市民大学
2011年03月26日
学びの場つくり‐『哲学への権利』を読んで
ジャック・デリダたちが創設に関わったフランスの「国際哲学コレージュ」。
これは、大学ではなく、哲学研究や哲学教育の市民団体です。
この本は、「国際哲学コレージュ」の関係者へのインタビュー記録とそのドキュメンタリー映画と、著者の西山雄二氏のエッセイ。
「国際哲学コレージュ」には及びませんが、「柏まちなかカレッジ」は、哲学カフェやサイエンスカフェの流れを汲む地域活動です。
私自身、大学院の博士課程にて哲学(教育思想)を研究していた身でもあったので、
この著者で監督の西山氏の人文学への問題意識には、共感いたしました。
「柏まちなかカレッジ」も、誰でも先生になれ「教える権利」が確保され、
年間カリキュラムもなく、入学資格もなく、学位授与もなく、スタッフも無報酬で、国際哲学コレージュと共通する部分も多く、理念から組織の抱える問題まで、具体的に参考になりました。
現在の教育制度への問い直し、経済原理と価値、場といったテーマは、国際哲学コレージュのみならず、ビジネスや地域など現代社会においても重要なものと感じました。
そして、何より、上映・討論会という場を作りながら、哲学の可能性を問い直している西山氏の活動に心を打たれました。
2010年12月05日
安在邦夫先生の市民大学構想
日本史攷究会は、早稲田大学教育学部地理歴史科の先輩方の研究会から始まり、
日本史研究や歴史教育に進んだ方々が中心に集まっています。
5月の史跡歩き、12月の総会、研究誌発行が主な活動です。
この学会に参加して、はや11年。
私の進路の岐路で、この学会から示唆や後押しを頂きました。
日本史研究のため大学院進学、教員への道へ、そして再び大学院へ。
恩師や先輩のご助言や励ましのお陰です。
今日も、先輩である安在邦夫先生の講演から、
柏まちカレの活動への励ましと、今後の私の方向性を示唆して頂きました。
「"夢"想起し、今"終活"へ思いを馳せて」という演題で、
安在邦夫先生の来し方を振り返り、今を考え、
人生終盤のこれからをどうまとめていくか話して下さりました。
(※「就活」と「終活」をかけておられます)
まず、民衆史研究に至った原点について。
学生運動のこと、西岡虎之助先生の下で民衆史との出会い、
塾講師をしながらの研究、深谷博治先生から「政治」の視点を得たこと、
夜間の第二文学部非常勤講師の様子を語って下さりました。
次に、東京歴史科学研究会で「自由民権百年運動」で
全国的なムーブメントを起こした活動について。
そして、戦後歴史学における自己批判やこれからの歴史学について。
この部分については、講演時間内では語り切ず、私たちに課題を示して下さりました。
最後に、安在先生のこれからの目標として、「歴史を学ぶ」場の設定について。
2000年に福島自由民権大学を開校し、
地域の創造を担う文化運動としての役割を果たされています。
そして、福島県三春町に開設された自由民権記念館を拠点に、
地域の顕彰会や研究会のネットワーク作り、情報・史料の収集・整理を進められています。
将来的には、自由民権運動家・河野広中を輩出した三春で、
自由民権を中心とした人権や平和を考える市民大学を構想したいとおっしゃっられました。
アカデミックの世界から出て、地域で活動していくというご決意に感激しました。
勉強する機会に恵まれなかった方々への教育活動を志し、
かつては夜間学校の教師を目指した安在先生。
その思いは、今、市民大学の活動に向かっています。
民衆と政治の関わりという視点を加えて下さった深谷先生のご出身地の近くで、
恩師西岡先生の蔵書を寄贈した西岡文庫を開き、
地域を巻き込んだ歴史を学ぶ場を創造されようとしています。
歴史研究から、学校教育、そして今、地域での活動をしている私にとって、
安在先生のお話には大変勇気づけられました。
2010年09月20日
【柏まちカレ講師、この指とまれ!】(柏まちカレ講師養成講座)
柏まちカレのスタッフと一緒に作りましょう!
