対話
2011年03月01日
UDCK未来の住まいフォーラムで発表
「柏における安心とコミュニティ」について話す機会を頂きました。

http://www.udck.jp/event/000581.html
他人事ではないニュージーランドの地震から
(1)災害時の日頃のそなえ だけでなく、
(2)顔の見える人間関係の大切さ について話し、
教員時代に直面した治安の悪化
(1)まちの活気 がなくなっていき、
(2)人間関係の希薄化 になり
そして当事者意識も希薄化していった状況を振り返りました。
そこで、あらためて、住まいの「安全」と「安心」について考えました。
(1)「安全」は、壁で囲ったまち、セキュリティ完備など、人任せな側面があります。
(2)「安心」は、信頼できる、周囲と協力し合うといった当事者意識から生まれると考えました。
この当事者意識を育む活動として、
柏まちなかカレッジの事例を紹介いたしました。
UDCKで、未来の住まいフォーラム「安心を分かち合える住まいとは」のワークショップ風景。
建築家や都市開発の専門家の方々の予想を裏切る意見が多く出ました。
とくに、人の顔の見える関係性や地域のつながり
といったテーマが一般の参加者からは重視されていたのが印象的でした。
専門家だけでなく、その地域に住む方々も参加する
対話の場の必要性を感じたフォーラムでした。
2010年08月30日
焚き火ダイアログ合宿@勝浦

ダイアログ(dialogue)とは、対話の意味です。
私たち、柏まちカレは、対話を重視 しています。
今まで、月に2-5回ほど2時間程度の会議を37回、開いてきました。
そこでは、講座や運営について話し合っています。
この合宿では、普段の会議とは違って、生き方や社会・自然について考える機会を作ろうということが目的でした。
将来的には柏まちカレの行事にする実験として、メンバー以外の方も口づてで募り、開催しました。
サークルの合宿で、最後にキャンプファイヤーを囲み、
つらかった合宿の振り返りや引退する先輩からのメッセージを受け取り、
みんなで涙したことを、はっきりと覚えています。
そこで、「柏まちカレでもキャンプファイヤーをやりたい」と私が述べたところ、話がとんとん拍子に進んでいきました。
ネイチャーキャンプの事例をチェックし、対話のワークショップを盛り込むなど計画を立てて臨みました。

夜も更け、話は深まっていきます。
仕事のこと、家族のこと、人生のこと、将来のこと。
話し始めると、あっという間に時間が過ぎてしましました。
周囲は星空と海と砂浜、そして火。
「自然と一体になった感覚を味わった」
参加したメンバー共通の感想です。

