに
私自身賛同しております。
少しでもお役に立てればと幸いです。



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