まちカレに興味はあるけど、教えるなんて。。。
そんな声を耳にすることがあります。
自分の魅力や長所に気づいていない。
もしくは、自信がなかったり、遠慮してしまったりしてしまっている。
私たちとしましては、そんな方にこそ、先生になって頂きたいのです!
この講座をきっかけに、柏の素敵な方を、みなさまにご紹介できれば幸いです。
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【柏まちカレ講師、この指とまれ!】(柏まちカレ講師養成講座)
柏まちカレ講師希望者、要チェックです。
「柏まちカレの講師になるは、どうしたらいいの?」
そういったご質問に学長の山下がお答えします。
あなたの長所や魅力を引き出します。自分を見つめ、飛躍するためのチャンスになれば幸いです。
一緒に講座の企画を立て、講座開催までのフォローを致します。
これで、あなたも柏まちカレ講師に!
【日時】 9月28日(火) 19時から20時30分
【場所】 柏市民活動センター 2階会議室
【参加費】 無料
【講師】 山下 洋輔(柏まちなかカレッジ学長)
2010年08月22日
柏まちカレ講座同窓会(仮)
おかげさまで、柏まちなかカレッジの1学期の講座を、
9講座19回開催することができました。
参加してくださった先生、受講生、協力してくださった方々あってこそです。
本当に感謝しています。
私たち柏まちカレスタッフ、秋からの講座も頑張っていきますので、
今後ともよろしくお願い致します。
参加者で懇親会を開こうという流れになることもありましたが、
講座終了が、午後9時頃で、平日が多かったということもあり、
「また、後日集まりましょう」と言いながら、 集まれませんでした。
そこで、8月13日の20時(午後8時)頃から、
「かしわまちカレ講座同窓会(仮)」を開催したしました。
「同窓会(仮)」など言っていますが、飲みながら親睦を深めようといった気軽な会です。
会場は、対話カフェなどでも世話になっている市役所通りのPORCHIさん。
みなさん、お盆にもかかわらず各自のお仕事を終え、集まりました。
人が集まり、素敵な出会いがあり、そこから刺激やアイデアが生まれ、
お陰さまで、活気のある夜になりました。
参加してくださったみなさま、ありがとうございました。
また、このような会が開けたらと思いますので、
参加できなかった方々も、その時はよろしくお願いします。
2010年05月03日
柏まちなかカレッジ「美容室オタクへの道」
柏まちカレ講座「美容室オタクへの道」を開催致しました。
4月27日午後7時から9時
場所 kuhra-hair
講師 倉持健二さん(kuhra-hair代表)
美容室で、8名ほどが輪になって語り合いました。
予約時の伝え方、注文のポイント、お店選び、避けたい会話など。
役立つ知識が多かったです。
しかし、醍醐味は、先生・生徒の双方向の学び合いでした。
生徒から、美容室への不安や不満をぶつけられ、
お客様の声を聞く先生。
一方、美容師の思いが伝わり、
「今まで、大きな勘違いをしてたよ!」と衝撃を受ける生徒。
いろんな発見がありました。
お客と美容師との間で起こる勘違いが、
面白くもあり、赤面でもあります。
シャンプーの時、「頭楽にしていいですよ」と言われ、
「大丈夫です」と頭を自分の力で浮かせいたのですが、
次回からは言われた通り頭に力を入れることはやめます。
倉持先生と私との出会いは、美容室でした。
直接、切って頂いていませんが、この講座は
お客さんと美容師さんとのコミュニケーションから生まれたものです。
昨年から温めていた企画が、和やかにスタートして嬉しく思っています。
茨城で理容師を始め、
東京に出て美容師に転向した経験を持つ倉持さん。
一人ひとりのお客様を大切にしたいと、
大きな店舗から独立して個人店を構えました。
地域に根ざした活動をしたいという熱意も伝わってきました。
第2回目は、5月11日(火)19時からです。
美容室の機械を使う体験ができます。
一回目、ご都合が悪かった方も、ぜひご参加下さい。
2010年04月09日
柏まちなかカレッジ開校式−東葛飾高校パルテノンがアテネのアゴラ(対話の広場)に!