人類が火を使い始め、文明を開化させ、生活は便利になりました。
そんな便利さの中、忙しさに追われ、忘れてしまったものがありそうです。
その忘れ物に気づくことができた時間でした。
1泊2日(実際には20時間ほど)でしたが、
日常を振り返る、貴重な合宿になりました。
2010年05月23日
柏まちカレで本格的ワールドカフェ開催!
5月29日(土)本格的ワールドカフェ開催
柏まちカレ・ワールドカフェ開催のお知らせです。
ワールドカフェとは、「人は会議室のような張りつめた空間よりもカフェのようなオープンの空間の方が、自由な発想やアイデアが浮かぶ」ということで、アニータブラウン氏により1995年に提唱された対話の方法です。
NECの組織改革や横浜市の市民会議でも使われたことで大きく報道されました。今回、全国規模で行われるワールドカフェウイーク2010に合わせ、私どもも共催団体としてエントリーしています。
今まで東京・大阪が中心で行われてきましたワールドカフェがついに柏にもやってきました。当日の進行スケジュールは以下のとおりです。
1.ワールドカフェとは何か
(コーディネーター福島による説明)10分
2.セッション準備 5分程度
3.ワールドカフェ 1ラウンド 20分
「心地よい職場・コミュニティをつくるためには」
4.ワールドカフェ 2ラウンド 20分
5.ワールドカフェ 3ラウンド 20分
6.ハーベストタイム(成果の刈取り)15分
7.フリートーキング 15分 (写真は、第1回まちカレカフェ
2010/1/24実施)の様子
≪実施要項≫
講座タイトル “対話空間in柏”
日時: 5月29日(土)14:30〜16:30
場所: PORCHI(ポルチ)
http://www.porchi.jp/access.html
(市役所通りにあるお店。柏5-2-11 アルティスタ1F)
コーディネーター: 福島毅(柏まちなかカレッジ副学長)
受講料: 1,500円(参加費500円+ケーキ飲み物セット1,000円)
定員: 20名(申込先着順)
※「ワールドカフェウィーク2010」の共催団体として行います
2010年05月10日
5/16(日)【講座耐久マラソン】路上で6時間連続講座
柏まちカレは参加いたします。
そこで、「まちがキャンパス」なので、
路上で柏まちカレを実現します。
柏駅前通り商店街の出店のスペースにて、
小さな語り場を講座として、
始まりから終りまで連続で10講座ほどを開催予定しています。
そのかたわらで、「かたぬき大会」や綿菓子販売を行います。
ふらっと、立ち寄っていただければ幸いです。
日時 5月16日(日) 10時〜17時
場所 柏駅前通商店街
★音楽、子ども、旅、ペット、農業について語りたい方を募集中です★
★語り場への参加者、綿アメ作り職人を募集中です。★
(綿アメ職人といっても、初心者大歓迎です。)
お客さん側ではなく、一緒にお祭気分を味わいたい方は、
ぜひ山下か、柏まちカレスタッフに連絡ください。
この発想の元は、中学生の英語の教科書に載っていたスピーカーズコーナーです。
イギリスはロンドンのハイドパークには、スピーカーズコーナーといって、
自分を発表できる場があります。みかん箱のような台があるだけですが、そこに人が集まり、議論が始まります。市民フェスタで、柏まちなかカレッジは、スピーカーズコーナーを設けようと考えました。
しかし、急に作った台で、自分の意見を主張できる方は少ないかもしれません。そこで、私たちは、おじさんが紙芝居を語り聞かせてくれ、水あめをなめたあの空間の再現を目指しますことにしました。
紙芝居の代わりに、人の話を演出します。
柏まちカレらしく、主張より対話を目指して、企画中です。
このテーマなら話せるという方、ぜひご連絡ください。
もちろん、当日飛び入り参加も大歓迎です。
【時間割】
10:00 学長あいさつ「柏まちカレ」の思い
10:30 本について語る
11:00 ビジネス最前線−山下商店を語る会
11:30 自分史講座
12:00 音楽の世界
12:30 「かたぬき」の世界
−福島副学長の顕微鏡を使ったこだわり審査
13:30 子どもを語る会
14:00 旅を語る会
14:30 ペットへのこだわりを語る会
15:00 農業を語る会
15:30 かたぬきの講評会
16:00 表彰式
16:30 片付け大会
※みなさまからのご意見ご要望をふまえ、変更することもあります。
たとえ、人が来なくても、山下はしゃべり続けるつもりです。
でも、まちカレの場で、いろんな方々との出会いを
演出していけるように力を注いでいきたいです。
みなさまの参加をお待ちしております。
2010年04月09日
柏まちなかカレッジ開校式−東葛飾高校パルテノンがアテネのアゴラ(対話の広場)に!
−東葛飾高校パルテノンがアテネのアゴラ(対話の広場)に!

アテネのアゴラ(広場)で市民が語り合ったように、 |
【開校式は、以下のような式次第を予定しております】
1.瀬戸郁寛氏(sax box柏代表)らによる演奏
15時前〜15時10分頃まで
2.学長挨拶 3分程度
3.対話の時間 20分
4.校歌・歌唱ワークショップ 5〜10分
5.閉会の挨拶 3分程度
※ 対話の時間では、グループ分けをし、 設定されたテーマで話し合い、参加者で共有します。
地域・職場でのコミュニティ希薄になってきたと言われる今日、出入りの自由なゆるやかな交流会の輪が広まっています。カフェでお茶会や読書会という形で、出会いが求められています。
この現象は、単なる出会いにとどまらず、自らや社会への変化を求めたものとも感じられます。日常では出会わない方々と、くつろいだ場所で対話することにより、新しい発想が生まれたり、人生のヒントを見つける。そんな哲学カフェがフランスで始まり、大阪でも活発に開かれています。東京では、ワールドカフェといった対話イベントが盛況を見せています。
このような中、私共「柏まちなかカレッジ」は、柏にて市民が相互に学び合うスタイルを提案していきます。開校式は、その理念が表れるように工夫しました。
受講生の森田さんが、自分の声を吹き込んだ自作の校歌を送ってくれました。
それを瀬戸郁寛さんが、編曲し、譜面におこしてくれました。
当日、瀬戸さんが演奏し、参加者に歌唱指導してくれます。
のぼり旗のデザインを提供してくれたのは綾川さんです。
そんな、みんなで作るカレッジです。
出入り自由なので、参加費無料、気が向いたらいらっしゃって下さい。 お友達も誘っておいで下さい。お子様連れ、知的なデートにも。
当日、みんなで歌う柏まちカレの校歌の譜面です。
2009年01月20日
2008年05月06日
2008年04月13日
心と言葉を結び付けるコミュニケーションのコツ