−東葛飾高校パルテノンがアテネのアゴラ(対話の広場)に!

アテネのアゴラ(広場)で市民が語り合ったように、 |
【開校式は、以下のような式次第を予定しております】
1.瀬戸郁寛氏(sax box柏代表)らによる演奏
15時前〜15時10分頃まで
2.学長挨拶 3分程度
3.対話の時間 20分
4.校歌・歌唱ワークショップ 5〜10分
5.閉会の挨拶 3分程度
※ 対話の時間では、グループ分けをし、 設定されたテーマで話し合い、参加者で共有します。
地域・職場でのコミュニティ希薄になってきたと言われる今日、出入りの自由なゆるやかな交流会の輪が広まっています。カフェでお茶会や読書会という形で、出会いが求められています。
この現象は、単なる出会いにとどまらず、自らや社会への変化を求めたものとも感じられます。日常では出会わない方々と、くつろいだ場所で対話することにより、新しい発想が生まれたり、人生のヒントを見つける。そんな哲学カフェがフランスで始まり、大阪でも活発に開かれています。東京では、ワールドカフェといった対話イベントが盛況を見せています。
このような中、私共「柏まちなかカレッジ」は、柏にて市民が相互に学び合うスタイルを提案していきます。開校式は、その理念が表れるように工夫しました。
受講生の森田さんが、自分の声を吹き込んだ自作の校歌を送ってくれました。
それを瀬戸郁寛さんが、編曲し、譜面におこしてくれました。
当日、瀬戸さんが演奏し、参加者に歌唱指導してくれます。
のぼり旗のデザインを提供してくれたのは綾川さんです。
そんな、みんなで作るカレッジです。
出入り自由なので、参加費無料、気が向いたらいらっしゃって下さい。 お友達も誘っておいで下さい。お子様連れ、知的なデートにも。
当日、みんなで歌う柏まちカレの校歌の譜面です。
2010年04月05日
柏まちカレ講座「美容室オタクへの道」日程変更
4月6日(火)→4月27日(火)です。
時間、場所は変更なしです。
第1回目「美容室オタクへの道」
日時 4月27日(火)19:00〜20:00
場所: Kuhra hair クウラヘアー(柏市柏3-2-14洪ビル1F)
http://www.kuhra-hair.com/access.html
講師: 倉持健二さん(Kuhra hairクウラ・ヘアー代表)
受講料: 各回500円
申込み:info@kcollege.org
TEL080-5373-6813 (事務局担当:松清)
あるいは、山下(090-4072-2406、y@ryokuyo.org)まで
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
第1回 4月27日(火)19:00〜20:00
コミュニケーション編
◆女性ヘアスタイルオーダー方法
◆美容師との会話
第2回 5月11日(火)19:00〜20:00
美容室機械・設備編
◆美容器具の使い方
◆設備費
◆実体験
第3回 6月1日(火)19:00〜20:00
女性の髪編
◆ケミカル(パーマ、カラー)
◆育毛
◆シャンプー
(ご家庭でのシャンプー方法、市販品とサロン専売品との違い)
◆トリートメント
2010年04月04日
「美容室オタクへの道」=柏まちカレ講座4月27日(火)の夜
必ず毎月一度、お会いしているわけで、不思議な感じです。
美容師さんは同じでも、お店やスタッフは変わっていきます。
ある日、柏の商店街で、私の通う美容室から独立された美容師さんと、ばったりお会いしました。 直接切って頂いたことはありませんが、顔はお互いよく知ってました。
近況報告をしあい、一緒に何かやろう!
ということになり、 柏まちカレで先生をやってもらうことになりました。
一緒に企画をたてたた講座が、
4月27日(火)午後7時に開かれます(約1時間)。
一回目のテーマは、美容師とのコミュニケーション。
注文の仕方がうまくない人は要チェックです。
頭の部分が切れている外国人モデルの写真や
スラムダンクの表紙を持参し、
注文していた過去の私に聞かせたい講義です。
店を離れて、こういう企画が実現できたのも
コミュニケーションあってのものと感慨深いものです。
以下、講座案内です。
よろしくお願いします。
今回は、女性向けの話題が中心になります。
雑誌にありそうな企画ですが、実際はどうなのでしょうか?
倉持先生にどんどん質問してみましょう!
ふだん聞けない美容室のこと、お教えいたします。
他のお客さんは、どんな会話を美容師さんとしてるの?
じっと身動きのとれずに見られなかった美容室の裏側や機械・設備を見学。
そして、最後に髪のこと。
これで、あなたも美容室オタクです☆
日時: 4月27日(火)、5月11日(火)、6月1日(火)19:00〜20:00
場所: Kuhra hair クウラヘアー(柏市柏3-2-14洪ビル1F)
http://www.kuhra-hair.com/access.html
講師: 倉持健二さん(Kuhra hairクウラ・ヘアー代表)
受講料: 各回500円
申込み:info@kcollege.org
TEL080-5373-6813 (事務局担当:松清)
あるいは、山下(090-4072-2406、y@ryokuyo.org)まで
第1回 4月27日(火)19:00〜20:00
コミュニケーション編
◆女性ヘアスタイルオーダー方法
◆美容師との会話
第2回 5月11日(火)19:00〜20:00
美容室機械・設備編
◆美容器具の使い方
◆設備費
◆実体験
第3回 6月1日(火)19:00〜20:00
女性の髪編
◆ケミカル(パーマ、カラー)
◆育毛
◆シャンプー
(ご家庭でのシャンプー方法、市販品とサロン専売品との違い)
◆トリートメント
よろしくお願いします!
2010年01月28日
2010年01月23日
まちカレCAFEって?
今日も、その準備や今後の方針の話し合いをしてきました。
「まちカレカフェって、一体、何ですか?」
そんな素朴な疑問があるかと思います。
簡単に言うと、まちカレ運営委員と関係者、興味をお持ち方との交流の場です。
まちカレプレ講座の報告やみなさんのご意見・ご感想をお聞きし、
一緒にこれからのまちカレを作っていく場になればと願っております。
当日の形式は、各テーブルで話をするといった感じです。
あらためて、私たちの内部で話し合われた内容を読み返してみました。
福島副学長の意見から引用いたします。
大まかな、形式と意図を察していただければ幸です。
「まちカレカフェでは、講師・受講生の交流の中で創発的な何かが生み出されてほしいなと思っています。
これからの講座のあり方や斬新な企画、受講生にとって魅力的な企画案などです。
こうしたアイデアをうまく引き出すには、従来型の立食パーティ式あるいは固定席に座ったままの交流では実現が難しいと思うのです。
そばに座った人と雑談して終わり・・・ということになりがちなので。
そこで、個人的にはワールドカフェスタイルでやってみたいと思っています。
ワールドカフェについての詳細は、以下にありますので参照して下さい。
http://www.humanvalue.co.jp/service/wcafe/
私もワールドカフェについてはファシリテーションの経験がありますが、わりと抽象的なテーマで見知らぬ参加者同志の話し合いから、本当にいろいろな気づきやアイデアがでて面白いですし、意図的に座席移動があったりして様々な人とつながることができます。」
2010年01月22日