早稲田大学教育・総合科学学術院助教授 本田 恵子先生の文書を紹介します。
早稲田大学 学生部 新鐘編集委員会編
『新鐘72 早稲田に聞け! 「コミュニケーション」』
より引用
http://www.waseda.jp/student/shinsho/html/72/7218.html
心と言葉を結び付けるコミュニケーションのコツ
―教育臨床論―
伝えたいこと」を見失い、伝える言葉と術を持てなくなった現代の子どもたち。
その心のありかを探り当て、コミュニケーションの力を引き出す秘訣を紹介する。
まず「愛着心」を育てること
教育臨床論とは、「いじめ」、「学級崩壊」、「不登校」、「虐待」、「自殺」「教員の心身症」などが生じる要因を臨床的に見立てた上で、対応のための教育的なかかわりを立案し、実践する学問である。例えば、先の問題をコミュニケーションという要因で見立てる場合、教員、保護者、生徒間のコミュニケーションを阻害する要因が何かを探るために、子どもの感情・言語・ソーシャルスキルの発達に何が生じているかを理論的に分析していく。その上で、気持ちを伝えるには、自分や他者にどのような力が必要なのかを見立て、未発達な要素を育てる教育を行っていくのである。
コミュニケーションが滞る場合、以下の要因を見立てていく。
(1)何を伝えたいのか理解できるか、
(2)伝える手段があるか(言語・非言語の表現のための能力・技術)、
(3)相手の状況が理解できるか(向社会的判断力)、
(4)相互に会話が続けられるか(コミュニケーション能力、ソーシャルスキル)、
(5)関係の修復ができるか(対立解消)。
このうち、何を伝えたいかを理解するためには、自分の内外のものに対する「愛着心」が育っている必要性があり、またそれを説明する「ことば」が必要になる。コミュニケーションを育てる基本である「愛着心」の発達過程を説明したのが図である。
五感によるすべての情報を言葉に置き換えてみる
「自分が伝えたいこと」を理解し、分かりやすく「伝える」ためには、語彙力と構文力が必要になる。お互い自分にしか分からない言葉を使っていたのでは、伝えたいメッセージが伝わらないからである。
中学生とカウンセリングをしていると「びみょー」という答えが返ることが増えた。「何がどんなふうにびみょーなのか、説明してくれる?」と言うと、口ごもってしまう。びみょーに何かは感じているし、びみょーに見ているけれども、説明できるほど対象とかかわっていない、あるいはかかわろうとしないので、言葉にならないのである。
このタイプは、いじめの傍観者や親に不満を持っていても感じないようにしている子に多い。一方、キレる子と対応していると、「うぜーんだよ」、「消えろ」、「死ね」、というようなはっきりとしたひと言で片づけられることが多い。苛立っている感情は分かっても、感情そのものが分化していないか、対応のパターンが限られているため、感情や行動を表す語彙が少ないのである。
両者とも対話を続けるのは容易ではない。説明しようとしても言葉がないので、落ち込んだり怒り出したりしてしまうためである。したがって、絵画、遊び、運動、作業など言葉以外の方法でコミュニケーションを取りながら、その時に彼らが示す表情や行動に一つひとつ「なまえ」を付けていく。
このように、語彙力を上げるには、日常生活の中で目(視覚)、耳(聴覚)、手、舌などの感触(触覚)から入手した情報を「ことば」にしていく練習を重ねるとよい。例えば、見たもの(自然の色、形、しぐさ、行動の一連の流れなど)や聞いたもの(自然の音、声の抑揚、音楽、静けさなど)、感じたもの(食べ物の微妙な味わいの違い、感情など)の一つひとつに言葉を付けていくのである。また、絵を言葉で説明したり、抽象的なことを言葉で説明する力も必要になる。
ある学生が写メールに京都のお寺の写真を貼り付け「^o^」という顔文字とともに送ってきた。これでこと足りてしまう社会であるからこそ、あえて、心や考えを言葉にする練習をしていないと、言葉の使い方を忘れてしまうのではないだろうか。
会話を続けるためのコツ
自分のことが伝えられる準備ができたら、次に、基本的な日常会話(おはよう、こんにちは、ありがとうなど)や、会話を続けるための構文、つなぎ言葉なども習得する。例えば、「おはよう。昨日の○ドラマ、面白かったね」「おはよう。そうだね。でさ、みっちゃんは、あれどうなると思う?」といった具合である。
ここで「うん。そうだね」で終わってしまうと、会話は切れる。不登校やキレる子と面接している先生たちが陥るパターンが、質問攻めである。一つの話題で会話を深め、続ける方法が分からないので、相手の返事が切れたら、次々と話題を変えてしまうからである。結果、生徒は、先生と話すと疲れるから面接を拒否するようになる。
どんな話題であれ、相手の話に興味を持ち、会話が続けやすくなる投げかけを返すスキルが必要なのである。「へえ。面白いね」「例えば?」「それって、どんな感じなの?」「もう少し、○の部分を話してくれる?」などである。
実は、ここには論理的な思考が働いている。したがって、会話を続けるには、話の変数を決めたり、質や量を調整したり、比較したり、原因・結果を考えたり、例を当てはめたり、という論理思考も同時に育てなければならない。
コミュニケーションを進めるための基本の流れは、自分の感情や考えを把握する、相手の伝えたいことに共感する、具体的な対応策を一緒に考える、である。さまざまなことについての会話を楽しめるようになれることを願っている。