まちカレCAFE
今後の展望を語り合う場を設けました。
先生、受講生など、関係された方々。
あるいは、これから関係したい方々。
つまりは、興味のあるすべての方々のご参加をお待ちしております。
よろしくお願いいたします。
まちカレCAFÉのご案内
−柏まちなかカレッジプレ講座の振り返りと今後の展望−
私たち、柏まちなかカレッジは、11月・12月に17講座を開催いたしました。
これは、4月の開校に向けてのプレ開校と位置づけております。
柏まちなかカレッジのプレ開校の振り返りとまちカレの展望について、関心を寄せて頂いた方々と意見を交換し、まちの方々と共に作り上げていきたいという思いからまちカレCAFEを企画ましたのでご案内いたします。
◆日時 1月24日(日)午後2時30分から4時00分
◆場所 ポルチ http://www.porchi.jp/
(JR柏駅東口を出て柏市役所へ行く途中、お豆腐屋さんの隣の素敵なお店です)
柏市柏5-2-11-1F TEL/FAX:04-7162-0047
◆会費 1000円(お茶菓子代として)
◆内容 柏まちカレプレ講座とこれからの展望について、柏まちカレに興味をお持ちの方々が集まって語り合います。
当日、柏まちなかカレッジの資料ファイルを配付いたします。
目下、話し合いのスタイルの吟味など、準備に励んでおります。
時間の合間を縫って足を運んで頂ければ幸です。
参加される場合は、下記までご一報下さい。
何卒、よろしくお願いいたします。
<お問い合わせ先>
柏まちなかカレッジ 事務局
e-mail : info@kcollege.org
URL:http://www.kcollege.org
2009年12月09日
柏まちカレ、moora mooraでクリスマス準備☆
(市営駐車場の裏、ハナオカフェや66に行く途中です)
そこで、柏まちなかカレッジの講座が開かれました。
「まちがキャンパス、まちの人が先生、新しいスタイルの学びあいの場」
柏まちなかカレッジらしさが出た講座といえます。
講座では、クリスマストピアリーを作りました。
先生は、moora mooraの真野陽子さん。
真野先生は、「先生がつとまるかどうか不安」
とおっしゃっていましたが、花に関してはプロです。生徒さんの質問にも、わかりやすく答えていました。
初心者でもカワイイものが作れるよう準備して頂き、励ましながら手助けしてくれました。
教材の準備、学びの環境作り、うるさく指導せずに自然に助ける姿勢。
いい先生の基本をきっちりと押さえられていました。
印象的だったのが、隣の人と比べて遅れていた生徒さんに話した言葉です。
「ムーラムーラという店の名前は、アフリカの言葉で『ゆっくり、ゆっくり』という意味なんだよ。だから、『ムーラムーラ』。」
人と比べ、競争することが多かった従来の学校教育で育った私たちには、ありがたい言葉でした。
真野先生とご主人とクリスマストピアリーについての、ちょっといい話もお聴きし、生徒全員が幸せな気持ちになりました。
思えば、まだ夏になる前、店を作ろうとしていた宮井さんに声をかけ、柏まちなかカレッジの構想を聴いていただいたのが始まりでした。
moora mooraも柏まちなかカレッジも形のない時でした。
そんな時に理解し、すぐに応援してくださったのは、本当に嬉しかったのを覚えています。
「この調子で、もっと頑張って柏まちカレの輪を広げていきます!」と言った私に、「ゆっくりと広まっていくもんだよ」とアドバイスいただきました。
まさに、ムーラムーラ(ゆっくり、ゆっくり)の精神を学びました。
私の作ったものを部屋に飾りました。
みなさん、自分のオリジナルの作品なので、いい思い出になったと感想を述べてくださいました。
2009年12月04日
郷中教育と柏まちなかカレッジ
今、私の弟は鹿児島で勤めています。
弟の結婚式の際に、鹿児島の史跡を見学しました。
その中で、明治維新で活躍し、近代日本を築きあげた人物を輩出した郷中教育について紹介いたします。
郷中教育(『ごじゅうきょういく』、または『ごうじゅうきょういく』)とは、
地域コミュニティによる青少年教育システムです。
年長者は年少者を指導すること、年少者は年長者を尊敬すること、負けるな、うそをつくな、弱い者をいじめるなということなどを、人として生きていくために最も必要なこととして教えました。
この郷中教育は、文禄・慶長の役(1592〜98年)の時、残された子どもたちの風紀が乱れないように始められたと言われます。
ボーイスカウトは、ベーデン・パウエルが、薩摩の郷中教育の制度を研究して創始したと伝えられています。
先生に指導されると反発するものです。
しかし、先輩の言うことなら、聞かざるを得ません。
柏まちなかカレッジは、受講生同士の学び合いを大切にしています。
講師も学ぶ。
きっかけを与えてくれますが、受講生と講師は対等です。
教科内容だけでなく、生き方を刺激しあうような場に、柏まちなかカレッジがなれればと願っています。
2009年11月30日
柏まちカレで味わった一体感−鍵盤ハーモニカでアンサンブル
【撮影】講座を企画した徳永氏
鍵盤ハーモニカ(いわゆるピアニカ)サークル「はもけん」
が開いた柏まちなかカレッジの講座、「鍵盤ハーモニカでアンサンブル」に参加しました。
合唱でパートリーダーが持ち歩いている鍵盤ハーモニカ、
ちょっと憧れていました。
しかし、実際、鍵盤ハーモニカを演奏するのは小学3年生以来。
山下洋輔、ピアノではなく鍵盤ハーモニカに挑戦など
いかにも音楽ができそうな顔をしていましたが、
楽譜も読めず、緊張していました。
そんな私でも、はもけんの講師のみなさんが優しく教えて下さいました。
しっかり吹けたわけではありませんが、
音の数を減らしながらアンサンブルできました。
気持ちよかったです。
一体感を味わうことができました。
音楽的な素地がなかったのに、
形だけでも合わせられたのは驚きです。
これも、みんなで演奏できたからでしょう。
奥は深いけど、誰でも演奏できる鍵盤ハーモニカ。
音を通した受講生、講師、スタッフの一体感。
そして、はもけんメンバーの温かさ。
柏まちカレとして見習うべきところが満載の講座でした。
余談ですが、東葛飾高校の音楽室は思い出の場所です。
高校2年生のときに私たちのクラスが文化祭で使った部屋です。
ディナーショーとして、クラスメイトの隠れ持ちネタを披露しました。
それぞれ、オンリーワンの芸があり、改めて友達を尊敬したことを思い出しました。
約15年後に、このような形で再び、東葛飾高校音楽室で
柏の方々の個性を引き出すイベントを企画をしているとは、感慨深いものです。
2009年11月27日
柏まちなかカレッジ、マイ箸袋でエコ実践
マイ箸袋でエコ実践というテーマです。
いらなくなった布を持ってきて、
お箸を入れる袋を造りました。
柏市リサイクルプラザリボン館運営委員の小林和子さんを先生にお招きしました。
先生のこれまでの作品を見せて頂きました。
粋なプレゼントとして喜ばれるというお話をお聞きしました。
すっと袋からお箸を取り出して、食事するのもカッコいいなと
想像を膨らませ、作業に入りました。
型紙を頂き、布を選び、型紙に沿って生地を裁断。
裁縫は、家庭科の授業で習って以来。
受講生の中には、意外な才能を開花させた方もいらっしゃいました。
私は、大苦戦しましたが、小林先生の温かいご指導のおかげで、
素敵な作品が完成しました。(以下の写真が私の作品)
縫う技術はさておき、布の選び方は成功したと満足しています。
自分で作ったと言ったら信じてもらえないくらいの出来栄えです。
この柏まちカレの講座がなかったら、絶対に裁縫に接することはなかったでしょう。
新たな楽しみ方を教わりました。
しかし、この講座は、作って楽しむだけではありません。
エコ実践と名づけられています。
「いらなくなった布を美しくよみがえらせる。」
「自分のお箸を使うことで、割り箸を使わない。」
講座後も、エコを楽しく、カッコよく実践していくことを学びました。
以下、講座を企画した柏まちカレの徳永さんの感想です。
「割り箸1本の重さは約5g(実際に量ってみました)。
1日1本使ったと仮定して、1年で1825g。
これだけだとマイ箸を使ったところで大した森林保護の貢献にはならないのではないかと思いましたが、日本中で消費したとしたらそれは相当の量になります(根拠はありませんが、使用人口を一億人と仮定すると年間で182.5tです)。
マイ箸を持って小さな貢献から大きな結果を生む、
その発信をマイ箸袋を作る事で柏まちカレから、
柏の街から、ひろげられたら素晴らしいと強く思っています。」
2009年11月09日
柏まちカレ、11月プレ開校

http://
事務局スタッフも、それぞれ日常の仕事を抱えながら、
ボランティアでやってきたので、不備はたくさんありますが、
とにかくやってみました。
何かしらの気持ちが伝われば、それだけでも満足です。
お金や人が大きく動くイベントではありません。
でも、学びを通した人間関係って、
濃く、確実なものなのではないかと思います。
最初は小さくても、だんだんと人の輪が広まっていけばと願っています。
新しく校舎を作るわけでもなく、
有名な教授を呼んでくるわけでもありません。
すでに柏にある建物や、一般のまちの方にスポットライトを当てます。
独自の経験や知識は、自分が思っている以上に、貴重なものです。
それを語ることで、自分も勉強になり、参加者と共有し、深め合うことになるでしょう。
第一回目の講座「民藝meetsモダン-柳宗理〜イームズ」は、
カフェ・マで開かれました。
民藝とは、日常的な暮らしの中で使われてきた手仕事の日用品の中に「用の美」を見出す考え方です。
「用の美」を追求する柳宗理やイームズのデザインに磯野店主は民藝の精神を感じたのです。
無名の人たちによる作品に光を当てた民藝。
柏の一般の方々の考えや経験を講座にする柏まちカレ。
まさに、民藝meetsまちカレとも言える記念すべき第一回目の講座でした。
http://
2009年10月13日
柏まちなかカレッジ、略して「まちカレ」

学びを通して、地域に人の輪が広まっていく。
小中学、高校に、もう一つ同窓会が増えたら面白いなぁと考えたのです。
3年ほど前から、提案してきました。
友達と計画したり、地元の商店の方々やおじさんたちと勉強会を開いて広めていったり。
理念に賛同してくださる方は多いのですが、運営の話になると面倒です。
自分たちの内輪のサークルでやればいいということで、何度も挫折しました。
今年4月に市民活動講座の講師として、この構想を発表させて頂く機会を得て、
そこに集まった市民活動関係者を巻き込んで柏まちなかカレッジ実行委員会が立ち上がりました。
高校教諭、商店街の方、市の職員、劇団員、大学生も参加し、半年近く準備してきました。
柏まちなかカレッジ(まちカレ)は、まち全体がキャンパスです。
校舎はありません。有名人や教授も招いていません。
柏には、面白い人がいます。カッコいい空間があります。
エネルギーがあふれています。
これらを集めて、まちと人を元気にする仕組みが、柏まちカレなのです。
この準備の中で、柏のユニークな方々と知り合うことができました。
まちを歩きながら面白そうな人を見かけると、声をかけるようになりました。
まちカレで講座やりませんかとスカウトするのです。
だから、さっきまでは知らなかった人と夢を語り合ったりすることもあります。
街の活性化といった目的もありますが、私自身、いい経験をさせてもらっています。
